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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.10.16 13:10
更新日: 2023.10.16 13:12

ホンダ 2023スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート

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スーパーGT | ホンダ 2023スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート

ARTA MUGEN NSX-GT(#16)が2位表彰台を獲得

 10月14日(土)~15日(日)、オートポリス・インターナショナルレースコース(大分県)で2023年度スーパーGTシリーズ第7戦が開催され、GT500クラスに5台の2023年型NSX-GT、GT300クラスに2台のNSX GT3が出走しました。前戦のレース中に負傷した山本尚貴は大事を取って欠場したため、代役に木村偉織が100号車STANLEY NSX-GTのBドライバーに起用され、牧野任祐がAドライバーとして登録されました。

 タイヤに負荷のかかるオートポリスで、決勝の走行距離が450kmとなるのは初めてのことで、決勝中に義務づけられるピットストップは2回となり、タイヤ選択を含む戦略には大きな幅が生まれることとなります。一方、競技規則によって、このレースではこれまで蓄積されてきたサクセスウエイトが一律半減されました。

 14日(土)、公式予選セッションは曇天のもとで行われました。GT500クラスのQ1セッションでは、欠場した山本に代わり100号車STANLEY NSX-GTのステアリングをAドライバーとして握った牧野が4番手、16号車ARTA MUGEN NSX-GT大津弘樹が6番手、17号車Astemo NSX-GT塚越広大が8番手でQ2セッションへ進出。Q2セッションでは16号車ARTA MUGEN NSX-GT福住仁嶺がコースレコードを記録してポールポジションを獲得しました。

 15日(日)13時30分、雲間からわずかに太陽が見えるものの気温17度、路面温度27度と、想定よりも低いコンディションで決勝が始まりました。ポールポジションからスタートした16号車ARTA MUGEN NSX-GT(福住)は周回ごとに後続を引き離し、レース序盤のうちに独走状態へ持ち込みました。

 450kmレースでは2回のピットインが義務づけられており、ひとりのドライバーは150km以上走らなければなりません。チームはレースを3分割し、最初のピットインではドライバー交代を行わず、タイヤ交換と給油のみを行う作戦を選びました。16号車ARTA MUGEN NSX-GT(福住)はトップのまま19周を走ってピットイン、作戦通りの作業を行って実質上のトップを守り、レースに復帰しました。

 しかし、交換したタイヤがコンディションに合わずペースがわずかに鈍ったため、後続との間隔は少しずつ縮まり始めました。16号車ARTA MUGEN NSX-GT(福住)は、トップを守ったまま59周を走って2度目のピットインを行い、大津へマシンを引き継ぎました。タイヤ交換と給油を終えた大津は、ピット作業の間に38号車 GRスープラに先行されましたが、63周目の1コーナーで追いつきオーバーテイク。再びトップのポジションを取り戻しました。

 その後、気温が低下したこともあり、16号車ARTA MUGEN NSX-GT(大津)はペースを維持することが難しくなり、徐々に追い上げられ始めました。懸命にブロックを続けたものの、87周目の第2ヘアピンで36号車GRスープラにインを取られ、2番手に後退しました。

 その後、16号車ARTA MUGEN NSX-GT(大津)はさらに追い上げてきた3号車Zに迫られましたが、こちらは抑えて2位のまま97周を走りきり、チェッカーフラッグを受けました。6位には17号車Astemo NSX-GT(塚越/松下信治)、9位には100号車STANLEY NSX-GT(牧野/木村)が入賞し、それぞれポイントを獲得しました。

 2位に入賞した16号車ARTA MUGEN NSX-GT(福住/大津)は、ポールポジションポイント1点を含む16点を加えた結果、53点で総合ランキング3位に浮上しました。次戦は11月4日(土)~5日(日)、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)で開催される予定です。シリーズチャンピオンは16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(福住/大津)を含む3台で争われることになります。

2023スーパーGT第7戦オートポリス ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)
2023スーパーGT第7戦オートポリス ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)

●佐伯昌浩 HRC SGT Large Project Leader

「想定より寒くなったこの週末は、持ち込みも含めてタイヤ選択がうまくいった車両がレースの上位に来るという結果になりました。16号車は昨日の予選でも今日の決勝でもコンディションとのマッチングが非常によく、最後まで力強いレースをしてくれましたが、わずかな差で優勝には届かず2位という結果に終わりました」

「NSX-GTはオートポリスで昨年、一昨年と優勝しましたが、今年はセクター3でのアドバンテージが少なかったように感じました。しかし、この結果によってギリギリではありますが、最終戦でのチャンピオン争いに踏みとどまることができました。厳しい戦いになるとは思いますが、例年もてぎでの結果は悪くないので、最後までチャンピオンを目指してがんばりたいと思います。応援よろしくお願いします」

福住仁嶺 ARTA

「予選は思った以上のパフォーマンスを得られて、ポールポジションをとれました。決勝でも、序盤からかなり大きなタイムギャップをつくることができ、流れは悪くないと思っていましたが、セカンドスティントでハードタイヤを選択したところ、あまりマッチせずペースが上がらなくなってしまいました。大津選手もたぶんたいへんだろうなと思いながらバトンを渡しました。最後まで粘ってくれましたが、36号車と3号車は速すぎました」

「なんとか3号車を抑えて2位で終われてよかったです。もちろん勝てればよかったのですが、今シーズンあまりうまくレースをまとめることができなかったので、大きなトラブルもミスもなかったことをポジティブに考えて、計算上ギリギリではありますが、最終戦ではチャンピオン目指して走りたいと思います」

大津弘樹 ARTA

「福住選手からマシンを引き継ぐとき、ソフトタイヤかハードタイヤかどちらを選択するか迷ったのですが、ソフトのほうがトータルで見るといいだろうと考えました。でも、十分なパフォーマンスを引き出すことができず、状況的には非常に厳しかったです。自分なりにいろいろ工夫しながら走りましたが、結構限界だったかなと思います」

「ちょっとのミスで簡単に抜かれそうなペース差だったので、2位を守りきれてよかったです。今シーズンはペナルティーやミスが続いていましたが、今回はチームのみんなが完ぺきな仕事をしてくれて、力を出しきれたレースだったと感じます。寒い時期のNSXは速いので最終戦ではタイトルを目指してがんばります」


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