更新日: 2023.11.09 11:08
TGR TEAM WedsSport BANDOH 2023スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート
終盤難しいコンディションの最中、追い上げを見せ8位入賞
シリーズ名:2023 AUTOBACS SUPER GT シリーズ
大会名:2023 AUTOBACS SUPER GT Rd. 8『MOTEGI GT 300 km RACE GRAND FINAL』
レース距離:1周4.801km×63周(302.5km)
11月4日(土)天候:晴れ・曇り/路面:ドライ
11月5日(日)天候:晴れ・曇り・小雨/路面:ドライ・ウエット
11月4日(土)
公式予選:GT500クラス14位:1分37秒344
曇空のなかで開催される最終戦もてぎ。最終戦で全車サクセスウエイトが下ろされてイコールコンディションで行われるレースとして、19号車は少しでも上位で決勝を向えるべく、爆走を誓う。
昨年は予選2番手で、ポールを逃したサーキット。まずはポールを目指しドライバーはマシンに乗り込んだ。午前中の公式練習では、タイヤの確認・セットの確認・ロングセットの確認をトータルで28周周回し、1分38.796のタイムで15番手となった。持ち込みセットが本日のコンディションと合わず、午後に向けては大幅にセットを変更し、予選に挑む事になった。
午後は、気温路面温度23度29度と低く、予選が進むにつれ、どんどん下がる予測となっていたが、コンディションは昨年と一緒。
Q1アタッカーは国本選手。Q1開始後にコースに出てくるクルマがいるなか、19号車は他車と比べて遅いタイミングでコースイン。1分36秒前半がQ1突破に必要なタイムとなるなか、残り1分を切ったあたりで1回だけのタイムアタックに入った19号車は、タイムが1分37秒344と振るわず暫定13位。Q1の結果は14位となり、Q1を突破することができませんでした。
Q1の結果は総合優勝がかかっている3台のうち、1台が脱落するなか、3号車がトップを取り、以下、14-100-24-36-23-17-64-(以上Q1通過)-16-1-8-38-37-19-39
Q2は総合優勝がかかった3台のうち、Q1をトップ通過した3号車がQ2もトップをとり、ポールポジションを奪取。以下17-36-24-23-100-64-14
予選コメント
坂東正敬監督
「予選はダメでした。今原因を探しています。最後の集大成にふさわしいレース結果を、そして表彰台へ向け爆走していきます。みなさまの応援、よろしくお願いいたします。明日は笑顔で終わりたいです」
国本雄資選手
「予選は14番手でした。朝のフリー走行から状況が苦しく、いい方向に向くようにチームと改善策を話し合ったうえで予選に挑みました。しかし好転せず、厳しい予選となってしまいました。明日後ろからのスタートですが、追い上げていけるように今日の夜もしっかりとチームでミーティングして準備してきました。いい方向に持っていけるように明日ドライバーも頑張るので、応援よろしくお願いします」
阪口晴南選手
「予選終了しました。結果は14番手ということで悔しい予選となってしまいました。フリー走行からフィーリングが良くなく、持ち込んできたタイヤとセッティングがうまくマッチしませんでした。昨年の予選のパフォーマンスは高かったので、そこに近づけるよう調整を行ったうえで予選に臨んだのですが、そこも機能せず、悔しい予選となってしまいました。そこからまたチームで話し合って明日に向けてはクルマが機能するようにしっかり準備を行ったので、明日は後方からにはなりますが、あきらめずに最後まで全力で走り切りたいと思います。応援よろしくお願いします」
11月5日(日)
決勝:GT500クラス8位
曇天のモビリティリゾートもてぎで開催される最終戦は全車サクセスウエイトを降ろし、イコールコンディションで行われるレースでは、各メーカー1台ずつに選手権獲得のチャンスが有るなか、一矢報いるためにも、表彰台のトップを目指し、爆走を誓う。
午前中に行われたウォームアップでは決勝を見据えた昨日とは違うセットアップチェック走行に徹し、10周の周回を1分40秒448のタイムにて6番手となる。スタート前には、毎年恒例となったモビリティリゾートもてぎの上空にて航空自衛隊のF2によるデモフライトが行われ、サーキットに華を添えた。
スタートドライバーは国本選手。決勝直後の気温/路面温度は23度/28度となる。午後1時、栃木県警の国産スポーツカーのパトカーと白バイとのパレードラン後、フォーメーションラップを1周経てレースの火ぶたが切られた。
何台かの順位の入れ替えがあったものの、19号車は順位を保ったままオープニングラップを終え、レースが進んでいく。序盤は、トップから等間隔で各車周回を重ねていく。ただ、前の37号車との間隔が少しずつ空いていく。
