更新日: 2019.04.22 19:11
トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 レースレポート
■決勝
21日(日)は、午前中かかっていた雲も晴れ、暖かな日差しの下、気温25度、路面温度37度というコンディションで午後2時に43周(250km)もしくは90分で戦われる決勝レースのスタートが切られました。
3列目5番手グリッドの関口が好スタートを切り4位へ、さらに3位を狙っての追撃を続け、3周目に3位へと浮上。チームメイトの平川もこれに続き、4周目に4位へポジションを上げました。
一方、予選で12番手と後方スタートを強いられることとなったキャシディは6周目終了時点で先陣を切ってピットイン。8周目に2位を走行していた車両がペナルティを受けることとなったため、関口が2位、平川が3位へと表彰台圏内へ浮上しました。
しかし、9周目に平川はスローパンクチャーに見舞われコース脇にストップ。同時にクラッシュ車両も発生したため、セーフティカーが導入されました。このタイミングで多くの車両がピットイン。関口もピットへ向かいましたが、ピットアウトしようとした際にトランスミッションのトラブルに見舞われスローダウン。惜しくもレースを終えることとなってしまいました。
このセーフティカーラン中、小林、国本ともう一台がピットへ向かわず、小林が首位浮上。その後方、ピットインを終えた組では、早めのピット作戦が見事にはまったキャシディが実質的な2位へと順位を上げ、12周目の再スタートでオーバーテイクシステムを利用して前車をパス。ピット義務を終えた車両でのトップに浮上しました。
15周目、最後列スタートからトップ10圏内まで順位を上げていた中嶋が後続車両に接触されクラッシュ。この日2度目のセーフティカーが導入されました。このタイミングで2度目のピットインという変則的な作戦に出た石浦でしたが、ピットから再発進できずこちらもリタイア。
ピットに入らないまま首位を走り続ける小林は、後続との差を広げてピットインしたいところでしたが、その後も2度にわたってアクシデントによるセーフティカーが導入。計8台が戦列を去るという大荒れの展開となり、なかなか後続との差を広げられないままレースは終盤へ。
首位の小林は、2位に10秒ほどの差をつけて、ファイナルラップを目前にタイヤ交換義務を果たすべくピットイン。この間に9台がストレートを通過し、小林は10位でレースに復帰しました。
小林のピットインで首位に立ったキャシディがトップでチェッカーを受け、12番手スタートからの今季初勝利。自身2度目のスーパーフォーミュラ勝利、そして新生SF19での初ウイナーに輝きました。
6番手スタートから着実なレースを戦い抜いた山下が3位表彰台。ルーキー坪井がスーパーフォーミュラ初戦で5位入賞、国本が6位でポイントを獲得しました。
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VANTELIN TEAM TOM’S 37号車 ニック・キャシディ
「クレイジーなレースでしたが、スーパーフォーミュラというレベルの高いレースで勝てて本当に最高の気分です。この週末はセットアップなどで苦戦していたので、正直なところ勝てるとは思っていませんでしたが、このカテゴリーでは何が起こってもおかしくないので、プッシュし続けました」
「幸運もあったと思いますが、10点が獲得できて最高の結果になりました。諦めずに努力を続けてくれたチームのおかげです。次のレースまでにスピードを取り戻し、また上位を争いたいと思います」
KONDO RACING 3号車 山下健太
「SF19になって初めてのレースですが、テストは良い感じで走れていたので、正直予選はもう少し良い位置に行けると思っていました。しかし、やはりそんなに甘くはありませんでした」
「6番手からミディアムタイヤでスタートしましたが、決勝のペースも思ったより良くなく、ソフト勢にどんどん抜かれてしまいました。セーフティカーのタイミングで上手くピットインでき、戻った後はソフトタイヤだったので、自分のペースでミディアム勢をかわして3位でレースを終えられました」
「でも、終わってみれば前のふたりは去年と同じだったので、やはりふたりとも強いなという印象です。まだ初戦で、これから6戦もあるので、勝てるように頑張ります」