投稿日: 2024.10.12 22:32
更新日: 2024.10.12 22:57

VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2024スーパーフォーミュラ第6戦富士 レースレポート


スーパーフォーミュラ | VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2024スーパーフォーミュラ第6戦富士 レースレポート

VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
RACE REPORT

第6戦 富士スピードウェイ
2024年10月12日(土)
予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 阪口晴南
予選 5番手 決勝:18位

#39 大湯都史樹
予選 17番手 決勝:リタイア

 約2カ月弱のインターバルを経て、2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は第6大会を迎えた。舞台は静岡県の富士スピードウェイ。合同テスト、第4戦ですでに多くのデータがあるコースだが、季節は10月。気温の変化でセットアップが変わることから、対応が必要だった。

 この週末は今季最初の1大会2レース制で、10月12日(土)の第6戦の予選、決勝に向け10月11日(金)には1時間30分のフリー走行が行われたが、阪口は1分23秒438を記録し8番手に。一方の大湯都史樹は、1分23秒675というベストタイムで11番手で終えていた。

■QUALIFY 公式予選

10月12日(土) 9:00~9:42 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分22秒011/#39 大湯都史樹 1分22秒934

 迎えた10月12日(土)の第6戦の予選・決勝日は、快晴で富士山も顔を出すなか午前9時から公式予選がスタートした。気温19度/路面温度25度というコンディションのもと、まずQ1のA組に出走したのは、前日の専有走行で「『かなりまずい』と危機感をもっている」と苦戦を予想していた大湯だ。アウトラップから一度ピットへ戻った後、チェッカーに向けアタックに入っていった。

 ただ、大湯の状況は前日から大きく変わってはいなかった。「前日の11番手がそもそも手ごたえ以上の順位でした。予選になったら『やはりこうなるよな』という感触でした」という大湯のベストタイムは1分22秒934。順位は9番手で、開幕戦以来となるQ1敗退を喫してしまった。

 そんな大湯の悔しい予選に続きB組に出走したのは、「初日はロングランも良かったですし、ショートランもユーズドタイヤでは感触が良かったのですが、ニュータイヤのアタックが良くなくて、原因を追及していました」という阪口だ。

 一度ピットアウトした後すぐに戻り、再度コースインした阪口は、まずは1分23秒017を記録すると、チェッカー周に1分22秒515までタイムアップ。B組の4番手につけ、Q2進出を果たしてみせた。

 15分間のインターバルを経て迎えた午後9時35分からのQ2。阪口は4周目に1分22秒011を記録すると、翌周も再度アタック。ここでは1分22秒328とタイムは伸ばせなかったが、それでも5番手という位置につけてみせた。

「昨日からQ1に向けて改善し、そこからQ2に向けてさらに良いステップができました。ひさびさに好位置から戦えますし、予選はいつも最低限この位置で戦えるようにしていきたいです」と阪口は語った。予選の総合順位としては、阪口が5番手、大湯が17番手となった。

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2024スーパーフォーミュラ第6戦富士 阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

■RACE 決勝レース

10月12日(土) 14:50~15:53 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分24秒359(34L)/#39 大湯都史樹 1分25秒753(26L)

 公式予選終了から約5時間。第6戦の決勝レースは、午後2時50分にフォーメーションラップのスタートが切られた。午前に続き富士スピードウェイは晴天で、気温23度/路面温度32度というコンディションのもとレースの火ぶたが切って落とされた。

 5番手から表彰台を目指したかった阪口だが、レッドシグナル消灯とともにまさかの光景が飛び込んできた。クラッチは繋がったものの、直後エンジンストール。阪口は危険を避けるために、力なくコース外側に車両を寄せるので精一杯。なんとか再始動はできたが、20番手までポジションを落とすことになってしまった。

 一方、17番手からスタートした大湯は「ベースとして何かが間違っている状態なので、レースでも苦しいと思います。正直、第7戦に向けてセットアップに割り切りたいくらい」という状況で迎えた決勝だったが、スタートで14番手までポジションを上げると、前の集団を追っていった。

