LMcorsa プレスリリース

SUPER GT2024 Rd.5 Suzuka Final
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

17番手からスタートし、ミスなく懸命に走ったもののライバル勢にペースが及ばず14位でシーズンを締めくくった

<気象データ>

気温:12℃ 路面温度:17℃(決勝レーススタート時)

 年間8戦で繰り広げられてきたAUTOBACS SUPER GT 2024 SERIESを締めくくる『SUZUKA GT300 km RACE GRAND FINAL』の決勝レースが、12月8日(日)に鈴鹿サーキットで開催された。

 今シーズンは本来なら11月のモビリティリゾートもてぎが最終戦となるはずだったが、8月末の第5戦が台風の接近によって中止となり延期となっていた。そのため、異例だが12月に入って開催された第5戦が事実上の締めくくりとなった。

 7日(土)に実施された公式練習と予選では気温が10℃を下回り、陽が照っていたため路面温度は20℃を超えたが、12月らしい冷え込んだ気候のなかで実施された。
 
 LMcorsaは、レギュラードライバーの吉本大樹選手と河野駿佑選手に加え、第3ドライバーに伊東黎明選手を起用。予選では河野選手と伊東選手のコンビで戦い、冷え込んだ路面とのマッチングに苦慮したが、初乗りとなった伊東選手の奮闘もあり18位となった。

 決勝日となった8日(日)も一桁台の気温となったが、最終決戦を見届けようと2万7000人のSUPER GTファンが鈴鹿サーキットに駆け付けた。今戦は日照時間が短いことや決勝レース後にグランドフィナーレを実施するため、9時台からピットウォークが行なわれ、11時10分にはウォームアップ走行が始まる。

 Syntium LMcorsa GR Supra GTには河野選手が乗り込みコースに入っていったが、アウトラップのデグナーカーブでGT500マシンの車両を抜く際に接触してしまう。このアクシデントによって赤旗となるが幸いにも走行に支障はなく、その後のウォームアップ走行では河野選手と吉本選手のふたりが乗り込み、決勝レース前の最終的なチェックを実施した。

 決勝レースはウォームアップ走行の赤旗によって10分遅れの12時50分にパレードラップが始まる。1台の降格によって17番グリッドからスタートしたSyntium LMcorsa GR Supra GTは、河野選手がスタートドライバーを務めた。3周目にはベストタイムとなる2分1秒001をマークするが、想定したペースに届かず後方からプレッシャーを掛けられる。4周目には30号車のGR86、5周目には360号車のGT-Rにパスされて後退すると、9周目にはGT500とGT300のマシンが接触したためにFCY(フルコースイエロー)が提示される。
 
 11周目にリスタートすると、河野選手は17番手から先行するマシンを追った。15周目には、規定されている給油とドライバー交替のためにピットインするマシンが出始める。チームは可能な限りピットのタイミングを伸ばす戦略を採っていて、河野選手はコースに留まる。16周目以降も続々とマシンがピットレーンに進んでいき、17周目には9番手、18周目には6番手、2周目には3番手まで浮上。23周目にチームはピットインの指示を河野選手に出し、この時点でポジションは2番手となっていた。

LMcorsa 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 決勝レポート
2024スーパーGT第5戦鈴鹿 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑/伊東黎明)

 チームは給油作業と4本のタイヤ交換を敏速に終えて、吉本選手にドライバーチェンジ。24周目に17番手でコースに復帰すると、26周目にはGT300クラスの28台が規定されているピット作業を終了した。28周目には2度目となるFCYが提示され、全車が2周にわたって時速80km/hで走行した。
 
 29周目にFCYが解除されると、吉本選手はこの周に52号車と25号車の2台のGR SUPRA GTをパスして14番手に浮上。さらに33周目にも50号車のLEXUS RC F GT3を抜き13番手となり、ポイント圏内を目指した。ただ終盤はペースが落ちはじめ、42周目には52号車に抜き返されて14番手に落ちる。最後はペースの鈍っていた5号車のMC86や7号車のBMW M4よりも速いペースで迫ったが、パッシングにはいたらず46周目に14位でチェッカーを受けた。

 Syntium LMcorsa GR Supra GTにマシンをスイッチして4年目のシーズンは、8戦中3回の入賞と決して満足できる内容ではなかった。しかしタイヤやセットアップの進化など、不得意としていたサーキットで光明が見えたこともあった。約3ヶ月のオフシーズンとなるが、課題を洗い出し来季への準備を進めて行く。

<飯田章監督>

「17番手から1ポイントでも手にしたかったのですが、結果としてはトップ10内のマシンと争うスピードがありませんでした。チームの総合力は決して劣っていないと思うので、足りないところを突き詰めないといけません。悔しいシーズンが続いているので、速さを追求するためには何が必要なのかを考える必要があります」

「ただ、今シーズンもすべての決勝レースで完走でき、チームもドライバーもミスなく頑張ってくれました。オフシーズンにしっかりと今季の課題を見つけて、準備をしていきたいです」

<吉本大樹選手>

「決勝レースは後半のスティントを担当したのですが、フルコースイエローの前後はそれなりのペースで走しれてパッシングもできました。ただ全体的にグリップ感が薄く、後半は防戦となりました。最後は、先行していた5号車のMC86や7号車のBMW M4がペース的に抜けそうだったので試みましたが、周回数が足りませんでした」

「鈴鹿サーキットはセットアップを含めて課題があると感じているのですが、今シーズンの2戦ともに解決できませんでした。今季も苦しい展開でしたが、昨シーズンに比べたら改善しています。このまま、進化を続けられればと思います」

<河野駿佑選手>

「ウォームアップ走行では、GT500の車両を抜こうとした際に接触してしまいヒヤッとしましたが、車両は問題なく走れて安心しました。決勝レースはスタート後にグリップがなく、ライバル勢に抜かれてしまいました。ただ、20周前後にはグリップ感が戻り、好ペースで走れたことは収穫です。できる限りの走りとチームも懸命な作業を行ないましたが、ポイント圏内には届かず悔しい気持ちです」

「今シーズンも厳しい戦いでしたが、タイヤを含めて進化を感じるところがありました。シーズンを通して多くの応援とサポートをいただき、ありがとうございました」

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