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投稿日: 2024.12.08 08:40
更新日: 2024.12.08 03:17

muta Racing INGING 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 予選レポート


スーパーGT | muta Racing INGING 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 予選レポート

スーパーGT第5戦
SUZUKA GT 300km RACE

鈴鹿サーキット
公式予選:12月7日
天候:晴れ
コース状況:ドライ

公式予選:3番手

 2024年スーパーGTシリーズ第5戦(最終戦)は、8月31日~9月1日に予定されていたが、台風10号の影響で12月7~8日に延期。気温の低いコンディションのなか開催されることになった。最終戦ということでほとんどの車両がサクセスウエイトを降ろし、開幕戦以来、車両が本来持っている性能での勝負となる。20点差のシリーズランキング3位でタイトル獲得の権利を持ったまま鈴鹿入りしたチームは、ベストを尽くして予選に臨むことになった。

 7日の公式練習は気温13℃、路面温度13℃というコンディションで始まった。この寒い時期でのレースは近年行われておらず、冷えた路面にブリヂストンタイヤがどういうパフォーマンスを発揮してくれるかがポイントだった。晴れてはいるものの強い西風が吹き体感温度は気温以上に低い。9時15分、堤がコースインして車両とタイヤをチェック。まずまずの手応えを得て平良に交代しコースイン。1分55秒839のベストタイムでトップと0.076秒差で2番手につけ、上々の走り出しを見せた。

 今回の予選で65号車メルセデスに1点差をつけられた時点で、タイトル争いからは脱落となる。したがって予選3番手以上につけて上位2台との差を縮めて決勝に臨むことが大事だった。

25分間の公式予選Q1は14時13分に始まった。気温は14℃と朝と大きく変わらないが、路面温度は24℃まで上昇していた。GT300クラスの27台全車が走るQ1では、平良が乗り込んでピットで待機。10分が経過する頃ゆっくりとコースインしタイヤを暖めていった。平良は計測5周目にアタックに入るとセクター1で全体のベストタイムをマーク。しかしデグナーカーブ1個目で縁石に乗って弾み2個目でスピンを喫しコース脇でストップした。

 何とか走り出しアタックを再開。次の周に1分55秒740で4番手に食い込んだ。さらに翌周は1分55秒720へタイムアップし順位は4番手と変わらなかったものの、トップ14台がグリッドを争うUpper14のQ2へは進出を決めた。

muta Racing INGING 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 予選レポート
2024スーパーGT第5戦鈴鹿 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

 Upper14のQ2は15時40分から15分間で行われた。堤は4周をかけてタイヤを暖めアタックに入り1分56秒077をマークしたが、走路外走行のためにこのタイムは抹消となった。しかし次の周もアタックを続けコースレコードとなる1分55秒326にタイムアップし5番手につけた。これで平良との合算タイムが3番手となり1点を獲得した。
 
 ポールポジションを獲得したのはシリーズ2位の88号車ランボルギーニで、65号車メルセデスは10番手でポイント加算はなかった。ポイントリーダーとは19点差、シリーズ2位とは11点差という状況で優勝を目指しベストを尽くすレースとなる。

 タイトル獲得の権利を残して臨む300kmの8日の決勝レースは12時40分にスタートする。

●堤優威

「見たままの予選でした。持ち込んだクルマの特性とタイヤのポテンシャルを考えると充分な結果なのですが、88号車(ランボルギーニ)があんなに速いとは思いませんでした。僕らのやれることはほぼほぼやりました。平良選手がたとえスピンしていなくても、順位がひとつ上がるかどうかのくらいでしたしポールポジション獲得は結構厳しかったのかなと思います」

「ただロングのペースがいいのは練習でも見られていますし、タイヤ無交換作戦も採れるかもしれないので、決勝は3番手から追い上げてミスなく戦って勝って終わりたいですね」

●平良響

「結果的にはどうにかタイムは出せたのですが、今後レースをしていく中で大事な一周しかない場面というのは必ずあるので、ああいうミスはしないようにしていかないと。スピンで大きな影響はありませんでしたが、あれがなければもっといいタイムを出せたかもしれないので、あのようなミスは絶対になしですね」

「明日は前がヨコハマとダンロップという違ったタイヤユーザーなので、どういう展開になるかまったく分かりませんが、今日はこれから練習走行のタイムなどをチェックして相手がどういう特性で走っているのかを見て明日の作戦を考えたいと思います」

●加藤寛規監督

「朝と違って路面温度も上がってくると他のクルマも速くなってきたので、ポール獲得はなりませんでしたが、ポテンシャルはちゃんと出せました。このコンディションでもブリヂストンがいいタイヤを用意してくれ、クルマもエンジニアがうまく合わせてくれましたし、ドライバーもよく走ってくれたしとりあえず3番手でチャンピオンシップにつながりました」

「でも僕たちは勝たないといけません。勝つということだけを考えて準備してきましたから、充分戦えるしロングのペースも多分いいと思うので、明日は最後のチェッカーを受けるまで気を抜かずにみんなで頑張りたいと思います」

muta Racing INGING 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 予選レポート
赤い鼻とサンタ帽を装備しクリスマス仕様となったmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響) 2024スーパーGT第5戦鈴鹿


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