TGR TEAM KeePer CERUMO レースレポート

2025 AUTOBACS SUPER GT Report

OKAYAMA GT 300km RACE
第1戦 岡山国際サーキット

KeePer CERUMO GR Supra
38石浦宏明/大湯都史樹

◆4月12日(日) QUALIFY
公式予選結果 6位

 12月に最終戦を終えた2024年は、シリーズランキング4位という順位で終えていたTGR TEAM KeePer CERUMO。年間3回の表彰台と上り調子のシーズンだったが、もちろん目指すのは表彰台の頂点、そしてチャンピオンだ。そんな目標を掲げ、チームは短いオフシーズンのなかで精力的にテストをこなし、2025年シーズンの開幕を迎えた。

 そんな開幕戦の舞台は、例年同様岡山県の岡山国際サーキット。TGR TEAM KeePer CERUMOは3月に岡山で行われた公式テストでさまざまなトライを行ってきたが、岡山公式テスト、さらに2週間後の富士公式テストでも、石浦宏明、大湯都史樹の両ドライバーのフィーリングはいまひとつ良いものではなかった。課題の解決に向けチームは全力を尽くし、4月12日(土)の予選日を迎えた。

 この日の岡山国際サーキットは晴天に恵まれ、午前9時30分から公式練習が行われたが、石浦が23周、さらに交代した大湯も13周を走り、最終的に大湯が1分17秒967というベストタイムを記録したものの、やはりふたりの感触はいまひとつ。順位としては5番手だったものの、現在のGT500クラスは僅差。特に今シーズンからふたたびノックアウト方式の公式予選が復活したことから、きっちりとアタックを行わなければ、Q2進出を果たすことができない。

 そんな状況を受け、岡島慎太郎チーフエンジニアをはじめとしたTGR TEAM KeePer CERUMOの頭脳が、公式予選に向けてセットアップ変更に取りかかった。2024年も第1戦岡山では公式練習までは苦しい状況だったが、同様のトライを行っていた。

 多くのファンで賑わったピットウォークを経て、午後2時から行われた公式予選は、曇り空のもと気温23度/路面温度31度というコンディションで迎えた。GT300クラスのQ1を経て、午後2時33分からコースインが始まったGT500クラスのQ1で、KeePer CERUMO GR Supraのアタッカーを務めたのは石浦。まずはQ1突破を果たすことがミッションだ。

 比較的遅めのタイミングでコースインした石浦は、ウォームアップに4周を費やしていくが、ペースを上げながらKeePer CERUMO GR Supraのフィーリングが大きく改善していることを感じる。石浦は5周目に一気にタイムを上げ、1分17秒291を記録し2番手に飛び込んでみせた。他車のタイムアップにともない結果的にはややポジションを下げたものの、それでも4番手。Q1トップからQ2進出に届かない9番手までが0.480秒という超僅差のなか、きっちりとQ2の大湯にバトンを繋ぐことに成功した。

 GT300クラスのQ2をはさみ、午後3時11分にスタートしたGT500クラスのQ2。石浦から好フィーリングのフィードバックを得て、KeePer CERUMO GR Supraのステアリングを握った大湯は、タイヤをウォームアップさせ石浦と同様、6周目にアタックラップに入っていった。

 ただ、この時季の岡山は日中こそ春の暖かさとなるものの、陽が傾くと気温、路面温度ともに急速に下がっていく。他車が早めのウォームアップを行い、1分16秒台前半にタイムを縮めていくが、Q2で硬めのタイヤを履いていた大湯はウォームアップに苦戦。果敢にアタックを展開していったものの、1分16秒875というタイム。6番手で公式予選を終えることになった。

 石浦同様、切れ味鋭い速さをみせたかった大湯にとっては悔しさがにじむ公式予選となってしまったが、とはいえ3列目は悪い位置ではない。4月13日(日)は天気予報が現在のところ読めない部分もあり、上位からのスタートは危機回避のためには重要だ。TGR TEAM KeePer CERUMOはさらなる上位進出に向け、あらゆる天候にも対応すべく準備を整えていく。

TGR TEAM KeePer CERUMO 2025スーパーGT第1戦岡山 予選レポート
KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)/2025スーパーGT第1戦岡山
TGR TEAM KeePer CERUMO 2025スーパーGT第1戦岡山 予選レポート
石浦宏明/大湯都史樹/2025スーパーGT第1戦岡山

ドライバー/石浦宏明

「正直に言うと公式テストから調子が悪く、フィーリングが改善しない状況で迎えた開幕戦でした。公式練習も苦戦していたのですが、昨年の開幕戦同様、エンジニアが公式予選までに大きなセットアップ変更を行ってくれました。とはいえQ1は厳しい状況だろうと緊張感をもって臨んだのですが、ウォームアップからかなりグリップ感を感じることができました。トップとのタイム差も少なかったですし、大きく見通しが良くなった印象でしたね。ただQ1のフィーリングが良かったので、Q2に向けたセットアップ変更を行わなかったのですが、コンディションの変化に対する合わせ込みがもう少し必要だったと思いますし、自分ができたこともあると思うので、その点は反省点です。大湯選手のタイムも、選んだタイヤを考えると良いタイムだったと思うので、トップを争える実力があると思っています。明日も頑張りたいと思います」

ドライバー/大湯都史樹

「公式予選ではQ1で石浦選手が良いアタックをしてくれて、そのままバトンを受け継いだかたちでしたが、路面温度が下がっているなかで硬めのタイヤを選んだので、ウォームアップで苦労することになってしまいました。なんとかタイムは出したものの、僕としては何かもう少しできたのではないかと、モヤモヤする予選になってしまいました。Q2のタイムの上がり代を考えるとやるべきことはあったと思いますし、チームとしても課題が残りました。もちろん僕自身も見つめ直したいと思います。GRスープラ勢が上位を占めたのは良いことですが、まだまだやらなければいけないことがあります。明日は明日で決勝レースは別で考えながら、今回の悔いの残る予選をしっかり見つめ直したいです」

立川祐路監督

「公式練習まではいまひとつ調子が良くない状況で、厳しい戦いになりそうな雰囲気がありましたが、公式予選までにエンジニアが頑張ってくれて良い状況を作ってくれたと思います。Q1の石浦選手が良いタイムで通過することができ、Q2で大湯選手でポールポジションを狙いにいったのですが、結果から言えばもう少し足りませんでした。気温の変化などもありましたからね。結果的に6番手という順位でしたが、明日はさらに上を狙いたいと思います。決勝レースは天候がまだ分かりませんが、しっかりと戦い、開幕戦を良い結果で終えたいです。明日も応援よろしくお願いします」

TGR TEAM KeePer CERUMO 2025スーパーGT第1戦岡山 予選レポート
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