更新日: 2021.08.31 12:52
横浜ゴム 2021スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ レースレポート
【SUPER FORMULA(全日本スーパーフォーミュラ選手権)第5戦/ツインリンクもてぎ】
圧巻の走りでコースレコードを更新から決勝レースも制した野尻智紀選手。今シーズン3勝目でチャンピオン獲得へ大きく近づいた!
2021年の『SUPER FORMULA(全日本スーパーフォーミュラ選手権)』第5戦が、ツインリンクもてぎで開催され、野尻智紀選手(TEAM MUGEN)が公式予選でコースレコードを更新してポールポジションを獲得。翌日の決勝でも危なげない展開で、今季3勝目をマークした。
前戦SUGO大会から約2カ月という長いインターバルを挟み、スーパーフォーミュラはいよいよシーズン後半戦へと入る。第4戦を終えた時点でチャンピオン争いをリードしているのは野尻選手で、2位につけている大湯都史樹選手(TCS NAKAJIMA RACING)との差は17ポイント。有効ポイント制のため、最終的に削られるポイントもあるとはいえ、実に大きなアドバンテージを持って後半戦へと入ることになった。
そんな野尻選手だが、開幕2連勝を飾ったのち、第3戦、第4戦ではポイント獲得はなったものの、予選、決勝ともにやや満足のいかない大会が続いた。加えて今シーズンのもてぎラウンドは、今回と次戦の2大会が予定されているが、これまで野尻選手のもてぎラウンドの成績は2015年の6位が最高位。アドバンテージがあるとはいえ、自分と同じように連勝を飾るライバルが出てくれば一気に点差を詰められる可能性もまだまだ残っているなかで、再び開幕戦の頃の勢いを取り戻せるかどうかが注目された。
迎えた公式予選日の8月28日(土)は、朝から気温が30度を超える、灼熱のもてぎラウンドにふさわしい陽気に。しかし雲も多く日差しが遮られることもあったせいか、例年に比べると路面温度はやや低いコンディションで公式予選がスタートした。今大会も、SUGO同様にQ2までA、Bの2組に分けてセッションを実施となる。
まずはQ1のA組で、“ストップ・ザ・野尻”の先頭に立つ大湯選手が1分32秒342のトップタイムをマークしてQ2進出を決定する。しかし、B組に登場した野尻選手は、なんと大湯選手のタイムを約1秒上回り、1分31秒336という驚異的なタイムを記録する。同じ組で2番手通過を果たした松下信治選手(B-Max Racing Team)に対しても約1秒という、近年のスーパーフォーミュラでは見ることのない、とてつもない差をライバル勢に突きつけた。
続くQ2でも、野尻選手は自己ベストタイムを更新する1分31秒110をマーク。昨年更新されたばかりのコースレコードのブレイクまであとわずかに迫った。注目のQ3は、先頭でタイムアタックに入った野尻選手が1分31秒073をたたき出し、見事コースレコード更新を達成した。
ライバル達もセッションごとに走りやマシンがアジャストされて、Q1のような衝撃的な差は生まれなかったが、それでも2番手の関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL)とは0.245秒と着実な差をつけた。3番手には松下選手、4番手には宮田莉朋選手(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が入ったが、宮田選手はエンジン交換を行っているため10グリッド降格のペナルティが決定しており、4番グリッドには大湯選手が着くこととなった。