今回のテストで総合16番手となった松下信治(ThreeBond Drago CORSE)は、2018年にスーパーフォーミュラに参戦し、先代のシャシー『SF14』をドライブした経験を持っている。2019年シーズンは再び活躍の場を海外に移し、FIA-F2を戦った。
最終戦アブダビを終えたばかりの松下に話を聞くと、「(午前の走行を終えて)久々なのでまだ乗り切れていない部分が正直ありますが、F2とはクルマが大きく違うのですごく楽しいです」と好印象だ。
「こちら(SF19)の方がグリップあるので、S字はすごく速い。まだレースシミュレーションをしていませんが、アタックだけの段階ではタイヤのデグラデーションも少ないですし、ドライブすることに関しては(SF19の方が)楽しいです」

実は松下は、メーカーによる開発段階のテストでSF19をドライブしているという。その感覚を忘れていなかったというが、今回参加したThreeBond Drago CORSEはまだまだ立ち上がったばかり。「新チームだし、ゼロからのスタートなので、ここから上に上げていかないといけない」と述べた。
なお、F2第11戦ソチで大きなクラッシュに遭ってしまった松下だが、もう体に問題はないとのことだ。
最後は、総合20番手に終わったVANTELIN TEAM TOM’Sの宮田莉朋。宮田も今年はF3を戦い、フェネストラズとタイトル争いを繰り広げた。そんな宮田も初体験のSF19について好印象を抱いていたが、体への負担が大きかったと話した。
「スーパーフォーミュラ自体が初めてで、想像以上にハイパワーでダウンフォースがあって、結構Gも強くて体への負担も多かったです。首がきつかったですね。話に聞いていた通りで、午前中からきつかったのですが、すごく刺激的な日でした」
「走行1本目は(マシンの)習熟をメインにやって、ある程度のセットアップの変化も勉強しました。2本目は習熟した部分をしっかり意識して、足りないところを2時間の中で詰めていきました。途中まではニック(キャシディ)選手とのタイム差も小さかったですね。もうちょっと戸惑いもあるのかなと思っていたけれど、意外といけました」

宮田は今年F3と並行してスーパーGT GT300クラスに参戦し、さらにはWTCRにもスポット参戦を果たした。F3とWTCRはスーパーフォーミュラと同じくヨコハマタイヤを使用しているので、その経験が活きているようだ。
午後の走行ではセッション終盤に出された4度目の赤旗により、新品タイヤを履いてのアタックができずに終わってしまった宮田。「1日を通してアタックさせてもらえなかったです(笑)」というが、それでも「新品タイヤを入れたら少しでもチームメイトとのギャップをうまく縮めていけるのかなと思いました」と手応えはつかんだ様子。
「限界域が高いので、アクセル全開率が足りないところがある。少し恐怖心もあるし、まだ攻められるレベルにはいけていないので、そこを克服すればもっとハイレベルなところにもいけるという感じです」
ダウンフォース、グリップ、体への負担など、今日の初走行を終えて感じ取ったものはドライバーによって様々だ。今回のテストで残された走行チャンスは明日のみだが、この2回のセッションでそこまで改善することができるのだろうか。
2019年シーズンのスーパーフォーミュラでもアレックス・パロウをはじめとする若手ドライバーの活躍が目立った。まずはこの中から2020年シーズンのレギュラーシートを、どのくらいのドライバーがつかめるのかになるが、次のシーズンに向けて、また期待できる新たな顔ぶれが揃うことができそうな雰囲気だ。