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投稿日: 2023.11.05 01:19
更新日: 2024.10.22 17:37

LMcorsa 2023スーパーGT第8戦もてぎ 予選レポート


スーパーGT | LMcorsa 2023スーパーGT第8戦もてぎ 予選レポート

S-GT2023 rd8 Motegi QF
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

 今シーズンを締めくくる最終戦は、苦手意識のあるモビリティリゾートもてぎが舞台だが3戦ぶりに河野選手が予選Q1を5番手で突破すると、予選Q2では吉本選手が12番手を獲得

 4月の第3週に岡山国際サーキットで開幕したAUTOBACS SUPER GT 2023 SERIESは、約7カ月の間に全国各地5ヶ所の国際サーキットを転戦し、モビリティリゾートもてぎで最終戦を迎える。

 LMcorsaは2021年にマシンをGR Supra GTにスイッチし、今季が3シーズン目。初年度は年間2勝を挙げて、ポイントランキングは過去最高の3位を獲得した。だが、2年目の2022年はBoP(性能調整)の影響もあり本来のパフォーマンスを発揮できず、今季は雪辱を果たすシーズンと考えていた。

 それでも2023年シーズンは、開幕戦の岡山国際サーキットや第3戦の鈴鹿サーキット、第6戦のスポーツランドSUGOの決勝レースが途中で中断したり、中止になるなど荒れた展開となった。これらのレースではピット戦略などによって大きく順位が変わることがあり、LMcorsaに有利に働かないことも多かった。

 大きなミスはないものの、7戦を終えてポイントを獲得できたのは3戦のみで、今季も苦しいレースを強いられた。

 有終の美を飾りたい最終戦の『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』は、11月4日(土)に公式練習と予選、5日(日)に決勝レースが実施される。

 4日は、9時25分からの公式練習が走り出しとなった。Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本大樹選手が乗り込み、まずは持ち込みのセットアップを確かめると、すぐにタイヤの確認に移る。コースコンディションとセットアップは合っているようで、計測4周目には1分47秒590の自己ベストタイムをマーク。このタイムを記録した時点では、モニター上で2番手となっていた。

 その後は、セットアップの微調整や決勝レースを想定したメニュー実施。公式練習の開始から50分が経過したところで、河野駿佑選手にバトンタッチする。このときにマシンの不具合が起きたというが、河野選手は与えられたテストメニューを消化していき、2人のドライバーが計30周を走行して、公式練習を終えた。

 結果として、吉本選手が4周目にマークしたタイムがベストタイムで、GT300クラスの25台中8番手となった。

<予選>
気温:23度、路面温度:29度(予選Q1時)

 公式練習後には20分間のFCY(フルコースイエロー)テストが実施され、公式練習の後半に発生したマシンの不具合をチェック。予選までには修復を終えた。

 GT300クラスの予選Q1は今回も25台が2組にわけられ、上位8台ずつが予選Q2へ進出してポールポジションを競うことになった。

 A組に振り分けられたLMcorsaは、河野選手を予選Q1のドライバーに指名。A組からは13台が予選Q1に出走し、8台が予選Q2へ、5台が予選Q1で脱落することになる。

 河野選手は予選開始とともにコースインし、ウォームアップを始める。アウトラップから3周にわたってタイヤやブレーキに慎重に熱を入れていくと、計測3周目にアタックを開始。すべてのセクターで自己ベストタイムをマークすると1分47秒009をマークする。

 全車がアタックしていないが、この時点で計時モニターの2番手にSyntium LMcorsa GR Supra GTが表示される。ライバル勢がタイムを伸ばす可能性があるため、河野選手は翌周もアタックを継続。

 セクター1、2は前のラップよりもタイムを短縮するが、コースの後半になりタイヤのグリップ感が失われ、1分47秒179と惜しくもタイムアップはならなかった。だが、1分47秒009のタイムは、A組の5番手で予選Q2へ進出した。

 GT500クラスの予選Q1を挟み、GT300クラスの予選Q2がスタートする。Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本選手が乗り込み、予選Q1と同様に3周をウォームアップに充てた。

 コースコンディションが向上したこともあり、吉本選手は全セクターで予選Q1のタイムを上回り1分46秒530をマークする。翌周もタイムの更新を狙ってアタックを続けたが、セクター3以降はタイムが伸びなかったためピットイン。

 結果として予選Q2は12番手となり、明日の決勝レースは12番グリッドからのスタートとなる。GR Supra GTの特性とは決して合っているといえないコースだが、それでも3戦ぶりに予選Q2へ進出を果たした。明日の決勝レースは、今季の締めくくりとなる快走を見せることがチームの目標だ。

●以下コメント
<飯田章監督>

「最終戦はサクセスウエイトがなくなるので、マシンとチームの総合力が結果になります。そして、11月にしては気温と路面温度ともに高いのですが、このコンディションはマイナスではないと考えています。公式練習ではトラブルがあったものの予選までには修復でき、3戦ぶりに予選Q2に進出できました」

「予選Q2はライバル勢がタイムを伸ばしたこともあり、望んでいたポジションではないですが悪くない内容でした。決勝レースは300kmなのであっという間にゴールを迎えます。ミスなく、トップ10内に入って今シーズンを締めくくりたいです」

<吉本大樹選手>

「もてぎはGR Supra GTが得意とするコースではないのですが、走り出しから感触は悪くありませんでした。公式練習の後半にはマシンの不具合がありましたが、それまでに複数のセットアップが試せて、決勝レースを想定した走行もできました」

「予選はQ2を担当して、それなりにまとまったと感じたのですが、他のマシンもタイムを伸ばしてきました。決勝レースは序盤の混戦に巻き込まれず、タイヤが持ってくれれば上位に入ることができるはずです。今季はポイントから遠いレースが続いたので、最後は気持ち良いレースを見せられればと思います」

<河野駿佑選手>

「公式練習は吉本選手が順調にメニューを消化し、残り45分のときに走行を開始しました。まずは5周を周回し、その後の予選シミュレーション時にトラブルが起きて、FCYテストの時間も利用して修正していきました。予選までには修復でき、予選はQ1を担当しました」

「プレッシャーある中での走行でしたがミスなく走ることができ、5番手で吉本選手にバトンを繋げて良かったです。今季は大きなミスはないのですが、歯車が噛み合わない決勝レースが続いています。最終戦こそはトップ10内に入り、チームのためにもポイントを持ち帰りたいと思っています」

2023スーパーGT第8戦もてぎ Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
2023スーパーGT第8戦もてぎ Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)


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