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 その坪井は、12月21〜22日に富士スピードウェイで開催されているインタープロト/KYOJO CUPの最終大会に自身もスープラクラスのプロフェッショナルとして参戦しているが、週末はレースに加えてKYOJO CUPで“夫婦チャンピオン”がかかる妻の斎藤愛未選手を夫として、そしてニ冠王者としてサポートする。

「ドライビング技術は今までやってきていますし、チームには三浦愛監督がいるので大丈夫だと思っています。なので、本当に気になったことだけは言いますけど、基本的にあまり言うことはありません。それよりは、やはり精神面でサポートしたいですね」

「チャンピオンを獲る大変さというのは、僕がいちばんよく分かっていると思っています。なので、やはり精神面のサポートをとにかく気にかけていて、彼女(斎藤)がより良い状態でレースに臨めるように、けっこう気を遣っています」

 2015年FIA-F4選手権、2018年全日本F3選手権で王者を獲得し、スーパーGT GT500クラスでは2021年、2023年、2024年、そして今年はスーパーフォーミュラのチャンピオンに輝いている坪井。これまでの自身の経験を踏まえ“王者がかかるレーシングドライバーの心境”を語る。

「初めて獲るチャンピオンというのは、なかなか痺れるものがあるんですよ。レースでは、いつもできていることができなくなってしまったり、自分の技術を発揮することができなくなったりしてしまいます。なので、その部分を精神的に支えてあげて、自分の本来のパフォーマンスを出し切ってほしいです」

「その出し切った結果として、チャンピオンを獲ることができなかったら、それはしょうがないと思います。ただ、実力を出し切れないまま(チャンピオンを)獲れなかったら、ドライバーはそれがいちばんツラいことです。なので、そんな結果にならないような取り組み方やレースウイークの持って行き方などを心がけて(斎藤に)声をかけていますし、声をかけなくていいところは、あえてそのままにしています」

「そのあたりは、僕がこれまで経験してきたなかで、今やれることはすべてやっているつもりです」と締めた坪井。もし妻の斎藤がチャンピオンを獲得した暁には、「ふたりでお出かけがあまりできていないので、少しお休みをいただき、どこか遠くに出かけたいですね」と笑顔をみせた。“坪井家”の今後の活躍にも目が離せないだろう。

斎藤愛未/坪井翔
斎藤愛未と坪井翔ご夫婦

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