更新日: 2016.05.02 20:44
スーパーGT第2戦プレビュー:GT300優勝争いはBoPで接戦? 天候次第で波乱も
シリーズ開幕戦岡山から約1カ月、ゴールデンウィーク恒例となったスーパーGT第2戦富士が3日から始まる。世界屈指のストレートとテクニカルな第3セクターを併せ持つ富士スピードウェイでの戦いは、レース距離が通常より長い500kmということもあり、波乱が多い1戦だ。
ここ富士スピードウェイで3月に行われた合同テストで、GT300クラスは昨年の第2戦富士を制したニッサンGT-RニスモGT3勢が好調ぶりをみせたほか、ランボルギーニ・ウラカンGT3勢がGT500クラスに匹敵するストレートスピードを披露。これにニッサンGT-RやBMW M6 GT3が続く速さをみせた。
昨年の第2戦を制し、合同テストでも好調だったGT-R勢の1台、GAINER TANAX GT-Rを操る富田竜一郎は「去年、ここで優勝していて期待が高いのは感じています。優勝できるように頑張りたいですね」と意気込む一方で、「去年と比べるとブースト(圧)が下げられていて、パワーがかなりなくなっていますから、本来の強みであるストレートや立ち上がりでの加速が抑えられています。そこまでの優位性はないと思います」と、昨年のようなワンサイドゲームを演じることは難しそうな様子。
また、GT-Rと同じくテストで好調だったマネパ ランボルギーニGT3の織戸学は、テストでは圧倒的なストレートスピードを見せていたが、合同テストから性能調整(BoP)の数値が変化していることを挙げ、「あまり明るい話題が多くない。ただ(レース距離が)500kmなので、安定して走るだけです」と険しい表情をみせた。
一方、今大会に向けて手応えを感じている様子だったのが、開幕戦岡山で表彰台を獲得したStudie BMW M6とグッドスマイル 初音ミク AMGの2台。Studie M6の荒聖治は「テストの時はとても相性が良く、タイム的にもドライビングの感触的にも良かったです。ただ、BoPの設定がテストの時とは違うので、そこが未知数。それでもクルマ自体の素性とサーキットの相性は良く、手応えはあるので前回と同じような感覚で走ることができたらいいですね」と語ると、初音ミク AMGの片岡龍也は「クルマの特性として予選で上位に食い込むのは難しいかもしれませんが、レースには強いクルマです。タイヤの摩耗は少ないので、セクター3でタイムを稼いでいきたいですね」と決勝への期待を明かした。