更新日: 2024.08.04 21:44
ARTA 2024スーパーGT第4戦富士 決勝レポート
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8
ARTAにとっても、ホンダにとっても今季初優勝!
応援ありがとうございます
ウォームアップ走行はいつものように決勝のセットアップを確認し、スタートを待った。パレードラップとフォーメーションラップのあと、スタートが切られた。スタートドライバーは野尻智紀選手。
スタートはうまく行き、1周目をトップで戻ってきた。ペースは良く、じわじわと2番手との差を広げて行った。
5周目から、300クラスの周回遅れが出始めるが、野尻選手のペースは安定していて、15周目で2番手に3秒以上のギャップを築いた。28周目に300クラスの車両が止まり、フルコースイエロー(FCY)が導入される。この時点で、2番手とのギャップは12秒。翌周に解除され、リスタート。
34周目にルーティンのピットインを行い、松下信治選手に交代。4番手でコースに復帰。41周目には全車がピットインを終え、トップに復帰。しかし、2番手の車両のペースが速く、45周目には背後に付かれてしまう。
松下選手は集中力を切らさず走行を続けトップを死守。#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが今季初優勝を飾った。また、今季デビューしたCIVIC TYPE R-GTの初優勝でもあった。
次回の鈴鹿はサクセスウエイトが積まれるが、上位に食い込めるよう、今から準備を進めて行きたい。
●鈴木亜久里監督のコメント
「ようやく優勝できました。応援して下さった皆さま、ありがとうございました。ペースは終始良かったんだけど、途中ライバルに迫られて抜かれそうだったけど、ノブがしっかりポジションをキープしてくれて何とか勝てました。次回も結果を出せるように頑張ります」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「ポール・トゥ・ウインでトップを譲らずに優勝できたのが良かったんですけれども、途中、2番手の車が背後まで迫ってきたので、ちょっと焦りましたが、ドライバーが踏ん張ってくれて何とか優勝できました。ありがとうございました」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「いやー、ほんと良かったです。レースが始まると100号車も追い上げてきたのですが、みんな落ち着いてレースをやってくれて、スタッフも完璧でした。でもほんと今回勝てて良かったです」
●野尻智紀選手のコメント
「僕はスタートからなんとかリードを広げることができたんですけど、松下選手に代わってまあちょっと苦しい時間帯もあったかと思うんですけど、しっかり粘りきって、最後は差を広げてくれたんで、もう会心の勝利だったかなと思います。また次も頑張ります」
●松下信治選手のコメント
「今回僕がセカンドスティントをやって、最初のスティントで智紀がかなり7秒、8秒くらいですかね? ギャップを作ってくれたので、スティントの最初の入り口が結構イージーというか、まあ落ち着いていこうという感じだったんですけど、まちょっと100号車のペースが最初速くて『おっと』と思ったのですが、中盤以降ペースをパチッと上げて、そしたらそれにちゃんとタイヤもクルマもついてきてくれたので良かったです。最後はマネージしながら強いレースができたと思います」
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
どういうわけかエンジンスピードが全く伸びず11位でポイント逃す
スタートドライバーは大津弘樹選手。順位をキープしたまま周回を重ねる。スタート直後から、エンジンの不調を無線で訴えてきた。クルマのバランスは良かったが、前車を抜くには難しい状況で、ポジションをキープしたまま10番手の走行が続いた。
28周目に300クラスの車両が止まってしまい、FCYが導入される。順位は10番手をキープ。翌周に解除され、リスタート。
31周目にルーティンのピットインを行い、佐藤蓮選手に後半を託す。ポジションはこの時点で14番手。41周目には全車がピットインを終えたが、1台にアンダーカットされてしまい11番手を走行。
序盤はペースが良かったが、40周を過ぎたあたりからペースが上がらず、なかなか前車との差を縮めることができない。しかし、前車のペースが落ち始め、61周目には10番手にポジションを戻すことに成功する。
その後、11番手の車がハイペースで追い上げてきて、最後は11位まで順位を落として、レースを終えた。惜しくもポイント獲得を逃してしまったが、トラブルの原因を突き止めて、次回のレースに生かしたい。
●鈴木亜久里監督のコメント
「ストレートスピードが伸びないのは、レース前のウォームアップでは症状が出なかったんだけど、決勝で出てしまったので原因を究明しないとね。ポイントは獲れると思っていたので残念だね」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「気温が高い時にストレートスピードが伸びなくて、ドライバーがちょっと可哀想でした。セットアップを見直して鈴鹿で優勝を目指したいと思います」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「16号車はレースのペースを期待していたのですけど、思ったようにいかなかったですね。その今回作り込んできたこのコンセプトが思ったように走れなかったので、これもう1回見直して次のレースに挑みたいと思います」
●大津弘樹選手のコメント
「10番手からスタートだったので、ちょっと追い上げを狙って色々セッティングとか調整していたのですが、いざ決勝が始まると僕のスティントではなぜか他車よりもエンジンスピードが遅くて、原因がわからないですけど、オーバーテイクが全然できなくて順位キープの状態で蓮に渡したました」
「蓮も後半になってくるとタイヤが摩耗してきて、ちょっとペースが悪くて、最後抜かれてしまって。11位でゴールしてポイントを取れなかったのも残念だし、もうちょっといいレースできるかなと期待していたので悔しいです。今週をとおしてちょっと波が多かったので、その悪かった時が何が起きたのかというのを解析して、次の鈴鹿では優勝できるように頑張りたいと思います」
●佐藤蓮選手のコメント
「今回の富士大会は今までと大幅に変更したコンセプトで挑んだのですが、それが予選・決勝とも振るわず。決勝でもペースに苦しむ結果となってしまいました。このデータも参考にはなっていくと思うので、次回の鈴鹿に向けては重量も軽いですし、必勝体制で準備を進めていきたいと思います」