更新日: 2024.04.17 20:47
Team LeMans 2024スーパーGT第1戦岡山 予選レポート
Team LeMans Press release
2024 SUPER GT Rond 1. OKAYAMA GT 300 KM RACE
●4月13日(公式練習/予選)
天候に恵まれた岡山国際サーキット。公式練習が始まる時点では、気温16℃、路面温度は28℃と予想以上に暖かい陽気に包まれていました。ニューマシン、フェラーリ296 GT3を投入したTeam LeMansは、事前テストから好調な結果が得られていただけに、自信を持って開幕戦に挑むこととなりました。
しかしエントラント代表の古場博之は、「テスト時との気温、路温の違いが大き過ぎるのと、新たにGT300クラスにも導入されたカーボンニュートラルフューエルが燃焼した際に、離散したその排気ガスが路面に付着しやや滑りやすくなる傾向がある」と予選に向けての不確定要素を指摘していました。
今シーズンから実施されたルール変更で、レースウィークに使用できるタイヤは、これまでより1セット少なくなった合計4セットとなり、予選Q1、Q2、そして決勝レーススタートで同じ1セットのタイヤを使用することが義務付けられました。それにともない予選方式も変更となり、予選はふたりのドライバーによるQ1、Q2の合計タイムで競われることとなりました。
GT300クラスの予選方式はさらに複雑で、予選Q1がA、Bグループに分けられ、それぞれの上位8台、合計16台が予選Q2グループ1に、それ以外がQ2グループ2に参加し、Q2グループ1の上位12台はそのまま順位が決定。Q2グループ1の下位4台とグループ2の上位4台は合計タイム順に13位~20位を決定し、Q2グループ2の5位以下は予選21以下の順位でグリッドが決定されることとなります。
フリー走行開始と同時にニュータイヤを装着してコースインしたロベルト・メリ・ムンタン選手は7周目に1分26秒965をマークし、ピットイン。そのままステアリングを片山義章選手にゆだねると、12周目に1分27秒101をマーク。14周目にピットに戻り、再びロベルト・メリ。ムンタン選手が3周。そして片山義章選手が15周のロングランを試し、その後はロベルト・メリ・ムンタン選手が再びロングランと、タイヤセット数の変更に合わせて公式練習のプログラムも大幅に変更されていました。フリー走行を終えた段階で両ドライバーともに強いオーバーステア傾向を訴え、チームは短い時間でその対策に追われることとなりました。
午後の予選で、6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは Q1Bグループに組み込まれ、ロベルト・メリ・ムンタン選手がコースイン。気温27℃、路面温度は36℃という初夏のようなコンディション。しっかりタイヤを温め4周目に1分26秒559をマークし、さらにタイムアップを図るべく連続アタックに突入し、S2では自己ベストを更新したものの、1分26秒775に終わりピットイン。予選6番手でQ2グループ1への進出を決め、片山義章選手にステアリングを委ねました。
ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメントにより、短いインターパルの間にチームは更にセットアップを変更し、さらなるオーバーステア対策を施しました。予選Q2グループ1。同じタイヤを装着した片山義章選手は4周目に1分26秒637をマークし、予選総合7番手のスターティンググリッドを確保しました。
■ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント
「今日は走り出しからテストと全然違ってオーバーステアが強く、困惑しました。予選ではかなり修正されており、もう1アタックすればさらにタイムアップできると思ったのですが、タイヤの一番美味しいところがS3まで残ってはいませんでしたね。明日はタイヤマネジメントも含めて、エンジニアと相談してより上位を目指します」
■片山義章選手のコメント
「朝の公式練習では驚くほどオーバーステア傾向が強く、低速コーナーでも高速コーナーでもリヤが流れてしまう状態で、かなり不安でしたが、予選Q2ではその修正したセットアップが上手くいき、むしろややアンダーステア気味になっていたくらいです。自分的にはそこがもう少し決まっていれば、もっと前のグリッドには絶対にいけていた自信があるので、ちょっと悔しい予選でした。でも決勝に向けてはロングランのバランスも問題ないですし、タイヤ的に未知数な部分はありますが、レースでは強いチームルマンを証明できると思っています」
■小倉啓吾チーム監督のコメント
「これまでのテストでも出たのですが、新車特有のシステム・トラブルが今回も予選直前に発生し、かなり動揺しましたが、なんとか問題も解決し、無事予選を走り切ることができました。これまでのテストに比べて気温、路面が大きく異なり、公式練習から強いオーバーステア傾向が出てしまい、公式練習終了までにアジャストしきれませんでした。それでも公式予選ではかなり良くなったので、ロベルト選手にはもう少しタイムアップを期待しましたが、その結果を反映してQ2までにセットアップをさらに変更しました」
「片山義章選手のコメントからわかるように、少しやりすぎてしまった感はありますが、方向性は間違っていなかったので、ふたりのドライビングスタイルの違いも配慮し、決勝へ向けてセットアップを進めていきたいと思っています」