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投稿日: 2017.05.13 12:39

#31 TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第2戦富士 レースレポート


スーパーGT | #31 TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2017 AUTOBACS SUPER GT ROUND 2
FUJI INTERNATIONAL SPEED WAY

開催地:富士スピードウェイ(静岡県)/4.563km

5月3日(予選)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:34,100人
5月4日(決勝)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:58,000人

得意のはずの富士で強いられた大苦戦。我慢の走りでしっかり完走果たす

#31 TOYOTA PRIUS apr GT
#31 TOYOTA PRIUS apr GT

 全8戦で争われるスーパーGTシリーズの第2戦、「FUJI GT 500km RACE」が富士スピードウェイで開催された。今年もaprは2台のトヨタプリウスZVW51を走らせ、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」を嵯峨宏紀選手と久保凛太郎選手に託すこととなった。

 嵯峨選手の新たなパートナーとなる久保選手は、岡山国際サーキットで行われた開幕戦において、予選では自身初となるQ2を担当。赤旗中断の不運もあったが、タイヤのピークをうまく使い切れず、9番手に留まってしまう。しかしながら、決勝ではスタートも託されると、前を行くライバルをとらえ続けて6番手にまで浮上。評価を一気に高めることとなった。

 だが、嵯峨選手への交代と併せ、タイヤを4本すべて交換するも、ライバルの多くが無交換、あるいは2本交換に留めたこともあり、その間に背負ったロスは予想以上に大きく……。さらにブレーキへの負担が大きくなってしまったこともあり、終盤には無理もできず10位でフィニッシュ。とはいえ、貴重な1ポイントを獲得することとなった。

 今回の舞台は岡山国際サーキットとは好対照な高速コースながら、セクター3には高速コーナーが、そしてセクター3には低速コーナーがそれぞれ連続するため、近年のJAF−GTは旋回性能の向上によって、ストレートパフォーマンスに勝るFIA−GT3に対し、トータルのラップタイムでは引けを取らなくなってきている。それは「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」にとっても例外ではなく、好結果の期待がかかる。また、500kmレースということもあり、ドライバー交代を伴う2回のピットストップが義務づけられているので、普段のレース以上に戦略が重視される。

公式練習5月3日(水・祝)9:00〜10:35

 第2戦はゴールデンウィークに合わせての開催とあって、水曜日から走行開始という変則スケジュールとなっていた。搬入日となった2日には一時、豪雨や雹に見舞われたものの、公式練習は爽やかな天候の中、完全なドライコンディションからのスタートに。

 最初に「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」に乗り込んだのは嵯峨選手だった。開始からまもなくは予選想定のセットアップを行い、1分38秒台を連発した後、このセッションの最速タイムとなる1分38秒508をマークする。続いて決勝想定のセットアップに切り替えられてからは、ロングもかけて嵯峨選手はコンスタントにタイムを刻んでいた。

 50分経過したところから、久保選手がドライブ。途中で赤旗中断があったものの、それ以外はピットに戻らず精力的に周回を重ねていった。その間に記録した久保選手の自己ベストは、1分39秒295。久保選手はその後に行われたサーキットサファリでも走行し、一気にマイレージを稼ぐことともなっていた。

公式予選 Q15月3日(水・祝)14:40〜15:15

 公式練習に続いて行われた公式練習も天候に恵まれて、まさに絶好のアタック日和に。大観衆の見守る中での走行は、自ずとテンションが上がるもの。今回もQ1は嵯峨選手が担当する。気温は18度、路面温度は30度と、5月上旬にしては高めではあったものの、嵯峨選手はアウトラップにもう2周をウォームアップに充て、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」のコンディションを整えていく。

 そしてアタックモードに入ると、嵯峨選手は1分38秒115を記録し、次の周に38秒092へと短縮を果たす。いったんクールダウンを行なって再度行ったアタックでは、1分37秒703まで縮まることに成功したのだが……。今回のQ1突破のボーダーラインにコンマ3秒届かず。20番手に留まり、Q2に控える久保選手にバトンを託すことはできなかった。

 その結果、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は10列目、20番グリッドから決勝レースに挑むこととなった。

#31 TOYOTA PRIUS apr GT
#31 TOYOTA PRIUS apr GT

嵯峨宏紀選手
「前回の岡山で少し危惧はしていて、こうなることは半分想像していましたが、う〜ん。昨年は予選でトップ10にいられたのに、今年の我々にはストレートでの速さが欠けていて……。予想以上に性能調整のリストリクターの絞り込みが効いているのか、まわりが速くなって、うちが遅くなった分、相対的に大きな差がついてしまいました。特にミスしたわけでなく、マシントラブルが起きたわけではないんですが……。昨年までとは状況が違うので、この状況の中でやれることをやっていくしかありません」

久保凛太郎選手
「今回、僕は予選を走れなかったんですが、公式練習ではいろんなトライをしてみました。マシンのセットアップも順調に進めていけたし、フィーリングは良いのですが、タイムにはつながっていません。ちょっと富士を今のプリウスは苦手としているようで、決勝も厳しそうです。レースはグリッドがグリッドなので、多分鍵となるのはピット、後セーフティカーとタイヤのマネージメント。とにかくやれることは全部やって、ポイントを取りに行くのが第一かなと思います」

金曽裕人監督
「岡山はショートサーキットだから、そこまで顕著な差は出ていなかったんですが、今日すべてのデータを見た中でいうと、今年になってプリウスはリストリクターが小さくなって、さらに15kg積むようになって、特にリストリクターの影響が大きくなっている。富士の最長ストレートだけで、他のGT3勢と比べたら約1秒遅いんです。これが現状なのでどうしようか、改めて悩んでいます。ストレートを考え、かなりロードラッグで持って来たので、これ以上減らせないし……。決勝に向けて、必死に知恵を絞っている最中です。あとは戦術を駆使するしかありませんね」


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