上述の通り、2019年はここまでインディカーとFIA-F2にスポット参戦してきたオワード。今回の会見では、自身の最終目標はF1であると明言しており、今後の出場カテゴリーも気になるところだ。
スーパーフォーミュラへの参戦は、FIA-F2第6戦オーストリアに出場していた時に告げられたという。オワードはその時の状況と、事前にスーパーフォーミュラに対して持っていた印象を語った。
「オーストリアでF2に出場していた時に言われた話で、『次はすぐスーパーフォーミュラに行って』と言われた。一度日本に行ってみたいと思っていたし、食べ物も大好きだし、こういったチャンスをもらえるというのはすごく嬉しい」
「どのドライバーも、最終的にはF1に乗りたいと考えていると思う。今は僕自身、その過程の中にいて、最終的にF1にたどり着くかどうかはわからないけれど、自分としては、ここできちんと求められた結果を出すことが次のステップに向けて最も重要なことだと考えている」
「(これまでスーパーフォーミュラに参戦したレッドブルの育成ドライバーや)僕を含めて、スーパーフォーミュラに対して持っていた印象は、『F1に行くためにはここを経て行くべきカテゴリー』だということ。実際にF1に一番近いし、競争力なども含めて、F1に備えるために一番大事な過程はこれ以外に他にないと思う」

そして気になるインディカー参戦だが、オワードはチームへの感謝を述べるとともに、こう明かした。
「インディカーに関しては、僕がインディカーに出場できるように(チーム代表のトレバー)カーリンさんがすごく助けてくれて、チャンスを与えてくれた」
「そうしたなかで、今回レッドブルからこの話をもらったんだ。彼は、僕が最終的にはF1に行きたいというのをわかってくれているので、すごく喜んでくれている」
「インディカー参戦に関しては、一旦休止だ。この先インディカーに乗るかどうかは、何も確定していない。今はスーパーフォーミュラに一番集中している」
F1昇格という将来の目標を果たすため、インディカーとの掛け持ちではなく、スーパーフォーミュラのみへ参戦が決まったオワード。だが、すぐに良い結果を残せるほど現在のスーパーフォーミュラは甘くない。それでも、弱冠20歳のオワードはSNS上のみならず記者会見でも日本語での挨拶をするなど自分から相手に打ち解けてようとする意欲を見せ、そして貪欲に物事を学ぼうとする姿勢をこの会見だけで示した。レッドブルという名門チームからの期待を背負いながらも、ピエール・ガスリーを彷彿とさせるその謙虚さは、オワードの最大の武器になるに違いない。