前日からの好調はそのままに勢いに乗る立川は、前を走る#6 LC500に狙いを定めると、少しずつギャップを縮め、20周を過ぎたあたりにはテール・トゥ・ノーズに。22周目のヘアピンコーナー立ち上がりで見事オーバーテイクし、2番手に浮上する。
レクサスLC500同士の僅差の戦いのなかで、立川はその後も好調なラップを重ねていくが、同じクルマ、タイヤメーカーを使うトップの#37 LC500、3番手の#6 LC500との差は縮まりも広がりもしない。膠着状態のなか、後半スティントを担当する石浦にバトンを繋ぐべく、立川は37周を終えてピットインを行った。

LEXUS TEAM ZENT CERUMOは迅速に作業を行い、石浦を送り出すことに成功するが、上位陣がピット作業を終えてみると、ZENT CERUMO LC500のポジションは5番手となってしまう。
僅差のなかで、ほんのわずかな遅れが明暗を分ける形となってしまったのだ。42周目、先行していたNo.36 LC500がヘアピンでコースアウトしたこともあり、石浦は4番手までポジションを戻すものの、首位の#37 LC500、2番手の#6 LC500、3番手に浮上してきた#1 LC500を攻略するまでにはなかなか至らない。
そんななか、54周目にウイリアムズコーナーでGT300クラスの#50 フェラーリがクラッシュしてしまったため、レースはセーフティカーが導入される。
これでトップ3台との差はなくなった。石浦は表彰台圏内に浮上するべく、60周目のリスタートで前後にひしめく他の5台のLC500と熾烈な戦いを演じていった。
しかし、同じLC500同士のバトルということもあり、なかなか攻略の糸口は見いだせない。
前を走る#1 LC500のインをうかがうシーンが何度も展開されるが、オーバーテイクには至らぬまま、残り周回数がどんどん減っていく。

最後は#1 LC500とはわずか0.178秒差、優勝を飾った#37 LC500とは2.761秒差ながら、表彰台にわずかに届かぬ4位でチェッカーを受けることになった。
僅差ながら、結果は結果だ。次戦こそ表彰台、そしてその頂点に到達するべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは次戦、ホームコースの富士スピードウェイで行われる第2戦に挑む。