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投稿日: 2023.11.06 13:05
更新日: 2023.11.06 14:07

ニッサン 2023スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート


スーパーGT | ニッサン 2023スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

第8戦もてぎ、#23 MOTUL AUTECH Zが2位表彰台を獲得
シリーズランキングは#3 Zが2位、#23 Zが3位
SUPER GT 2023第8戦レースレポート

11月5日 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

【GT500】

 2023年スーパーGTシリーズ第8戦が11月4日、5日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。ニッサン/NISMO陣営は、シリーズランキング2位からチャンピオン獲得を狙う#3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、ランキング4位の#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、#1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)と4台のNissan Z GT500でシリーズ最終戦に臨みました。最終戦は規定により全車サクセスウエイトが0kgとなり、各マシン本来の実力が試される戦いとなります。

予選で#3 Zがチーム初のポールポジションを獲得
#24 Zが4番手、#23 Zが5番手と上位に進出

<予選>
 予選日の11月4日、天候は晴れ、気温23度、路面温度28度のコンディションのもと、14時53分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。季節外れの高温下でしたが、路面温度は想定よりも上がらず、タイヤ選択が難しい予選となりました。
 
 各車3周のウォームアップを行い、4周目にアタック。#3 Zは高星が1分35秒929でトップタイムをマークしました。#24 Zの平手は1分36秒382で4番手、#23 Zの松田は1分36秒482で6番手となり、3台のNissan Z GT500がQ2進出を決めました。#1 Zの平峰は1分36秒637の10番手で予選を終了しました。

 15時31分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。Q1同様4周目にアタックした#3 Zの千代は2番手に約0.4秒の差をつける1分35秒539のトップタイムで自身初のポールポジションを獲得し、タイトル争いに向けて重要な1ポイントを加算しました。
 
 #24 Zの佐々木はタイヤのウォームアップを1周増やし、5周目に1分36秒335で4番手、#23 Zのクインタレッリは4周目に1分36秒362で5番手となり、決勝レースに向けて好位置を獲得しています。

Niterra MOTUL Z 2023スーパーGT第8戦もてぎ
Niterra MOTUL Z 2023スーパーGT第8戦もてぎ

#3 Zがトップを独走も、終盤の雨で痛恨のコースアウト
#23 Zが2位表彰台を獲得し、Nissan Z GT500がランキング2位、3位に

<決勝>
 11月5日は朝方の好天から雲が広がり、日差しのなくなった13時にフォーメーションラップがスタート。気温23度、路面温度26度のコンディションのもと、2周のフォーメーションラップを経て63周のレースが開始されました。

 ポールポジションからスタートした#3 Zの千代は、ポジションを守りハイペースで走行。#23 Zのクインタレッリもポジションを上げて4番手となります。1周目を終え、#3 Zがトップ、#23 Zが4番手、#24 Zの佐々木は5番手、#1 Zのバゲットが9番手となっています。千代は2周目にファステストラップとなる1分39秒392を記録しました。5周目あたりからコースの一部に雨が降り始めます。徐々に強くなる雨にペースを上げられない#24 Zは順位を大きく落としました。

 一方、このコンディションの変化で#1 Zのバゲットはポジションアップ。7周目から毎周前車を抜いて、10周目には5番手まで浮上しています。ペースの落ちた#24 Zは13周を終えてピットインし、タイヤ交換と給油を行いました。

 雨が上がり、コンディションが落ち着くと#3 Zは後続との差を広げてトップを好走。#23 Zも4番手から上位を狙うペースで走行を続けます。25周を終え、#3 Zが早めのピットインを行い、ドライバーを高星に交代します。26周を終えて#1 Zが、27周を終えて#23 Zがピットインし、ともにドライバーを交代しました。28周終了時で#3 Zは実質トップの4番手、#23 Zは6番手、#1 Zは9番手となっています。

 GT500クラスの全車がドライバー交代を終えた41周終了時点で、#3 Zはふたたびトップに浮上し、2番手に10秒以上の差を広げて独走状態となりました。#23 Zは3番手、#1 Zは5番手と上位に進出し、レースは終盤戦に入りました。

MOTUL AUTECH Z 2023スーパーGT第8戦もてぎ
MOTUL AUTECH Z 2023スーパーGT第8戦もてぎ

 50周をすぎた頃からふたたび雨が降り出し、徐々に強さを増していきます。53周目に#23 Zは追い上げる後続にパスされて4番手に後退しますが、激しくなった雨に前車がタイヤ交換を行い57周目にはふたたび3番手となりました。このピットインで#1 Zもポジションを4番手に上げています。

 激しい雨により路面コンディションはウエット状態となり、ラップタイムは大幅にダウン。しかし、レース最終盤であり、タイヤ交換の判断が難しい状況となりました。59周目、トップを独走する#3 ZがS字コーナーの立ち上がりでコントロールを失いコースアウト。なんとかコースに戻りレースに復帰しましたが、13番手まで順位を落とします。これで#23 Zが2番手、#1 Zが3番手に上がりました。

 61周目、レインタイヤに交換して追い上げるマシンに#1 Zがパスされ4番手に。#23 Zも後続に差を詰められましたが、2番手を守りきってチェッカーフラッグを受けました。#23 Zが2位表彰台を獲得、10番手グリッドから追い上げた#1 Zが4位、#3 Zは13位、#24 Zは14位で最終戦を終えました。

 2023シーズン全8戦を終了し、シリーズランキングで#3 Zが2位、#23 Zが3位、#1 Zが5位となり、トップ5に3台のNissan Z GT500が入りました。惜しくもタイトル連覇は逃しましたが、Nissan Z GT500の速さと強さをレースで実現することができたシーズンであり、来シーズンはタイトル奪還を目指してニッサン/NISMO陣営は全力を尽くします。

<コメント>
●松田次生

「僕の担当した後半スティントではウォームアップが良かったのですが、終盤の15周くらいは厳しく、ライバルに抜かされてしまいました。ただ、雨のなかでも速く走れたことで抜き返せましたし、さらに上位のライバルとも差を詰められました」

「僕たちも王座を獲るつもりで1年を戦い、最終戦でランキング3位に戻ることができました。今年は大きな浮き沈みがありましたが、最終戦を2位で締めくくれたことは、支えてくれたみんなのおかげだと思っています。ミシュランもいいタイヤを用意してくれました。10年間一緒に戦えたことに感謝し、今後につなげていきたいと思います」

●ロニー・クインタレッリ
「決勝レースはミシュランのラストランなのでいつも以上に一生懸命走りました。23号車にとっては2位表彰台を獲得でき、ランキングも3位になれて、いいレースだったと思います」

「今シーズンは開幕戦岡山でポール・トゥ・ウィンを決め、いいスタートを切れましたが、途中、色々なことがありました。でもチームでそれを乗り越えて、第6戦SUGOでの2位、そして今回もてぎでの2位と、表彰台を獲得し、シリーズ3位で終えることができました。皆さんの応援に感謝しています。ありがとうございました」

リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 2023スーパーGT第8戦もてぎ
リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 2023スーパーGT第8戦もてぎ

【GT300】

 GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦しました。24番グリッドという後方からスタートした#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)は、名取がロングスティントを担当、さらにタイヤ無交換で走り切るという作戦で6位入賞を果たし、シリーズランキング3位を獲得しました。

 また、#11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍)は13位、#10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)は16位に入りました。


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