更新日: 2024.11.03 21:40
ARTA 2024スーパーGT第8戦もてぎ 決勝レポート
#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
結果は2位だったが、チームもドライバーも本当にいい仕事をしてくれました
今日のもてぎは昨日の天気とは打って変わって、秋晴れに恵まれた。今回のレースは本当は最終戦となるはずだったが、第5戦の鈴鹿が荒天のために12月に延期となったために、事実上第7戦として開催された。そのため、サクセスウエイトも全車ゼロではなく、半分に削られてのレースとなった。
スタートドライバーは松下信治選手。クリーンなスタートを切り、順位をキープしたまま1周目を終えた。7周目に入ったところで300クラスの車両がコース脇に止まってしまい、ここでFCYとなり、翌周にリスタートが切られた。そのタイミングで松下選手は絶好のスタートを切り、トップに躍り出る。9周目にまた300車両が止まり、ふたたびFCYが入るが、リスタートでポジションを3番手に落としてしまう。
さらに15周目のダウンヒルストレートで抜かれてしまい、4番手にポジションダウン。バトルを繰り広げ、21周目のV字コーナーでひとつポジションを上げる。その翌周にルーティンのピットインを行い、野尻智紀選手に交代。
6番手でコースに復帰。他の車両もルーティンのピットインを行い、3番手までポジションを戻す。45周目に300車両が1コーナーでコースアウト。FCYが導入され、同周回で解除、リスタート。
野尻選手は順位をキープしていたが、50周目あたりから、前車の背後につき、53周目の3コーナーでパス。2番手に浮上。しかし、2番手争いをしている間にトップに逃げられてしまい、追いつくことはできなかったが、2位表彰台を獲得した。
●鈴木亜久里監督のコメント
「やっとまともに走ることができたね。トラブルをなくせば、このように表彰台に乗れる力があることを確認できたけど、次回はもう最終戦なので、有終の美を飾りたいね。しかし、ふたりとも良いレースをしてくれたと思う。」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「8号車に関してはね、もう予選からチームもドライバーふたりとものすごくいい仕事をしてくれましたが、これがシビック1年目の現状だと思います。ライバルたちはそれなりに熟成されているし、だから我々は1年目だから、こっからまだまだまだ開発の余地はあると思っています。ふたりのドライバーとチームが頑張ってくれて、ホンダではトップで2位表彰台、これはもう本当に誇りに思いますよ。すごくいいレースをしてくれた」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「もちろん満足はしてないんですけどでもふたりとも本当良い走りしてくれたので、表彰台に乗れたことは、非常に良かったですし、それよりも本当にレースらしいレースが今回できたのは良かったと思います。ドライバーも思い切って走りましたし、正直、優勝したかったんですけど、こういう結果も良しとして、次回に生かしたいと思います」
●野尻智紀選手のコメント
「優勝を狙っていたので、非常に悔しい思いが大きいです。途中オーバーテイクするのに、ちょっと時間がかかってしまって、その中では精一杯やっていたんですけど、なかなかあれ以上の順位に行くのが難しかったのかなっていうところが非常になんていうか、精一杯やり切ったからこそより悔しく思います」
「チャンピオンシップは残念ながら、チャンスがなくなってしまいましたが、最終戦はしっかりこの悔しい気持ちを晴らせる一戦にしたいと思いますので、また全力で頑張ります」
●松下信治選手のコメント
「ボクのスティントでFCYが出たんですけど、2回目のFCYのスタートで出遅れちゃってポジションを落としてしまいました。その後は抜けずに、本当に申し訳ない気持ちです」
「ひとりで走れてたら、多分ペースはまた違ったと思うので、もしかしたらトップを抑えられたかもしれないっていう気持ちがあるので、本当にチームに申し訳ないです。ミスをなくしてなくさなきゃいけないのに、またミスしちゃって、ちょっと本当に反省です」
#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
終盤3位に迫ったが4位でチェッカー、だが佐藤蓮選手にとってはいい勉強になったレースでもあった
モビリティリゾートもてぎは、秋晴れに恵まれ第8戦の決勝を迎えた。スタート前のウォームアップで、#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTはトップタイムをマーク。決勝での善戦が期待された。
スタートドライバーは大津弘樹選手。スタートは混乱もなく、順位をキープしたまま周回を重ねる。7周目に入ったところで、300クラスの車両がコース脇に止まってしまい、ここでFCYとなった。翌周にリスタートが切られたが、ポジションをひとつ落としてしまう。9周目にまた300車両が止まり、ふたたびFCYが入り、翌周にリスタートが切られた。
順位をキープしたまま、22周目にルーティンのピットインを行い、佐藤蓮選手に交代。8番手でコースに復帰。他の車両もルーティンのピットインを行い、4番手までポジションアップ。
45周目に300車両が1コーナーでコースアウト。FCYが導入され、同周回で解除、リスタート。
佐藤選手は、残り10周目あたりから3番手の背後に迫り、59周目の3コーナーで前車のインを刺し、一瞬前に出るが、抜き返されてしまう。その後もトライを続けたが、抜くまでに至らず、4位でレースを終えた。
●鈴木亜久里監督のコメント
「ふたりとも良いレースをしてくれたね。蓮はデッドヒートを繰り広げてくれたけど、駆け引きの良い勉強になったんじゃないかな。悔しいけど、次回につながったレースだったと思う」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「6番手スタートで7番手まで落ちてってというスタートだったんだけれども、そこで大津は踏ん張ってくれて、蓮がピットストップでアンダーカットしてくれて、4位にまで上がって3番手争いをして、最終的には4位でした。ただあの駆け引きに関しては蓮はものすごくいい仕事をしたけど、いい勉強にもなったレースだったと思います」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「16号車はすごく良い走りをしてて、今までは追い回されるようなレースが多かったんですけども、今回はちゃんと追い詰めるようなレースができて、表彰台まであと一歩届かなかったのは残念でしたけども、見応えのあるレースをしてくれましたし、次に繋がる良いレースだったと思います」
●大津弘樹選手のコメント
「僕はファーストスティントを担当して結構周りのホンダ勢と比べたら結構柔らかいタイヤだったので、序盤中盤ぐらいまでは良かったんですけど後半ちょっと厳しくなってきたので、早めにピットインして蓮に繋げてハードタイヤで走っていました」
「結構ペースも良かったし、前を走っていた車のペースが悪いときにどんどん攻めていったので、ワンチャンスあれば抜けるところだったんすけど、そのワンチャンスっていうところが、やっぱこのGT500の難しさと思いました。でも蓮は本当にすごいレースをしてくれたと思うので、このレースは次に繋がる結果だったと思います。最終戦頑張ります」
●佐藤蓮選手のコメント
「決勝は6位から追い上げて4位という結果になりました。自分のスティントでアンダーカットが成功して、4位で復帰して、序盤はセーブしながら最後に勝負をかけようと思って最後にペースを上げて前車に追いついたところでバトルになったんですけれども、そこの駆け引きの中でうまく抜け出せず、そのまま4位という結果になりました」
「駆け引きの点でも学ぶことが多いレースでした。泣いても笑っても次が最終戦なので、最終戦にきちんとまとめて結果を出せるように準備していきたいと思います」