第3戦 モビリティリゾートもてぎ
2025年4月19日(土)
予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ
#38 阪口晴南
予選 10番手 決勝:6位
#39 大湯都史樹
予選 11番手 決勝:リタイア
3月に鈴鹿サーキットで開幕した2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。約1カ月のインターバルで迎えた第2大会の舞台は、栃木県のモビリティリゾートもてぎだ。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは、開幕大会は苦戦を強いられたが、4月18日(金)に2セッション行われたフリー走行では、午前11時から行われた1回目では阪口晴南がトップタイムを記録、2回目も7番手につけるなど好調。大湯都史樹も1回目は17番手、2回目は12番手という位置だったが、ベストタイムでの順位以上に大きな手ごたえを感じて初日を終えていた。
QUALIFY 公式予選
4月19日(土) 9:20~10:00 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’31.584/#39 大湯都史樹 1’31.584
第3戦の公式予選日/決勝日となる4月19日(土)は、9時20分から公式予選がスタートした。この日のもてぎは晴天に恵まれ、全国的に気温が上昇していくなか、気温23度/路面温度30度というコンディションのもと始まったQ1で、まずはA組に阪口が出走した。
前日のフリー走行では「鈴鹿で厳しかった原因がすごく分かりやすく見つかりました。そのおかげでフリー走行から良い印象がありました」という手ごたえを得ていた阪口は、アウトラップで感触を確認。一度ピットインした後アタックに入っていくと、1分31秒830というタイムを記録。5番手につけQ1突破を果たしてみせた。
続くB組から出走した大湯は、フリー走行では「最終的にベストタイムは出ていませんが、パフォーマンスはある」と、前大会とは比較にならない感触をもって公式予選に臨んでいた。阪口同様、アウトラップ後一度ピットに戻り、ニュータイヤを履いてアタックに入ると、前日の感触どおり「すごく手ごたえがあった」と1分31秒618というタイムを記録。まだある程度の余力を残しながらも2番手につけ、こちらもQ2に進出。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは2台が揃ってQ1突破を果たした。
9時55分から始まったQ2では、まずは阪口、続いて大湯がアタックを展開していくが、なんと2台が記録したタイムは1分31秒584でまったくの同タイム。計測した順で阪口が10番手、大湯が11番手という結果となった。とはいえ、阪口にとってQ2では「自分たちのマックスのアタックができなかった」、大湯にとっては「Q2になってグリップがなくなってしまうもったいない予選でした」とそれぞれ悔しさが残る予選順位に。チームは追い上げを目指すべく、決勝に向けて準備を進めた。
RACE 決勝レース
4月19日(土) 14:50~15:50 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’35.066(13L)/#39 大湯都史樹 ──
予選を終えた後、二輪JSB1000の公式予選、ポルシェカレラカップのレースを経て迎えた14時50分からの決勝レース。午前から変わらず晴天に恵まれ、まだ4月にも関わらず気温は30度まで上昇。路面温度も41度と季節はずれの暑さのなかでのレースとなった。
そんな決勝だが、スタート直後まさかの事態が起きた。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの2台はまずまずのスタートを切り、1コーナーには10番手スタートの阪口がもっともイン側に、コース中ほどから11番手スタートの大湯がアプローチしていった。
しかし、大湯はブレーキでわずかにロック。アウト側からターンインしていた#64 佐藤蓮のリヤにヒットしてしまう。接触で姿勢を乱した#64 佐藤はアウト側のグラベルにストップ。大湯も右フロントのウイングや足回りにダメージを受けてしまい、走行を続けたものの4コーナーから5コーナーまでの間のストレート脇に車両を止めることになってしまった。
1コーナーでの#64 佐藤車、そして大湯車の回収作業のためレースはセーフティカーランとなる。この時点で、最もイン側にいた阪口はアクシデントの影響は受けず8番手につけた。4周目にセーフティカーが退去すると、阪口は序盤のペースも良く7番手を走る#16 野尻智紀とのギャップを詰めていった。
ただ、レースが進んでいくと少しずつ阪口のペースが苦しくなりはじめた。そこでチームはピットウインドウがオープンした翌周となる11周で阪口をピットに戻し、タイヤ交換を行った。コース復帰後、フレッシュなタイヤを履きふたたび阪口はペースを取り戻し、序盤すぐにピットインした陣営の3番手につけレース中盤を戦った。
決勝の中盤以降にピット作業を行った陣営がコースに戻ると阪口は6番手につけた。ただ、後方からはピット作業を遅らせていた#1 坪井翔が急接近。ペースは大きく異なり、25周目に阪口は7番手にダウンすることになった。
ただ28周目、4番手を走っていた#15 岩佐歩夢がトラブルによりストップしたことから、阪口はふたたび6番手にポジションを戻した。レース終盤はやや苦しいペースにはなったものの、阪口はそのままポジションをキープ。33周を走り切り、6位でフィニッシュ。第1戦に続き今シーズン2度目の入賞を果たした。
とはいえ、あと少しの決勝ペース、さらに前のグリッドが獲得できていればさらに上位で戦える手ごたえがあった。上位グリッドであれば、大湯がそうであったように1周目にアクシデントに巻き込まれる可能性も減る。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは第4戦に向け、2台ともに予選でのパフォーマンスアップを目指す。
COMMENTS ドライバー/監督コメント
#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI
「スタートは少し遅れてしまったのですが、アウト側で接触があったものの、僕はイン側にラインをとっていたので影響はありませんでした。序盤のペースは良くて前を抜くことができそうだったのですが、ピットイン前あたりから少しペースが落ちてしまい、ピットインすることになりました。タイヤ交換直後も速かったのですが、その後のタレが大きく、防戦一方になってしまいましたね」
「6位に入ることができましたが、やはり決勝でのペースを維持することは課題だと思っています。それにやはりもてぎでは予選の順位がレース展開を決めてしまうところもあります。せめて第4戦ではトップ5からスタートできるように頑張りたいと思います」
#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU
「スタートでの接触は自分のミスもありました。それ以上にレースをしっかり走る事ができなかったのがすごく悔しいです。自分のなかで何がダメだったのかの整理がついているので、明日に向けて切り替えていきたいです。ウォームアップ走行ではレースペースに好感触を得ていましたし、予選Q2で上げることができなかったことだけがこの結果に繋がってしまったと思います」
「とはいえ、ポテンシャルとしては良いものを感じています。明日の第4戦ではしっかり戦うことができればトップ3も目指せる感触はあります。今日なぜQ2でダメだったのかを分析し、予選を前で終えたいです。レースでも自分に自信をもって、上位を目指していきたいと思います」
立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA
「阪口選手は予選では中位となりましたが、決勝ではである程度挽回し6位に入賞することができました。さらに上にいくにはもう少しペースが必要ですが、明日の第4戦に繋がるレースになったのではないでしょうか。第4戦はもっと前でレースができるように頑張りたいです」
「一方大湯選手は予選で感触が良さそうだったものの、Q2で伸び悩んでしまいました。決勝も手ごたえがあったにも関わらず接触があり、リタイアとなってしまいました。残念ですし、佐藤蓮選手には2週連続で当たるかたちになってしまったので、その点は申し訳なく思っています。感触は良いので、第4戦では良い戦いができるようにしたいです。明日も応援よろしくお願いします!」