「バトルの時に何度かロッテラー選手を抑える場面と抜く場面があったんですけど、星野さんのチームで、監督が『ガンガン行け!』と言ってくれているので、ぶつかっても怒られないだろうなと思っていたし、ロッテラーにぶつかって、ちょっと押し出してしまったんですけど、強い気持ちで、「(ストフェル)バンドーン? 知らねえし、絶対負けねえから』という気持でレースしていました」と、こちらも星野節に負けない関口節が全開。
その関口のコメントを聞いた星野監督が関口の言葉の悪さにすかさず、「賞金没収!」(笑)と、突っ込んだが、この関口のスタンスこそ、星野監督が求めていた星野イズムでもある。関口も、監督への感謝の言葉を続ける。
「そういう監督がいてくれるので、他のチームだったらぶつからないように引いてしまって、消極的になってしまう部分でもあると思う。でも、これは本当に監督のおかげだと思っています。このような環境で走らせて頂いて、本当に感謝です」
「大きく育てたいからね。小さくまとまるんじゃなくてね。今日はすごくよかった。大したモンだよ」(星野監督)

まるで親子対談のような展開となった会見だったが、コンディションを含めて週末は目まぐるしく状況が変わり、どのドライバーもチームも手探りでセッションを進めていくなかで、最後に勝負を決めたのは、このドライバーのファイティングスピリットだった。そんなドライバー力を感じさせるレース、ドライバーの一途に勝利を目指して邁進する姿にこそ、ファンは感動を覚え、応援をしたくなる。第3戦富士は、そんなモータースポーツの原点を感じさせる、熱い戦いとなった。