 2周目、大湯は後方から迫った#12 三宅淳詞に先行を許すも、6周目には#14 大嶋和也をTGRコーナーでオーバーテイクするなど中団でバトルを展開していった。ただ、その後もやはりペースは苦しい。13周目、#19 ニック・デ・フリースにオーバーテイクを許してしまった。

 上位陣では10周を過ぎてピットインを行う車両が出てきたが、VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの2台はコース上にステイしレース中盤を戦っていった。ただ19周目、大湯にまさかの事態が襲いかかった。足回りのトラブルが発生し、コース上でスローダウン。なんとかピットに帰り着き修復作業を行うことを強いられた。

 15分の作業を経て大湯はピットアウトし、レースに影響がない場所を選びながらチェック走行を実施。翌日にはすぐに第7戦がやってくる。1周もせずに予選に臨むわけにもいかず、大湯は確認を行った後ピットに戻り、うまくいかなかった第6戦を終えることになってしまった。ただし、ピットイン前に大湯は自己ベストタイムも記録している。

 一方、スタートで大幅に遅れてしまった阪口は、その後は上位陣と同等のペースでレースを進めていった。上位は接戦のなかでの走行だけに単純な比較はできないが、もししっかりとスタートを切ることができていたらと思わせる走りだった。

 阪口は32周を終えピットインし、タイヤ交換を実施。終盤までペースを落とすことなく走りきったが、最後までスタートでの遅れが響き、1周遅れの18位でフィニッシュすることになった。

 表彰台獲得に沸いた第4戦富士から一変し、予想外の大苦戦を強いられてしまったVERTEX PARTNERS CERUMO・INGING。苦境のなか得られたものを第7戦に繋げるべく、チームは一丸となっていく。

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2024スーパーフォーミュラ第6戦富士 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

■COMMENTS ドライバー/監督コメント

#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI

「エンジンストールの状況はまだ調査中ですが、後方グリッドの車両が停止するまでの時間が長く、ふだんと違う手順で万全ではなかったのではないかという気がしています。明日に向けてデータを確認して、問題はしっかり解決したいですね。その後のペースについては、上位陣は争っているので単純な比較はできませんが、フィーリングは良かったと思います。それだけにスタートがうまくできなかったのが残念ですね」

「ただ一方で、最近はトラブルが多かったので、しっかりとレースディスタンスを走れたことは非常に良かったです。明日の第7戦は今日とまったく同じフォーマットですし、今日の分をしっかりとぶつけられるように頑張っていきたいと思います」

#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU

「結果的にリタイアという悲しい結果になってしまいました。今週末はフリー走行から予選とずっと苦しい状況でしたが、今回の決勝レースを終えたところで不調の原因の糸口のようなものが見えた気もしているので、すべてがネガティブというわけではありませんでしたレース序盤にはオーバーテイクするシーンもありましたし、ファンの皆さんに戦うシーンをみせられたことは良かったと思います」

「ただ、いかんせんスピードがない状況なのは事実です。この問題がすぐに解決できるかというと、ふつうはどんなチームでも難しいとは思うのですが、なんとか解決し、上位を目指せるように最善を尽くしたいと思っています」

立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA

「正直、今日はすべてがうまくいかない一日になってしまいましたね。阪口選手は予選までは好調でしたが、スタートでのストールですべてを失ってしまいました。原因はこれから調べますが、その後のペースが良かっただけに悔やまれます」

「大湯選手は予選から問題を抱えていてペースが上がらず、決勝でも問題があったことから、レースを続けることができませんでした。阪口選手についてはレースペース自体は悪いものではなかったですし、明日リベンジして欲しいと思います。大湯選手もなんとか前大会までの調子を取り戻して欲しいですね。今日は悔しい結果でしたが、第7戦では2台で今日の借りをしっかり返したいです。明日もぜひ応援よろしくお願いします」

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立川祐路監督と大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 2024スーパーフォーミュラ第6戦富士


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