2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT
第1戦岡山国際サーキットレースレポート
◆4月9日(日)<決勝>天候:晴れ|コース状況:ドライ
#50 Ferrari 488 GT3 リタイア
2017年 AUTOBACS SUPER GTの初戦が岡山国際サーキットで開催された。事前の天気予報では高確率で雨予報だった今週末だが、決勝日においては日中は雨もなくドライコンディションでのレースが展開された。
新生チームの「INGING&Arnage Racing」は速さや安定感は見せるものの、車両トラブルなど流れに乗れない苦闘が続き、決勝レースはリタイアに終わった。
8日(土)に行われた公式練習と予選では、マシンのトラブルによって本来のスピードが発揮できなかったFerrari 488 GT3。トラブルの原因となった交換部品が手に入らないこともあり、エンジニアとメカニックは懸命に対処を施した。
修復作業は夜通しかかり、メカニックは極僅かな休息を挟み再びサーキットへ戻ってくるというハードワークをこなした。
昨シーズンまでは決勝レース前の午前中に30分間のフリー走行枠が設けられていたが、今シーズンはフリー走行がなくなった。その代わりとして決勝前のウォームアップ走行が20分間に拡大されている。
決勝レース前の20分間のウォームアップ走行では都筑がチェック走行を実施。走行するにはいたったが、ピークパワーの落ち込みは改善できず、本来の調子を取り戻せないままスタートを迎えることになった。

決勝レースは予定通りの14時34分にパレードランでスタート。しかし、GT500のマシンがグリッドでストップし、パレードラン中にも他のマシンが止るアクシデントが発生。
そのため、セーフティカーの先導によりレースはスタートが切られることになった。Ferrari 488 GT3のファーストスティントを務めたのは都筑で、波乱の幕開けながらも予選順位をキープしたまま無事にスタート。
しかし、5周目にGT300クラスのマシンがホッブスコーナーでクラッシュし、再びセーフティカーがイン。この間アクセルを戻した都筑だったが、後続車両との接触が起こりグラベルへ押し出されてしまった。
このコースアウト時に3台に抜かれてしまい、14番手からリスタートすることになる。その後はトップスピードに劣るマシンをコーナリングでカバーし後続車を抑え、30周を周回したところで予定通りにピットインを行い新田にバトンタッチ。

ピットクルーはタイヤ無交換でFerrari 488 GT3を送り出し、まだピットインを実施していない車両もいる中で、15番手で復帰する。新田はラップタイムも1分28秒~29秒台で安定し、チームは追い上げムードでレース終盤での順位アップを狙っていた。
そんな矢先の49周目に、GT500のマシンと接触を喫しコンクリートウォールにフロントから衝突。マシンはフロントまわりが壊れてリタイアとなった。
開幕戦は車両トラブルもあり本来の力を発揮することができずに終わってしまったが、新体制での初戦としては様々な課題も見え、上位入賞を目指せるパッケージであるというのはチームとして実感できた。
次戦は、ゴールデンウィークの恒例となっている富士スピードウェイでの「FUJI 500km Race」。短いインターバルになるが、マシンを修復させ上位進出を狙う。