トヨタ自動車 プレスリリース

 後方でも各所で接近戦が展開されていましたが、22周目、後方から追い上げを見せていたディルマンが、前車をパスしようとして接触。2台はスピンを喫し、コース上に停まってしまったため、ふたたびセーフティカーが導入されることとなりました。

 これで各車のマージンは無くなり、27周目に再スタート。首位の小林は見事なスタートダッシュを決め、2位の関口との差を広げましたが、その直後、さらにプッシュした小林はダブルヘアピン入口でコースオフ。何とかすぐコースに復帰しましたが、関口にかわされてしまいました。

 2位に落ちた小林でしたが、諦めず関口を猛追。関口も難コンディションで僅かにコースオフするなど苦しいなかで、残り10分間、息を飲むようなバトルが繰り広げられました。

 31周目を終えて2台の差は0.5秒。テール・トゥ・ノーズ状態で小林が関口を攻めていましたが、最終コーナーでスピン車両が止まったため、セーフティカーが導入されて万事休す。総レース時間70分という期限規則で戦われたため、レースは34周、セーフティカーランのままチェッカーとなりました。

 関口がポール・トゥ・ウィンで今季初勝利。2位に小林、3位平川、5位キャシディ、6位山下、7位石浦、8位国本までが入賞でポイントを獲得。但し、今レースは予定周回数の75%に達しなかったため、正規の半分のポイントが与えられることとなりました。

 この結果、ドライバーズランキングでは、2ポイントを加えたキャシディが29ポイントで首位をキープ。1ポイントを加えた石浦が4ポイント差の2位で追う形となり、3位の山本尚貴(TEAM MUGEN:24ポイント)までの3人が事実上タイトルを争うこととなります。関口と平川もそれぞれ6,3ポイントを加えたことで、僅かながら逆転タイトルの可能性を残して最終戦に臨むこととなりました。

ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 関口雄飛

「本当に難しいコンディションで、自分もミスをしたんですが何とかコースに留まれて、トップでゴールできましたが、すごく疲れたレースでした」

「最初は(小林)可夢偉が速すぎて防戦一方でしたが、その後向こうのタイヤがたれてくると追い上げられる、という状況でした。セーフティカーのおかげで助かったというのもあります」

「残念ながら今日はハーフポイントということで、タイトル争いに有利になれるほどのポイントは獲得できなかったんですが、まだ可能性はゼロではありませんし、やはり目標はチャンピオン獲得なので、やるからには次戦も優勝を目指し精一杯頑張ります」

carrozzeria Team KCMG 18号車 小林可夢偉

「(首位に立って)勝てるかなとは考えましたが、2度目のリスタートの後ミスをして(関口)雄飛に抜かれてしまいました。その後もチャンスがあるかとアタックしましたが、残念ながらセーフティカーが出て、巻き返すことができませんでした」

「自分の方が後半はキツくなると分かっていてギャップを作ろうとプッシュした結果で、仕方ないと思いますし、これもレースです。チームにとっても、僕自身にとっても初優勝のチャンスだったんですが、それをこんな形で落としたのは非常に残念です」

「ただ、速さの部分では充分あったし、前回のレースも休んでるんで、そういう意味では、こういう得意なサーキットでは今年しっかりトップの方を走れているということで、自信にもつながるし、こういうレースを続けて行ければいつか勝てるんじゃないかと思って頑張ります」

ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 20号車 平川亮

「今日のレースは前の2台についていけなくてちょっと悔しい思いをしました。なかなかタイヤが暖まらなくて、セーフティカー中も頑張って暖めようとしたらブレーキがヒートしたり、あまり上手く行かないレースでした」

「もうちょっと前の2台と絡んでトップ争いができればと思っていたので残念です。ただ、ここ2レースともに表彰台に上れているので、次の鈴鹿では、優勝を目指して頑張りたいと思います」

バトルで雨のサーキットを沸かせた関口雄飛と小林可夢偉
バトルで雨のサーキットを沸かせた関口雄飛と小林可夢偉

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