TGR TEAM KeePer CERUMO 2024スーパーGT第6戦SUGO 予選レポート
2024 AUTOBACS SUPER GT Report
SUGO GT 300km RACE
第6戦 スポーツランドSUGO
KeePer CERUMO GR Supra
#38石浦宏明/大湯都史樹
◆9月21日(土) OFFICIAL PRACTICE
公式練習結果 1位
2024年のSUPER GTは、晩夏の一戦として予定されていた8月31日(土)〜9月1日(日)の第5戦鈴鹿が台風10号の影響で延期になったことにより、約1ヶ月半という長いインターバルを経て、後半戦の幕開けとなる第6戦を迎えた。舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。毎年のように荒れたレースが展開されるコースだが、チームの強さが問われるコースでもある。今シーズン、大湯都史樹を加え新たな体制となったTGR TEAM KeePer CERUMOはコンスタントにポイントを獲得しランキング7位につけているが、後半戦でのさらなる上位進出を目指し、SUGOでのレースウイークに臨んだ。
ただ、9月21日(土)の予選日は秋雨前線の影響で雨の天気予報が出ており、午後には強くなる予報が出ていた。前日の9月20日(金)に行われた監督ミーティングでは公式予選がキャンセルされる可能性、日曜に延期される可能性など、あらゆる可能性が示唆されていた。TGR TEAM KeePer CERUMOは予報を見ながら臨機応変に対応するべく、9月21日(土)の午前9時15分から行われた公式練習に臨んだ。
走行開始時の気温は17度、路面温度は20度と夏の暑さから一変し、時折強い雨が降る中で迎えた公式練習。KeePer CERUMO GR Supraは大湯がステアリングを握りコースインし、激しい水しぶきのなか周回を重ねていった。
この公式練習はGT300車両のクラッシュ、さらにその後は二度の雨量増加、またGT300車両のグラベルストップやクラッシュなど最後まで赤旗中断が相次ぐことになったが、そんななか、開始から45分が過ぎたころ、少しずつ雨脚が弱まりはじめた。
そこでチームと大湯は、コンディションに合わせたタイヤを履きコースイン。1分28秒台から26秒台とタイムを上げていった。14周目、大湯はスリッピーな状況のなか1分24秒980というベストタイムを記録。GT500クラスのトップタイムをマークした。
その後ピットに戻った大湯はKeePer CERUMO GR Supraのステアリングを石浦宏明に託し、雨のなかチェック走行を実施。ただ、GT300クラスの専有走行の後に予定されていたGT500クラスの専有走行は天候の悪化によりキャンセルされ、最終的にKeePer CERUMO GR Supraは公式練習を首位で終えることになった。
公式練習の後に行われたFIA-F4第9戦は雨のなか開催されたが、午後2時45分から予定されていたSUPER GTの公式予選を前に、ふたたび雨脚が強くなり始めてしまった。コースチェックが行われたもののディレイが繰り返され、最終的に午後3時09分、予選のキャンセルが決定した。
この予選キャンセルにより、9月22日(日)の決勝レースのグリッドは公式練習のタイムで決まることに。KeePer CERUMO GR Supraは決勝をポールポジションからスタートすることになった。チームにとって決勝を先頭から戦うことになるのは2020年第4戦もてぎ以来。この時の結果は2位だった。チームはこの時勝ちとれなかった勝利を掴むべく決勝に臨む。
ドライバー/石浦宏明
「午前の公式練習では、大湯選手から交代しチェックランほどしかこなしていませんが、雨がそこまで強い状況ではなくても、タイヤとコンディションが合っていないといつクラッシュしてもおかしくないリスキーな状況でしたね。今日は事前に、公式練習のタイムが予選結果になる可能性がアナウンスされていたことから、全チームが公式練習でアタックをすることになりましたが、その中で大湯選手とエンジニアが良いタイミングで良いタイヤを選びアタックをしてくれたので、狙いどおりの結果が得られたと思います。良い流れで決勝に繋げられたので、この流れを活かしていきたいですね」
ドライバー/大湯都史樹
「ある意味狙っていた結果なので、そこに向けてチームがしっかりと準備を進めてくれて、良いタイミングで送り出してくれて、タイムが出せる状況を作ってくれたので、それが繋がったと思います。今シーズン新しい体制になったチームがどんどん底力を上げて、精度を上げてきたことで、こういう結果を狙いにいけるチームになっていると思います。僕自身もそれを感じますし、僕もチームによりフィードバックできているので、すごく良い流れできていると感じますね。いちばん良い流れを掴むことができたので、決勝レースにも活かしていきたいと思います。チームとしてもひさびさのポールポジションですし、ひさびさの優勝を勝ち取るべく、しっかりとチームに貢献したいと思っています」
立川祐路監督
「まずは公式予選を楽しみにされていたファンの皆さんに、申し訳ない気持ちです。天候が悪くなる状況だったので、レースコントロールとしても苦渋の決断だったのではないかと思います。ただ僕たちTGR TEAM KeePer CERUMOは、公式練習の結果でポールポジションを得ることになりました。昨日の時点で、予選が中止になる可能性もあり、公式練習でしっかりタイムを出しに行く狙いがありましたが、そのなかで大湯選手がしっかりとトップタイムを出してくれました。明日はひさびさに優勝のチャンスがありますし、ファンの皆さんの期待に応えられるようなレースにしたいと思っています。ぜひ応援よろしくお願いします!」