更新日: 2019.07.16 17:23
混沌とする雨の予選内容。敗れた実力者たちとアクシデントの要因【スーパーフォーミュラ第4戦富士予選】《あと読み》
また、予選Q2でトップタイムをマークしてこれまでの復調から抜け出したかに見えた石浦宏明(P.MU/CERUMO·INGING)も、予選Q3では6番手に留まってしまった。
「Q3も同じコンディションだったらポールを獲れていたと思う手応えがあったんですけど、Q3になって急に雨の量が増えてQ2の水の少ないときにクルマのセットアップを合わせてしまったいたので、コースインしたら『しまった』と。時すでに遅しでしたね。チェッカーを受けたときくらいにタイヤが温まってピークが来ていました(苦笑)」
「チームメイトの)坪井(翔)はQ2でアタックしたタイヤをそのままQ3で行ったのですけど、僕はQ3でQ2からタイヤを代えて雨の量が少ないという前提で行ってしまいました。Q2で早めにアタックしてピットに戻ってきてしまったので、雨の量の変化が分かりませんでした。」と石浦。
それでも、午前のドライのフリー走行でも4番手タイムをマークし、セクター3ではファステストと復活の気配を見せ始めた。
「前回までは(SF19のセットアップが)迷子の状態だったんですけど、予選ではポールを狙えて、その予選で6番手だったのでさっきまではがっかりしていたんですけど、今週はいろいろ見えてきた部分があります。SF14の時もクルマが決まるまで1年くらいかかったんですけど、SF19でようやく方向が見えてきて、自信を取り戻すことができました」と話す石浦。明日の決勝だけでなく、次の岡山でも優勝候補に挙げられそうな雰囲気だ。
そのQ3で石浦とともに悔しい内容となってしまったのが牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)だ。予選Q3の走行中、ストレートでスローダウン。そのままアタックできず最下位でQ3を終えてしまった。
「Q3のアタックの時にギヤが2速にスタックしてしまって、いろいろギアを変えようと試しましたが直らず、そのまま惰性でストレートを進む状況でした。(チームメイトがポール獲得だけに)余計に悔しい。ストレスがすごい大きいです。明日は雨でもドライでも、自分のできることをやるだけです」と牧野。
今シーズンのスーパーフォーミュラは天候に翻弄されるセッションが多く、予選ではフレッシュな顔ぶれながら、決勝結果は予選とまったく異なるというパターンが少なくない。日曜の予報は午前が雨が濃厚だが、午後からは回復の兆し。とはいえ、どんなコンディションでのレースになるかは誰も正解が分からないだけに、また、混沌とした決勝日になりそうな気配だ。