4月13日、岡山県美作市に位置する岡山国際サーキットで2025年スーパーGT開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』が行われ、王者の印である“ゼッケン1”をつけるau TOM’S GR Supraが同地2連覇を飾った。レース後、TGR TEAM au TOM’Sの坪井翔と山下健太が優勝ドライバー会見に登場。喜びと今季への意気込みを語った。
■坪井翔(au TOM’S GR Supra) 第1スティント担当
――いまのお気持ちと自身のスティントを振り返ってください。
「昨日の予選で個人的にはめちゃくちゃ悔しい思いをしたので、今日は『借りを返さなきゃいけない』と気合が入っていましたし、どんなコンディションであれ『1号車は決勝が強い』と思っているので自信を持っていました」
「ウエットならなおさらチャンスがあると思っていて、実際にしっかりと序盤に(14号車ENEOS X PRIME GR Supraを)抜くことができ、そこからも10秒以上(後ろを)引き離せました。タイヤをマネジメントしながらそれがうまくできたので、自分のスティントに関しては良かったです。本当に昨日のことがあったので、結構嬉しかったですね」
――ウエットタイヤの感触は
「いろいろテストをしていくなかで、良いものが見つかったところもありました。ただし、進化しているけれどブリヂストン勢は割と同じようなタイヤを使っているはずなので『結局そこのレベル差は変わらないかな』と思っています
「ですが、今日はその中でもしっかりと最後までタイヤを保たすことができました。皆が保たなくてどんどんピットに入っていくなかでマネジメントできたので、そこは僕たちの強みだったように思います」
■山下健太(au TOM’S GR Supra) 第2スティント担当
――いまのお気持ちと自身のスティントを振り返ってください。
「テストから順調に来ているなかで今回は難しいレースだったのですが、勝ててホッとしています。坪井選手が10秒以上ぐらい差をつけて自分につないでくれたので、だいぶ落ち着いて運転することができました」
「周りがスリック(ドライ路面用)タイヤに替えていくタイミング見ながら、自分のほうも『そろそろドライで大丈夫かな』と考えたところでドライタイヤに変えたタイミングも良かったと思います」
「最後にセーフティカー(SC)が入ってしまったので仕切り直しになって、そこから最後の10周ぐらいは『しっかり集中しなきゃいけないな』と。その後はまた差を広げることができたので、自分の頭で考えていたことは『そのとおりにできたかな』という感じで、全体的には完璧なレースだったと思います」
――完璧なレースの先でライバルに見せつけていくところは、どんなところですか。
「今年は年間4勝を目指していて、4勝するには最終戦と開幕戦、最終戦のひとつ手前と開幕戦の次のレースに可能性があると思っています。
「次は40kgかな、(サクセスウエイトを)背負いますが、そこで勝てたら、たぶんですけど4勝できる可能性があるので。去年はそれはできなかったので、そこを目指してやっていきたいと思ってます」
――今シーズンへの意気込みをお願いします。
坪井「(GT300クラスを制した65号車LEON菅波冬悟の「今日は蒲生さんがあまり嬉しそうじゃなかった」というコメントを受けて――)僕も今日、山下選手の嬉しくなさそうな表情を見たので、山下選手が今年笑顔を作れるように、もっともっといいレースができるように頑張ります」
山下「(勝っても)もうそんなに嬉しくない。はっきり言って、あんまり(会場爆笑) なんか、もうそこまで笑顔にならない感じなんですけど。だから次勝っても多分そんなに……」
山下「はい、それは冗談で。今年はシリーズ3連覇が懸かっているので『しっかり仕事をしなきゃいけないな』と思ってますし、テストの段階から見てもライバル勢が結構手ごわい印象です。今日はいろいろ条件があって皆崩れた感じがありますけど、去年と比べると手強いライバルがいっぱいいる感じはするので、自分たちも『昨年以上の成績を目指していかないと、3連覇は難しいのかな』と考えています。シーズン4勝を目指すうえで次(の富士)は大事なレースになるので、まずはそこでの優勝を目指したいと思います」