スーパーGT第1戦/岡山国際サーキット レポート
2025シーズン開幕戦で、ANEST IWATA RC F GT3が嬉しいチーム初表彰台を獲得
2025年のスーパーGTが、岡山国際サーキットでシーズン開幕を迎えた。約1カ月前の公式テストは肌寒い雨模様だった岡山だが、レースウイークは20度を超える温かな陽気でスタート。公式予選ではGT300クラスでグッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝選手/片岡龍也選手)がポールポジションを獲得した。
公式練習を10番手で終えたグッドスマイル 初音ミク AMGは、谷口選手がQ1を突破できるかどうかのプレッシャーは大きかったと言いながらも、グループの2番手タイムをマーク。バトンを受け取った片岡選手は、Q2に向けたセットアップの調整も功を奏し、堂々のトップタイムでポールポジションを獲得。自身2度目、チームにとっては2023年第4戦の富士大会以来、約2年ぶりのポールポジションとなった。
GT500クラスは、公式練習ではリアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生選手/名取鉄平選手)が8位、WedsSport ADVAN GR Supra (国本雄資選手/阪口晴南選手)が9位と中団にとどまったが、予選本番では2台そろってQ1を突破すると、Q2で大躍進。WedsSport ADVAN GR Supraが5位に着け、Q1から1秒以上のタイム更新を果たしたリアライズコーポレーション ADVAN Zが3位と、優勝争いも見えるグリッド位置を獲得し、翌日の決勝に向けて大いに期待が高まった。
翌日は朝から雨と強い風に見舞われ、決勝はセーフティカー(SC)先導でスタート。5周目に入るところでSCが隊列を離れ本格的にレースがスタートしたが、直後の2コーナーでGT500クラスの3台が絡む大きなクラッシュが発生する。レースは赤旗中断。幸い3台のドライバーは無事が確認され、約30分の赤旗中断ののちにレースはSC先導のもとで再開し、11周目から再びバトルが開始される。
グッドスマイル 初音ミク AMGは、GT500クラスのクラッシュ現場を通過するタイミングで後続車両にかわされ2位に後退したが、レースが再開され各車がペースアップしていくなかでトップに近づき、パイパーコーナーでインから並びかけていった。しかしここで2台は軽く接触してしまい、相手の車両がコースアウト。これにより、グッドスマイル 初音ミク AMGはトップに返り咲くが、その後このアクシデントに対しドライブスルーペナルティが科され、トップ争いから外れることになってしまった。
赤旗中断の頃から雨は小康状態となり、ドライバー交代のタイミングを迎えるころにはドライタイヤに履き替えるか、ウエットタイヤに履き替えるかで各チームの戦略が分かれるような状況に。結果的にピット作業を2回行わなければならず、順位を下げていくライバルたちのなかで、最上のタイミングでタイヤ交換を行ったのが、イゴール・オオムラ・フラガ選手の相棒にGT500クラスで戦った経験を持つ安田裕信選手を迎えたANEST IWATA RC F GT3だった。
フラガ選手がウエットタイヤでの前半スティントを伸ばし、50周を終えるところで安田選手に交代してドライタイヤに履き替えコースイン。2度目のピットインで上位陣が次々に後退していくなか、ANEST IWATA RC F GT3は3位に浮上。終盤にトップに立っていたのはいち早くドライタイヤに変えて我慢の走行を続けていたUPGARAGE AMG GT3 (小林崇志選手/野村勇斗選手)だったが、2位の車両との攻防のなかで接触アクシデントがあり後退。
ANEST IWATA RC F GT3は2位に上がってチェッカーを受け、チームとして初めての表彰台を獲得した。3位には平手晃平選手が移籍したリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手/平手晃平選手)が入り、ヨコハマタイヤユーザーが2位3位フィニッシュを飾った。
GT500クラスは、3番手スタートのリアライズコーポレーション ADVAN Zは路面状況が回復しペースが上がってきたタイミングで車両トラブルに見舞われ緊急ピットイン。修復後は上位陣と遜色ないペースで挽回を目指し、トップから12周遅れの11位でチェッカーを受けた。
WedsSport ADVAN GR Supraは国本選手がウエットタイヤでの前半スティントを粘り強く走りぬき、交代した阪口選手もドライタイヤで一時ファステストラップを記録するハイペースを見せて追い上げていたが、65周目のマイクナイトコーナーで前を走る車両をとらえようとした際に接触。この接触で車両にダメージを負ってしまい、翌周のアトウッドカーブでストップすることに。両車ともアクシデントとトラブルに涙する結果となったが、次戦以降に期待を抱かせる力強い走りを披露した。
松田次生選手(リアライズコーポレーション ADVAN Z)
【今回の成績 : GT500クラス 11位】
「決勝中、僕はウエットタイヤもドライタイヤも両方履くことになりました。ウエットタイヤは路面状況にも合っていたのか非常にタイムが良かったですし、ドライタイヤは路気温が低い中でウォームアップは大変でしたが、温まってからはトップと遜色ないようなラップタイムが見えていました。予選からいいポテンシャルが出ていたし、ロングランのタイムも良かったので、いい方向性が見つかったことが次につながってくれるといいなと思っています」
名取鉄平選手(リアライズコーポレーション ADVAN Z)
【今回の成績 : GT500クラス 11位】
「ウエットタイヤでスタートしましたが、ウォームアップは悪くありませんでした。ドライアップするのは予想していたので、我慢のレースになると考えて、それを見越したタイヤチョイスをしていました。選んだタイヤにマッチした路面になってきたなと思ったところで車両にトラブルが出てしまい、もったいなかったです。リザルトとしては下がってしまいましたが、手ごたえを感じられた開幕戦で、19号車もいい走りをしていたので、次戦はヨコハマ勢が2台そろっていいところに行けたらなと思っています」
イゴール・オオムラ・フラガ選手 (ANEST IWATA RC F GT3)
【今回の成績 : GT300クラス 2位】
「スタート直後はなかなかタイヤが発動せずにポジションを落とすこともありましたが、次第にパフォーマンスが上がってきてからは安定して速さを出せていたので、周りがウエットタイヤにもう一度履き替える中でも僕たちはステイアウトできたし、そのおかげでちょうどいいタイミングで1回だけのピットインでつなげることができました。岡山は、僕たちのクルマとはそこまで相性のいいサーキットではないので、そこが舞台となる開幕戦で初表彰台をとれたことはものすごくうれしいです」
安田裕信選手 (ANEST IWATA RC F GT3)
【今回の成績 : GT300クラス 2位】
「イゴール選手が難しいコンディションのなかでしっかりと走ってくれて、だんだんペースも上がってきたのでできるだけピットインのタイミングを引っ張ろうということになりました。僕はドライタイヤを履きましたが、温まるまでに一度順位は落としたものの、そこからはいいペースで走れて、順位も取り返せました。サーキットと車両の相性的には富士の方が僕たちにはあっていると思うので、次戦も期待できると思っています」
中崎敬介[横浜ゴム タイヤ製品開発本部 MST開発部 技術開発1グループ・リーダー]
「直近の公式テストは雨・低温で思うような評価ができなかったのですが、それ以外のオフシーズンテスト等で試してきたドライタイヤの評価が今回の予選結果に繋がったと考えています。決勝ではFCY走行が何度も入るような展開になり、その度にタイヤが冷えてしまうため、ウォームアップについてレベルアップができるよう引き続き取り組んでいきます。岡山では予選は良い結果となりましたが、次戦富士では決勝でも上位に入れるよう、チーム・ドライバーさんの要望に応えるタイヤが提供できればと思います」
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