KeePer CERUMOがオフからV字回復。激変したフィーリングと決勝での悔しい視界不良
2021年第6戦オートポリス(2位)以来、ひさびさの表彰台獲得が見えてきた矢先、KeePer CERUMO GR Supraはピット作業で右フロントタイヤの交換に手間取り、同じタイミングでピットインしていた100号車STANLEYに逆転を許してしまう。実質4番手でコースに戻った38号車はその後、石浦のドライブでポジションをキープ。優勝した36号車au TOM’S GR Supraから21秒差の4位でフィニッシュした。
「ちょっとタイヤ交換で時間が掛かって遅れちゃったんですけど、そこからは前も後ろもつかず離れずという感じでしたね」と自身が担当した後半スティントを振り返った石浦。
「クリアな状況では結構ペースを上げられる瞬間もあったのですが、巡り合わせがあまり良くないことが多く、せっかく追いついても(GT300との絡みで)離れてしまったり。途中だと千代(勝正/23号車MOTUL AUTECH Z)かな。結構いいペースで(後ろから近づいて)きたのですが、こっちのタイヤ的に後半の方がいいんじゃないかなと思っていたので、そこだけしのげばという感じでした」
65周目に導入されたフルコースイエロー(FCY)の解除後はグリップが良好で、僅差で2番手で争う39号車DENSOと100号車STANLEYに詰め寄っていった石浦。「最後、もしかしたら前の2台と勝負ができるかも」と考えていたというが、直後にGT300クラスの集団と遭遇しチャンスを逃すことに。集団をかわしていくなかでは何度か軽い接触もあったという。
またKeePer CERUMO GR Supraはレース終盤には予期せぬトラブルでリタイアの危機に瀕していた。「ボンネットの手前側がちょっと開いてしまい、前が見えなくて……」と石浦は状況を説明した。
「それくらいで収まってくれて良かったですけど『大事になったらどうしよう』とか『リタイアになっちゃったらどうしよう』と心配していたので、そういう意味ではなんとかゴールできて、そこは良かったと思います」
最後に「戦闘力的には大湯も3番手でピット入ってきてますし、すべてが噛み合えば表彰台に行けたと思うので、ちょっと悔しいところもあります。ただ、久しぶりに戦える手応えを感じられて楽しかったです。この先がちょっと楽しみですね」と石浦が語るように、ドライバー両名が自信を掴んだ様子のTGR TEAM KeePer CERUMO陣営。再浮上を期する名門チームがこの結果を足がかりに今季こそ復活を果たせるのか、注目したいところだ。