更新日: 2017.05.04 23:52
スーパーGT第2戦富士で一矢報いたGT-RとNSX。両者の次なるターゲット
一方、予選9番手から6位フィニッシュを果たし、ホンダ陣営でトップフィニッシュを果たしたRAYBRIGにも、ホンダ陣営として明るい兆しが見えた。RAYBRIGの山本は序盤、3周目にストレートでARTA NSX−GTとWedsSport ADVAN LC500と3ワイドになったところでインを指して2台抜き。会場を沸かせた。
「あのシーンが今回の僕のハイライトですね。後ろに速いクルマもいて、ここで抜かないと前とも離れちゃうと思っていたとこで、思ったよりもスリップが効いて2台の横に出れた。ここでブレーキを頑張らないともう前には行けない思ったので、無理してでも行こうと思いました」と、その状況を振り返る山本。
NSXはストレートでも速さを見せて、エンジン面でのパフォーマンスは悪くはなさそうだ。
「ライバル勢に対してエンジンが劣っているという感覚はありません。ただ、コーナリングやブレーキングの部分で差は感じるので、そのあたりはセットアップだったり、クルマのポテンシャルを上げないといけないと思っています」
それでも、まともに走れなかった岡山から比べたら、入賞圏を戦えるパッケージであることは証明された。不振から抜け出せつつあるポジティブな面と、レクサスの強さを感じてのネガティブな面。今の山本にはどちらの割合が大きいのか。
「複雑ですね。やはりレースをやっている限りは勝ちたいですし、トップと比べても、タイム差がものすごく開いた6位なので喜べないんですけど、開幕戦があんな形で止まってしまったり、ロングランのペースが分からない中で今回の500kmという長丁場を戦わなければならない中で、ホンダ勢の中ではウチは頭ひとつ抜け出して戦うことができたと思うので、開発陣、タイヤ、そしてチームとしてやってきたことは間違いではないのかなと思っています。ただ、ライバルに勝つにはバランスどうこうではなく、全体的にレベルアップをしなきゃいけないと思っています」
次の第3戦オートポリスは起伏が激しい中高速コーナーの多いサーキットで、これまでの実績ではGT−R、NSXともに相性がいい。開幕からの2戦でたっぷりウエイトハンデを背負ったレクサス陣営を倒すには、絶好の機会となるはずだが、果たしてどうなるか。