5周目から、コースの場所によっては雨が降り出してきた。7周目に39号車にパスされて15番手に後退する。9周目にはメインストレート付近で、目に見える程の雨粒が振ってくるのだが、局部的な降雨のため、まだレースに影響が出ていない。
9周目にペースの落ちた64号車をパスして19号車は14位に、11周目には24号車をパスして13位に、さらに14号車と100号車との接触で14号車がコースアウトしたため、さらにひとつ順位を上げて12位に。18周目に、11周目の接触がペナルティーとなり100号車はドライブスルーのため、19号車は11位に。前の37号車とのタイム差は約6秒。
レースは1/3を迎え、各車ピット作業に入るなか、19号車は23周目に早めのピットインを選択。ドライバーチェンジとフルサービスのピットを行い、暫定15位でコース復帰。コース上で降っていた雨はいつの間にか上がり、30周目には19号車は暫定13位。36周目に再び雨粒が見える程度の雨が降っては来たものの、やはりレースに影響するほどではない。
37周目の19号車の順位は、暫定12位(2台ピット未消化)。42周目に全車ピットインとなり、19号車は11位。前の38号車との差は2秒を切る。44周目の1コーナーにて64号車と300クラスが接触し、64号車がコースアウト。マシンの損傷が激しいために回収のためFCYが入る。
46周目にFCYが解除された直後、前の38号車に近づいた19号車が10位を奪取するため、38号車に襲いかかる。さらに51周目に後続の100号車も加わり、10番手争いが熾烈となる。残り11周。メインストレートに大粒の雨が降り出すと、各車ワイパーを回し始め、タイムが落ち始め、残り周回数と天候との賭けになるなか、残り9周目、ペースが落ちてきた9位の16号車に、38そして19号車が追いつき、ほどなく2台でパスし、19号車が10位となり、さらに38号車の背後に迫ると、残り7周で38号車をパスして9位に上がる。
残り6周目に強くなってきた雨に対応する為にレインタイヤに履き替えるチームが出るなか、後続の14号車が38号車、そして19号車に襲いかかり9位の座を明け渡すことになったが、残り5周、ペースが落ちた前の37号車をパスして9位に戻る。しかし、雨はさらに強く降りだし、トップの3号車が単独スピン、コースアウトしてしまい、直後にFCYが出てしまう。3号車はコース復帰するものの、順位を13位まで落とし、19号車は8位となる。
残り4周でFCYが解除され、雨はだんだんと弱くなっていくなか、阪口選手は19号車をゴールに向けて爆走し、8位にてチェッカーを受けることとなりました。レースは、トップの3号車が序盤から後続との間隔を空けていくなか、23周目に2位の17号車をパスした36号車が2位となるが、3号車はさらなる逃げを打つが、天候の急変で残り5周で単独スピンし36号車にトップの座を明け渡してしまう。
その後、トップとなった36号車は難しい路面を制し、トップでチェッカーを受け、優勝とともに年間チャンピオンを獲得することとなりました。順位結果は36ー23-17-1-8-14-39-19-37-100-38-16-3-24-(以上完走)-64となりました。
2023年シリーズは、第3戦鈴鹿にて7年ぶりの優勝を獲得し、ドライバーズポイント30点で12位、チームポイント49点で11位となりました。
決勝コメント
坂東正敬監督
「年間を通して、スポンサーのみなさま、そしてファンのみなさまの応援を受け、無事にシリーズを乗り切れることができました。感謝いたします。本当にありがとうございました。今日は課題もありましたが良いところもありました。来年に繋げていきます。ふたりのドライバーには、一年間、大きなクラッシュも無く、勝利もあり、本当に感謝しかありません。もっと強くなるようにオフシーズンのテストを頑張ります応援隊の旗とマシンの写真は茂木の象徴ですね」
国本雄資選手
「前半スティントを担当致しました。ここ数年の茂木のフィーリングとは違いかなりタフなレースになりました。後半スティントでは阪口選手がウエット路面のなか、オーバーテイクを何度も見せてくれたのでコンディションの変化によって強いタイヤのアピールはできたと思っています。今年も沢山の応援ありがとうございました。今年は7年ぶりの優勝をチームとともに獲得ができ、チーム全員が目標に向かってひとつになっているのを感じられる一年でした。これからもよろしくお願い致します」
阪口晴南選手
「苦しいレースでしたが力強く戦うことができました。コンディションの変化で前とのギャップや後ろとのギャップも変わるので良いところも確認でき、課題も確認できたレースでした。立川さんのラストランを一番近いところで見れたときは考え深いものがありました。今年は昨年の課題のアウトラップやウォームアップを中心にタイヤ開発に携わってきました。鈴鹿の1勝は開発陣の努力のお陰です。今年も沢山の応援ありがとうございました」
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