第4戦 モビリティリゾートもてぎ

2025年4月20日(日)
予選・決勝
天候:くもり 路面:ドライ

#38 阪口晴南
予選 4番手 決勝:5位
#39 大湯都史樹
予選 8番手 決勝:7位

 4月19日(土)に行われた第3戦では、阪口晴南が予選10番手から6位入賞。一方の大湯都史樹は11番手からスタートするも、1コーナーでの接触によりリタイアとなったSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING。フリー走行から好感触は得ていたものの、公式予選Q2で伸び悩んだことが第3戦では両車にとって課題となっていた。

 この第2大会は、前大会に続き1大会2レース制。4月20日(日)の第4戦で課題の解決、そしてさらなる上位進出に向け、チームはアクシデントに見舞われた大湯車の修復、そしてセットアップの改善を進めていった。

QUALIFY 公式予選

4月20日(日) 9:10~9:52 天候:くもり 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’32.043/#39 大湯都史樹 1’32.216

 迎えた4月20日(日)は薄曇りのなか、9時10分から第4戦の公式予選が始まった。気温20度/路面温度24度と前日の第3戦よりもやや涼しいコンディションのなか、まずはA組に出走したのは大湯だ。

 初日から好感触を抱きながら、第3戦は予選Q2以降いまひとつ噛みあわない一日となってしまった大湯は、一度ピットに戻った後すぐにコースに。アタックを展開すると1分32秒216というタイムを記録。3番手に飛び込み、きっちりとQ2進出を果たした。

 続くB組には阪口が出走した。A組の大湯同様、一度ピットに入り、再度コースイン。前日に比べてウォームアップが難しいなか「コンディションが不安定でした」というものの、1分32秒484というタイムを記録し5番手に。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは第3戦に続き2台がQ2進出を果たしてみせた。ただ、2台が課題としていたのはQ2だ。

 ウォームアップを経て展開されたアタックでは、Q2に向けて「少し冒険するような方向」にセットアップに変更した阪口が1分32秒032までタイムアップ。攻めのセットアップ変更が功を奏し、4番手につけた。

 一方の大湯は、ウォームアップ時の集団のなかでの位置取りに苦戦。タイヤを温めきれず、1分32秒253を記録するも、僅差のなか8番手という結果に。4列目となった。

 前日の第3戦よりも良いグリッドではあるものの、「もう少し予選の中での戦略を練ることができていればと思います。2番手に入れていてもおかしくなかった」と大湯はQ2でパフォーマンスを活かしきれなかったことを悔しがった。

 とはいえ、2台ともにフィーリングは良好。決勝での上位進出に向けて期待をもって予選を終えた。

大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第3戦&第4戦もてぎ

RACE 決勝レース

4月20日(日) 14:55~16:03 天候:くもり 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’36.122(7L)/#39 大湯都史樹 1’36.019(7L)

 第3戦同様、予選終了から約5時間のインターバルで迎えた第4戦の決勝レース。この日のモビリティリゾートもてぎはくもり空が続き、気温26度/路面温度34度というコンディションのもと、14時55分からレースの火ぶたが切って落とされた。

 スタートについて、阪口は「グリッドについてから、レッドシグナル消灯までの時間が上位陣だと長いですよね。僕は毎戦予選位置が安定していないので、少し不安がありました」と口にしていたが、「無難に」スタートを決め4番手につける。

 そして、その背後に続いたのは、好スタートを決め、抜群の位置取りで1コーナーを抜けた大湯だ。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING は4~5番手でオープニングラップを戦った。

 しかしその後方では、1コーナーで3台が絡むアクシデントが発生し、これでセーフティカーが導入された。今回の第4戦は、ピットウインドウがない。つまりこのセーフティカーラン中にピットに入ることが可能となり、タイムを稼ぐことができる。

 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING は、ここで事前の想定に従い阪口、大湯の順でダブルピットを行った。阪口の作業を待たなければならない大湯にとってはロスに繋がり、実際にピットアウト後はわずかにポジションを落としたが、セーフティカーラン中であることからロスは最小限となった。

 一方の阪口はピットアウト時、#37サッシャ・フェネストラズに前を塞がれる危険なシーンもあったが、相手にアンセーフリリースの裁定は出ず。6周目のリスタート後、阪口は12番手、#14大嶋和也をはさみ大湯は14番手でレース中盤を戦っていった。

 中盤、阪口は#14大嶋から攻められる状況ではあったものの、抜かれるまでには至らず。ポジションを守っており、あとはコース上にステイしたチームがどんなペースで走るか、そしていつピットに入り、阪口と大湯に対しどの位置でピットアウトするかがポイントとなった。

 そんななか、レースが20周を過ぎるころになると、ステイアウト組がピットイン。少しずつ阪口、大湯の順位が上がっていった。

 22周目にはステイアウト組のトップだった#5牧野任祐がピットインし、阪口、#14大嶋がこれをかわしていくが、フレッシュなタイヤを履く#5牧野のペースは圧倒的に速く、25周目に阪口は先行を許してしまう。

 その後、各車がピットインを終えると、阪口は5番手につける。レース終盤、前を行く#37フェネストラズ、さらに阪口、#14大嶋、大湯という集団がパックで終盤を戦ったが、順位変動はなく、阪口は5位、大湯は7位でフィニッシュ。第4戦は2台が揃ってポイントを得ることになった。

阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第3戦&第4戦もてぎ

COMMENTS ドライバー/監督コメント

#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI

「スタートは無難に切ることができましたし、セーフティカーが入ったときにピットに入る判断も間違っていませんでした。ただ、ピットアウト時に37号車に塞がれてしまったのは悔しいです。その後のペースはすごく良いわけではありませんでしたが、空気の流れが悪いなかで順位を守ることができました」

「結果的に2戦連続でポイントを獲ることができたのは大きなことですが、次の欲が出てきますからね。トップ3台のペースを目の当たりにするとガッカリするところもありました。表彰台まであと一歩ですが、そのあと一歩が大きいですね。レベルが上がったのは良いことなので、この調子を維持しながらレベルを上げ、オートポリスで表彰台を目指していきたいです」

阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第3戦&第4戦もてぎ

#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU

「スタートの位置取りも良く順位を上げることができましたが、1周目のセーフティカーの影響で連続ピットになり、苦しい展開となりました。終始ペースを保つために試行錯誤はしたものの、結果的にペースが良かったかと言われれば、それほどではありませんでした。まだ課題があると感じたレースになりましたし、1周目のセーフティカーランでピットに入らない戦略を採ったとしても、ペースがなければ難しかったと思います」

「結果としては、今回やれることはできたのではないでしょうか。次戦のオートポリスは実はあまり相性が良くないのですが、予選、決勝を通じて安定してパフォーマンスを出すための原因を探り、準備していきたいと思います」

大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第3戦&第4戦もてぎ

立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA

「1周目からセーフティカーが入る展開となり、2台が同時に入るダブルピットの戦略を採りました。事前にこういったケースのときは2台同時に入るということは決めていたのですが、大湯選手にとってはスタートでポジションを上げていたにも関わらず、ピットで阪口選手の作業を待つかたちになったので、その点は残念でしたね」

「その後はふたりがしっかりと走ってくれて、2台が揃って入賞することができたので良かったのですが、もちろん目指していたものは表彰台なので、そこに届かなかったことは悔しいですし、今後改善していかなければと思っています。次戦はオートポリスですが、しっかり準備をしていきたいと思います。応援ありがとうございました!」

立川祐路監督(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
立川祐路監督(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第3戦&第4戦もてぎ

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