VELOREX Press release
2024 SUPER GT Round5
SUZUKA GT 300KM RACE GRAND FINAL
決勝レポート
VELOREX Ferrari、スタートからゴールまで、攻め続けた
レースは表彰台に僅か届かず5位フィニッシュ!
■12月8日(決勝)
鈴鹿サーキットで開催された2024 AUTOBACS SUPER GT Round5『SUZUKA GT300KM RACE GRAND FINAL』は、肌寒くもドライコンディションでの決勝レースとなりました。早朝から大勢のファンがサーキットに詰めかけ、シーズン最終戦を盛り上げてくれました。
午前中に開催されたサポートイベントのFIA-F4選手権も無事終わり、ピットウォークも過去に例を見ないほど大勢の観客が詰めかけてくれました。
恒例のドライバーズアピアランスを終え、11時10分から20分間のウォームアップ走行が実施されました。開始直後にコースアウトする車両が出たため赤旗中断をはさんでVELOREX(Team LeMans)の6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、まずはロベルト・メリ・ムンタン選手がステアリングを握り、赤旗の前後で決勝レースへ向けてドライ用新品タイヤの皮剥き作業をし、ピットでのタイヤ交換の練習をし、片山義章選手へと交代。セットアップの確認をすると、最後に1分58秒924で3番手タイムをマークし、順調な形で決勝レースを迎えることとなりました。
13時、気温13℃、路面温度17℃という非常に寒いコンディションのなか、決勝レースがスタートしました。
6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは片山義章選手がステアリングを握り、グリッド8番手からのスタートです。セーフティカー先導のスタートは、交通機動隊のパレードランとエキストラフォーメーションラップとして1周を加えた3周を終えた段階でセーフティカーがピットロードに向かい、グリーンフラッグが出されました。
スタートからアグレッシブな攻めのレースを魅せる片山義章選手は、1周目にひとつ順位を上げて7番手でコントロールラインを通過。さらなるポジションアップを狙います。
7周目に上位のマシンが1台トラブルでピットに戻り、6番手に浮上。その後も前を行くランボルギーニを相手にアグレッシブなバトルを続けていましたが、前を行くランボルギーニとGT500マシンがデグナーで接触し、ランボルギーニがコースアウトし、激しくクラッシュ。際どくそのアクシデントをかわし、5番手に浮上したところでFCYが出されました。
10周を過ぎた段階で気温11℃、路面温度14℃とさらにコンディションが悪化するなか、11周目にFCYが解除され、レースは再スタートとなりました。
再スタート直後から激しいアタックを再開した片山義章選手は、16周目に4番手に浮上。各チームがピットに入り始めるなか、片山義章選手も17周を終えたタイミングでピットイン。ロベルト・メリ・ムンタン選手に交代し、12番手からふたたび追い上げを開始します。
タイヤ無交換や、リヤタイヤのみ交換という戦略を取るチームに対して6号車は四輪とも交換したため、ピット作業を終えたマシンの中では実質7番手というポジションです。
すべてのマシンがピット作業を終えた段階で、6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは6番手となり、タイヤ無交換作戦の上位マシンとの終盤のバトルに賭けます。残り21周、GT300クラスの1台のマシンがトラブルによってコースアウトし、2度目のFCYが出されました。
残り20周でレース再開。トップ争いをするGT500の2番手のマシンがレース再開と同時にデグナーでスピンする場面もありましたが、その混乱に乗じてロベルト・メリ・ムンタン選手は5番手に浮上。
残り10周、気温11℃、路面温度13℃。前のマシンより1周1秒以上速いペースで追い上げ続けるロベルト・メリ・ムンタン選手はラスト1周には前の2台が視野に入るほど近づきましたが僅かに届かず、0.1秒差で5位チェッカーを受け、今シーズンの戦いを終えました。
●片山義章選手のコメント
「今日はスタートからペースも良く、1周目のヘヤピンで絶対に抜くと狙いを定めていったのも成功しました。前のマシン2台はストレートが速く、ついていくのが精一杯な部分もありましたが、前方でGT500と接触して飛び出したマシンや、トラブルでピットに入るマシンが出たことでポジションもアップしました。あと1台抜こうと頑張ったのですが、相手も絶対に抜かせない勢いでインを締めてきたので、接触してしまうギリギリまで攻めたのですが、寸前で引くようなバトルが続きました」
「ロベルト・メリ・ムンタン選手も素晴らしいペースで頑張ってくれましたが、表彰台に届かなかったのが残念です。今シーズンはフェラーリの1年目ということもあって、学ぶべき点も多かったですが、来年につながる1年だったと思います。応援してくださった皆さん、ありがとうございました」
●ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント
「今日のマシンはバランスも良かったですし、レースのペースも悪くなかったのですが、タイヤ交換して出たアウトラップの温まりが悪く、そこで大きなギャップが出来たのが最後まで響きました」
「タイヤが温まってきた後は快調なペースで追い上げることができましたが、マシンとタイヤの限界まで振り絞ったレースでした。今日のMVPはポジションを上げてくれた片山義章選手です。彼は本当に素晴らしい走りを見せてくれました。来年こそはチャンピオンを狙って頑張りたいと思います」
●小倉啓悟チーム監督のコメント
「今日はドライバーふたりが頑張ってくれましたが、タイヤ交換した直後のウォームアップで開いたギャップが痛かったですね。気温が予想以上に低かったですし、仕方がない部分ではありますが、タイヤ無交換やリヤタイヤのみ交換というチームがいるなかで、そのギャップを埋める走りをしてくれたのは良かったです」
「今年はフェラーリでの1年目ということで、期待と不安が入り混じったシーズンでしたが、表彰台も獲得できましたし、勝てるポテンシャルがあるマシンだということもわかりました。明日から開幕戦までに、いろいろデータを検証して、いかによりこのマシンのポテンシャルを引き出せるセットアップを見出すかが来年への勝負です」
「こうして最終戦を無事戦い終えることができて、今年1年間、応援してくださったスポンサーの皆さん、ファンの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」
