更新日: 2019.09.30 16:11
JMS P.MU/CERUMO・INGING スーパーフォーミュラ第6戦岡山 決勝レポート
2019 SUPER FORMULA
JMS P.MU / CERUMO・INGING Race Report
第6戦 岡山国際サーキット
◆9月29日(日)<決勝>天候:晴れ|コース状況:ドライ
#38 石浦宏明 リタイア/#39 坪井 翔 11位
2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権の第6戦決勝(68周のちに1時間30分のレースとなり66周へ変更)が、岡山国際サーキット(岡山県美作市)にて開催され、38号車石浦宏明が残念ながらリタイア。39号車坪井翔は11位でフィニッシュした。
決勝日午前中は、みるみる青空が広がり残暑の厳しい岡山国際サーキット。あまりの暑さに一雨来るのかもと思われたが、これまでの予報に反して雨マークは消えた。ドライコンディションでレースができることはうれしくもあり。ただ、予選下位に沈んでしまった39号車には恵みの雨は降らないかもと思いつつ決勝の時を迎えた。
午後3時05分、決勝(68周)がスタートする頃は、気温は30度に達し、路面温度37度まで上がった。
石浦は、ソフトタイヤでスタート。表彰台を狙えるクルマの仕上がりに、意気揚々とグリッドに向かう。スタートして4号車と接触するも、自身はコース上に留まることができ、周回ごとに1つずつポジションを上げて行った。
3周目には、優勝した山下健太選手とサイドバイサイドとなり果敢にパス、3番手に上がる。2番手を走っていた5号車がコースアウトし、8周目にセーフティカーが導入される。12周目にセーフティカーが解除され、そのまま2番手で推移した。
2番手のまま32周目までトップを約1秒差で追い続けていたものの、33周目にスローダウン。右フロントタイヤのスローパンクチャーに見舞われてしまう。これは、オープニングラップで、4号車と接触した際に負った傷によるものだった。
ピットに向かいミディアムタイヤに交換し、19番手でコース復帰した。しかしその後もタイヤの違和感は収まらず、危険と判断し37周終了時点でガレージにクルマを入れマシンを降りた。
ホイールが割れていたことが判明し、ここで残念ながらリタイアとなった。久しぶりに手応えを感じたレースだっただけに非常に残念な結末となった。
一方、18番手からスタートの39号車坪井は、まず周回遅れになることを避け、ソフトタイヤでスタートすることを選択した。オープニングラップで14番手に上がり、それ以降は上位の変動もあり、11周目に6番手まで上がった。
セーフティカー後の16周目、18号車にパスされ7番手。しかし前後、約2秒のギャップでしっかり前について行く。33周目チームメイト38号車の離脱で、6番手に上がったころには、トップとの差は約16秒に広がっていた。
52周目、18号車がピットインし5番手まであがるもピット作業は未消化。その後レースは1時間30分のタイムレースとなり、全周回68周は消化できず66周のレースに変更された。
58周を終え2位のクルマがピットインし、4番手に。59周終了時点で、ルーティンのピットインを敢行すると、12位でコース復帰した。その後、ファイナルラップで1台がリタイア。11位でチェッカーを受けた。
どうにも仕方ないセーフティカーに翻弄されるなど、なかなか運も味方してくれない今シーズン。38号車の石浦は、やっと上位争いに加わることができリタイアにも関わらず、モチベーションを高めることができた。
39号車坪井は、迷路に入り込んだかと思われたミディアムタイヤの攻略に、少し答えが見え始めた感もあり。ルーキーながら上位を走ることも経験するなど、経験を積むことができた。
新車で挑むシーズンの苦労も、次に生かされるのは間違いない。今季の集大成として、10月の最終戦にチーム一丸となって臨む。みなが納得するレースで締めくくりたい。
◆コメント
#38 石浦宏明
「決勝に向けてエンジニアと僕でいろんなアイデアを出し合って決勝セットを考えたことで燃料が満タンの状態からでもクルマのフィーリングが良く、決勝での速さも感じられました。やっとトップ争いのレベルで戦えて、スタートも決まったし、オープニングラップで順位も上げることができレースも楽しく感じることができました」
「ミディアム勢をオーバーテイクして、順調に3番手を走っていてセーフティカーが入り、この時点で形成が一気に厳しくなりました。しかし、その後エンジニアから、40秒のギャップを築けば、山下選手に追いつき優勝が見えると言われ頑張りました。トップの平川選手よりも良いペースで走りました」
「序盤に接触したことが原因でタイヤがバーストする寸前から、車体の下がすりはじめ、空気が抜けているかもと思いました。しかしペースが良かったので気持ち的にできれば戦線を離脱したくなかったのです」
「接触に関しては、国本選手と話してレーシングアクシデントで双方納得しています。リタイアしましたが、今シーズン初めてトップレベルで戦うことができたので、結果は残らなかったけれども、また戦えるという手応えを感じたので、清々しい気分です」
#39 坪井翔
「セーフティカーが出たことですべて終わりました。一番後ろからのスタートなので、ミディアムタイヤでのスタートも考えましたが、レースをしたかったし周回遅れとなるのだけは嫌でしたので、ソフトタイヤでスタートしました」
「ミディアム勢を抜いていくことができたので、セーフティカーが入らなければもう少し上のポジションで終われたかなと思います。自分なりに良いペースで走れていたと思いますし、予選のときに感じたほど悪いフィーリングではなく、アジャストできたと思っています」
「速いペースの人たちと比べれば、まだ1秒くらい差があるかもしれませんが……。最終戦の鈴鹿まで時間がないですが、自分でできることをして、最終戦に備えたいと思います」
立川祐路監督
「石浦の方は、結果はリタイアでしたが、クルマのフィーリングが良かったので、正直普通のレースができていれば優勝が狙える状況ではあったと思います。セーフティカーがあのタイミングで出てしまったので、ソフトスタートの我々としては、展開的に苦しかったです。1周目に他車と接触してホイールが割れてしまったために、リタイアという結果でした」
「39号車の方は予選を失敗して下位に沈んでしまったので、戦略をいろいろ考えました。ミディアムスタートも考えましたが、ラップダウンになってしまう可能性があったので、それを避けてソフトタイヤでスタートしました。こちらもセーフティカーで左右されたレースになりましたね。うちとしては、良くない展開でした」
「残りのレースは鈴鹿だけですが、最後は良い結果で終われるようチーム一丸となって頑張りたいと思います」