D’station Racing スーパーGT第2戦富士 レースレポート
D’station Racing
Race Report
AUTOBACS SUPER GT SERIES Round.2 Fuji
May 3-4 2017
波乱のレースで激しい追い上げをみせ3位! 初表彰台を獲得
Qualify : 14th (1’42.374)
Race : 3rd (102 Laps)
ポイント獲得は果たしたものの、第1戦岡山では納得のいかないレースウイークを送ったD’station Racing。迎えた5月3〜4日の富士スピードウェイでの第2戦は、捲土重来を期するレースだ。
爽やかな晴天の下で、5月3日午前9時からスタートした公式練習では藤井誠暢と、この富士で初走行となるスヴェン・ミューラーが交代しながら感触を確かめていき、午後の公式予選に向け、藤井がセッション最後の10分間の専有走行でアタックを展開。1分37秒057というタイムでトップで終えた。ただ、GT300クラスは上位18台が1秒以内という超接戦。チームは午後2時40分からの公式予選に向け、ノックアウト予選のQ1突破を確実なものにするべく、エースの藤井をQ1に、ミューラーをQ2のアタッカーに据えた。藤井は4周目に1分36秒428という素晴らしいタイムをマークし、6番手でQ1突破を達成。Q2のミューラーも、路面状況が向上するなか、アグレッシブな走りで1分35秒986を記録。これでD’station Porscheは3番手を獲得! ……したかに思われた。
しかし予選終了後、ミューラーのアタックの全周において、コースの白線外を走行したという“四輪脱輪”のペナルティを取られてしまった。これでタイムは抹消され、まさかの14番手に。ヨーロッパの基準ならば問題はなかったが、日本では白線外走行はかなりシビア。これが災いしてしまった。
とはいえ、D’station Porscheにスピードがあることは間違いない。晴天に恵まれ、5万8000人が訪れた5月4日午後2時10分からの決勝レースで、D’station Porscheは猛然と追い上げを開始する。
スタートを務めた藤井は持ち前のD’station Porscheの速さを存分に活かし、わずか9周の間に5台をかわし8番手に浮上する。予選で失ったポジションを少しでも早く取り返そうプッシュを続けるが、10周目のレクサスコーナーで前を行く#55 BMWをかわそうとした際に、進路を塞がれてしまい、接触を避けようとステアリングを切ったためスピンを喫してしまう。藤井はすぐにコースに戻り、ロスは15秒ほどだったが、ポジションは23番手まで落ちてしまった。
しかし「絶対に取り返す」と決意した藤井は、怒涛の追い上げを始める。1台、また1台……。まるでクラス違いのようなD’station Porscheの速さで、他車のピットインにも乗じ、スピン前を上回る5番手までポジションを戻してピットへ。ミューラーへ交代した。
ミューラーも前日の予選でのロスを取り返すかのように、富士で初のレースとは思えないスピードで周回を重ねる。首位が1分39秒台から40秒台のペースのなか、1秒近く速いラップを重ねていった。気付けば表彰台圏内は目の前だ。70周を終えてピットに戻ると、ふたたび藤井にステアリングを託した。
コースに戻ったD’station Porscheの数秒前方には、タイヤトラブルで首位からポジションを落とした#4 メルセデスが走っていた。藤井はすぐに1分38秒083というファステストラップをマークし、一気に#4 メルセデスの背後へ。#4の片岡龍也選手のたくみなラインどりですぐにオーバーテイクはできなかったが、D’station Porscheの速さが勝り、77周目にオーバーテイク。これで3番手に浮上した。