■8号車レポート
午前のトラブルで予選は12番手だが、明日は1点でも多くポイントを獲得したい
今年のARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8は昨年と同じドライバーで野尻智紀と松下信治の組み合わせになる。お互いの理解がさらに深まった2年目のコンビネーションが楽しみだ。
GT500クラスで使用されているモノコックは3メーカー共通のものを使っているが、3年に1回新しいモノコックに変更され、今年はその交換の年で全車が新しくなる。
午前のフリー走行は、松下がドライブしている途中でエンジンが吹け上がらない症状が出てしまい、ピットイン。チェックをしたところ、排気系にトラブルが発生。セッティングを進める事ができず、フリー走行を終えてしまう。
予選に向けてメカニックが修復し、なんとか午後の予選に間に合わせる事ができた。
今年の予選はノックアウト方式が復活し、Q1は野尻、Q2は松下が担当する事になった。
午前のセッションでセッティングを出せていないので非常に厳しい予選を迎える事になった。
野尻選手はセットが決まっていないクルマでなんとかQ2進出を狙ったが、12番手のタイムを出すのが精一杯だった。
12番手でQ2進出を逃してしまった。
明日はコンディションが今日とは違い、チャンスもあると思うので、1ポイントでも多くポイントを獲得できるレースにしたい。
鈴木亜久里監督のコメント
「予想外のトラブルが出てしまい、ドライバー達に走らせてあげられなかったのが残念。でも過ぎてしまった事を悔やんでもしょうがないので、明日、最後まで走り切って良いレースができるようにしたいね」
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「朝の走行でトラブルが出てしまってパワーが出なくなってしまい、全然セットが進められなかった。野尻にこのセッションでニュータイヤを履かせて走らせてあげる機会がなかったのが残念。なにもできずに予選を終えてしまいましたが、明日はチャンスがあると思いますので、ポイントはしっかりと獲って帰りたいと思います」
田中洋克チームディレクターのコメント
「持ち込みのセットが予想外だったので、ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16を参考に合わせて行こうとしたのですが、排気系のトラブルで走れなかったのが予選に影響してしまいました。また、午前中に野尻がニュータイヤでアタックできていなかった影響もあり、Q2進出ができませんでした。明日はポイントを獲得できるように頑張ります」
野尻智紀のコメント
「フリー走行はトラブルがあってセッションをうまく進められませんでした。予選では車のピークを出し切る事ができませんでしたが、明日は雨の予報で、今日とは違うコンディションのレースになるのでまだまだチャンスはあると思っています。諦めずに集中していきます」
松下信治のコメント
「シーズン前にテストを重ねてきたのですが、FPで思わぬトラブルが出てしまい、Q1に野尻選手が行ったのですが、走行データもほとんどないなかで難しい展開だったと思います。でも明日は雨なので、生き残る強いレースをして、確実にポイントを獲って次回につながるレースにしたいと思っています」
■16号車レポート
Q1で大津2番手通過もQ2で佐藤が前車に引っかかり8番手
今季の#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの組み合わせは昨年と同じ大津弘樹選手と佐藤蓮選手だ。安定の大津選手と、若手有望の佐藤選手の2年目のパフォーマンスが楽しみだ。
また、今年は和光ケミカル様を新たなパートナーに迎え入れ、ARTAでは初めてとなるブルーを基調としたカラーリングとなった。気持ちを新たにチャンピオンを目指したい。
午前のセッションは走り出しから好調で、2番手のタイムをマーク。予選の結果が期待された。
ノックアウト方式が復活した予選でQ1は大津選手。10分のセッションで残り時間8分でコースイン。しっかりとタイヤを暖めてタイムアタックへ入って行った。クルマの状態は良く、2番手のタイムを叩き出し、Q2への進出を決めた。
しかし、Q2を担当した佐藤選手はアタック中に他車に引っかかってしまい、タイムを出し切れず8位になってしまった。クルマの状態が良かっただけに悔しい結果となってしまった。
しかし、明日は挽回のチャンスもあると思うので、表彰台を目指して準備を進めたい。
鈴木亜久里監督のコメント
「Q1の大津の走りは良かった。とても期待できるパフォーマンスだったね。Q2は上位2台が素晴らしいタイムでコースレコードを塗り替えたけど、蓮はその一角に入れるくらいのポテンシャルはあったんじゃないかな? それだけにQ2のアタックは残念だったね。明日、挽回できるように頑張ります」
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「朝から調子が良くてちょっとワクワクしたね。大津がQ1を2番手で帰ってきて、蓮がQ2を上位で予選を終えることをイメージしていたんだけど、他のクルマに引っかかってしまったのは残念。まっ、でもクルマの調子は良いし、挽回できると思っているので、上位目指して明日は頑張りたいね」
田中洋克チームディレクターのコメント
「走り始めからフィーリングも良くて、持ち込みタイヤのチョイスも良かったので、2番手でセッションを終えることができて、良い出だしだったと思います。Q1は大津が2番手で、Q2は蓮で、蓮は乗れていたので期待が高まったのですが、アタックラップで前との間隔が詰まり過ぎてしまい、その影響でタイムが出せませんでした。上位に行けるクルマに仕上がっていたので、悔しいですが、明日頑張りたいと思います」
大津弘樹選手のコメント
「午前のセッションは2番手でタイム的には良かったのですが、クルマのフィーリングでもう少し改善したいところはありました。それを予選に向けてアジャストして挑みました。全体のタイムが上がっているなかで、僕たちもタイムを上げることができて、担当したQ1を2番手で通過できたので、そこは良かったと思っています」
「Q2に向けてはコンディションが良くなるだろうということで変に調整はせずにQ2に挑んだのですが、蓮が前のクルマに引っかかってしまい思うようにタイムを上げられませんでした。8番手という悔しい結果になってしまいました。明日のコンディションは微妙ではありますが、クルマのポテンシャルは高いので表彰台目指して頑張りたいです」
佐藤蓮選手のコメント
「朝からクルマの調子は良くて、専有走行でロングの合わせ込みもうまく行きました。タイヤのレンジの違うものも使ってみたのですが、そのフィーリングも良かったので、予選に期待していました。大津さんがQ1で2番手のタイムを出してボクにつないでくれました。Q2でも上位に食い込みたかったのですが、他のクルマに引っかかってしまい、タイムを出せなくて悔しい思いをしてしまいました。しかし、クルマの調子は良いので、しっかり順位を上げて良い結果を持ち帰りたいと思います」