更新日: 2024.05.03 22:12
LMcorsa 2024スーパーGT第2戦富士 予選レポート
SUPER GT2024 rd2 FSW QF
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT
マシンバランスは良かったものの、路面コンディションの変化に対応できず
予選Q1は9位で、予選Q2は5位となり、明日は20番手から追い上げる
<プロローグ>
今季も国内6カ所のサーキットで8戦のシリーズで競われるAUTOBACS SUPER GT 2024 SERIES。開幕戦は4月13~14日に岡山国際サーキットで迎え、2週間のインターバルを経て、ゴールデンウイーク開催として恒例の第2戦が富士スピードウェイで実施される。
今季のスーパーGTは、3つのフォーマットによって決勝レースが競われる。開幕戦の岡山国際サーキットや最終戦のモビリティリゾートもてぎ、第6戦のスポーツランドSUGOが以前から用いられている300kmで、第2戦の富士スピードウェイと第3戦の鈴鹿サーキット、第7戦のオートポリスが3時間、第4戦の富士スピードウェイと第5戦の鈴鹿サーキットが350kmと、戦略の分かれる各フォーマットが用意されている。
今戦は、決勝レース中に給油を伴う2回のピットストップが義務付けられていて、最初のピットストップは5周目以降。また使用できるタイヤは、スリックタイヤの場合だと6セットで、予選から決勝レースのスタートまでは同じタイヤを履く規定となっている。
これらのレギュレーションで競われる『AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJI 3Hours RACE』は、5月3日(金)に公式練習と予選、4日(土)に決勝レースが行なわれる。
走り始めとなった公式練習は、予定どおりの9時からスタートする。Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本大樹選手が乗り込み、まずはセットアップを確認すると持ち込まれたタイヤのチェック走行に移った。最初は決勝レースを見据えたタイヤで周回をするが、それでもトップ10内のタイムをマークする。公式練習の開始から40分が経過したところで、吉本選手から河野駿佑選手にバトンタッチすると、異なるタイプのタイヤの確認も実施。途中で吉本選手もタイヤとマシンの相性を見ると、公式練習の最後に設けられていたGT300クラスの専有走行まで河野選手がステアリングを握った。
結果としては吉本選手が7周目にマークした1分37秒428がベストタイムで、GT300クラスの27台中15番手となった。
公式練習のあとには20分間のFCY(フルコースイエロー)訓練と30分間のサーキットサファリが設けられていて、ともに河野選手が走行を担当。決勝レースを見据えた確認と予選への調整を実施した。
<気象データ>
気温:23℃ 路面温度:38℃ (予選Q1時)
<予選>
午後に入るとコースでは併催カテゴリーの決勝レースが実施され、その後は多くのスーパーGTファンが列をなして参加したピットウォークが開催された。
そして予定どおりの14時25分にGT300クラスの予選Q1がスタート。今季から予選は2人のドライバーがそれぞれ予選Q1とQ2を走行し、合算したタイムがスターティンググリッドとなる。ただ、参加台数の多いGT300クラスでは、予選Q1が2グループに分けられ、それぞれの上位8台の計16台が予選Q2のグループ1へ、それぞれの9番手以降の11台が予選Q2のグループ2を走ることになる。
予選Q1では吉本選手がGR Supra GTに乗り込み、グループBに振り分けられた13台のマシンがコースに入った。アウトラップから3周までをウォームアップに充てると、計測3周目からアタックを行ない、まずは1分37秒607をマーク。吉本選手は翌周もアタックを続けて1分37秒282までタイムアップを図ると、チェッカーを受けた。ベストタイムの計測時点では7番手となっていたが、吉本選手のタイムを更新するマシンが現われたために9番手に後退してしまい、予選Q2はグループ2での走行となった。
GT500クラスの予選Q1を挟む、GT300クラスの予選Q2グループ2の走行が始まる。GR Supra GTに乗り込んだ河野選手も計測3周目からアタックを行なうが、1コーナーでブレーキにトラブルが起き、若干だがタイムをロスする。この周は1分37秒225で、翌周もアタックを続けると1分37秒051までタイムアップ。ただ、ライバル勢もタイムを伸ばしたため、グループ2の5番手となり、総合で20位となった。
明日の決勝レースは後方からのスタートとなるが、長丁場の戦いのため何が起こるか分からない。臨機応変な戦略を採り、チーム一丸でポイント圏内を目指す。
<飯田章監督>
「開幕戦の岡山国際サーキットと同様で、マシンのパフォーマンスを発揮しきれませんでした。公式練習からそれなりには走っていましたが、ライバル勢には劣っていて、その影響が予選まで響いていたと感じています。決勝レースで後方からのスタートとなると、ポジションを上げていくことが難しいですが、走行距離が長いので開幕戦よりは順位変動があるはずです。他力本願にはなってしまいますが、何か良い流れを掴めるようにしたいです」
<吉本大樹選手>
「公式練習は、持ち込んだタイヤとセットアップを確認しながら走りました。路面温度やコンディションの影響で、タイヤの特性を引き出すことができなかったのですが、マシンの雰囲気は悪くありませんでした。予選に向けては、多少のセットアップ変更で挑んだのですが、路面コンディションと合わず乗り辛さが出てしまいました。結果的には0.1秒ほど足らずに9番手となってしまます。あとコンマ1秒だったので、何かしら出来なかったのかと思い返しています。決勝レースは3時間なのでチャンスはあるはずで、是が非でもポイントを持ち帰りたいです」
<河野駿佑選手>
「これまでのさまざまな走行データを元に持ち込みのセットを決めてきたのですが、バランスは悪くなかったと思います。ただ、予選でも出てしまったブレーキのトラブルが起きることがあり、本調子ではありませんでした。予選Q2は吉本選手のアドバイスもあり乗りやすくなっていましたが、タイムを見ると全体的にグリップ不足だと思われます。決勝レースは初のタイムレースで、どのチームも展開が読みづらいはずです。セーフティカーが入れば周回数が減るので戦略も変わります。とにかく粘り強い走りとチーム力でポジションを上げたいです」