更新日: 2020.12.21 10:53
ホンダ 2020スーパーフォーミュラ第7戦富士 レースレポート
全車がピット作業を終えた31周目には、#39坪井がトップ、#50松下、#65大湯が僅差で続き、間隔を置いて#5山本、そしてそのすぐ背後にはタイヤ交換を遅らせていた#1キャシディ、#20平川が続くという展開となりました。
34周目、#65大湯が#50松下のすきを突いて2番手に上がり、勢いに乗ってトップを走る#39坪井に詰め寄りましたがオーバーテイクはならず、背後からふたたびチャンスを狙う構えに入りました。しかしその後、#39坪井はミスをすることなく残り周回を走りきって優勝、#65大湯は0.687秒差で2位、#50松下はさらに0.835秒差の3位でチェッカーフラッグを受けました。
また、#5山本は#1キャシディの先行を許したものの、#20平川を抑えきって5位でフィニッシュし、自身3度目となるシリーズチャンピオンに輝きました。#5山本は今季SUPER GT GT500クラスでも牧野とともにシリーズチャンピオンとなっており、自身2回目の“ダブルタイトル”奪取を成し遂げました。
■コメント
山本尚貴(5位/チャンピオン)
「2回目のダブルタイトルが獲れて非常にうれしく思っています。真後ろに直接チャンピオンを争っているライバルがいて、ずっとプレッシャーにさらされ続けたレースでした。でもよほどのことがなければ抜かれることはないと思っていたので落ち着いてはいました」
「むしろ、僕の前が空いていて、マシンにクリーンエアが当たってダウンフォースがしっかり出ていたのでタイヤの消耗を抑えることができました。レース結果は5位で決してうれしい順位ではありませんが、チャンピオンを獲るための5位だったと思います。僕を支えてくれたチームや、応援をしてくれたファンの皆さんに感謝しています」
大湯都史樹(2位)
「公式予選まではいい感触だったのですが、レースでは中盤まで苦しい走りになってしまいました。でも、これまでこういうときにうまくレースをまとめられなかったことを思い出し、しっかりレースをやりきろうと自分に言い聞かせて走りました」
「スタート直後の1コーナーでは少しアクシデントもありましたが、そこであきらめず精神的には冷静でいられました。その結果、表彰台に届いたのでうれしいですし自信にもつながりました」
松下信治(3位)
「今年前半はヨーロッパでFIA-F2を戦っていましたがシートを失って帰国することになった僕に、スーパーフォーミュラで戦う機会を用意してくれたチームの皆さんに感謝しています」
「スーパーフォーミュラはダウンフォースがすごくて乗っていて楽しいです。今回はレースのペースがよくて、トップの坪井選手の後ろにつけることができました。もし坪井選手が少しでもミスしてくれれば前へ行けたと思うのですが、ミスのないレースをされてしまいました。そのうち逆に大湯選手を前に行かせてしまったのは僕のミスでした」