
■5月4日(水)不運の数々がミクAMGを襲い18位に
心配された暴風雨も朝には弱まり、台風一過のような気候になった決勝日。フリー走行前には風が強かったものの、雨もなく路面も乾きつつあった。
予選日以上の人数となったグリッドウォークを挟み、500kmというシリーズ2番目に長いレースがスタートする。なお、今回のレースでは2回のピットインが義務付けられるので、各チームともタイヤ選びやスタートドライバーなど戦略に頭を悩まされる。
グッドスマイル 初音ミク AMGのスタートを担当するのは、序盤の混乱に強い片岡選手。ローリングスタートでレースが開始。いつも通り、スタート時の混乱の中をすり抜けていくのかと思いきや……。スピードがまったく出ず、どんどんオーバーテイクされてしまう。片岡選手からは無線で「(まわりに)ついていけない!」と悲痛な叫びが。18位まで順位を落とし、21周目に早めのピットイン。ここで、タイヤを交換し、ドライバーは谷口選手へ交代。
アウトラップで24位まで落ちたものの、徐々に順位を取り戻していき、46周がすぎる頃にはなんと10位、ポイント圏内を走っていた。しかし、悪夢が谷口選手を襲う。52周目になんと左フロントタイヤがバーストしてしまった。緊急ピットインを余儀なくされ、ドライバーはそのままにタイヤ交換を済ませ、再びレースに復帰。この時点で、順位はトップと2周差の22位まで下がってしまう。

周囲のライバルたちが1分40~41秒台で走行する中、谷口選手は1分39秒台を連発。これまでの不調を払拭するべく快走を続けた。だが、再びアクシデントが発生。63周目にGT500のマシンがタイヤバーストによりボディーが大破、そのままセーフティーカーランとなった。今季からセーフティーカー中はピットインできないルールになったので、セーフティーカーが解除されたタイミングを見計らって、69周目にルーティンのピットイン。ここでタイヤを交換し、再び片岡選手が出撃。アウトラップで18位になったものの、トップとは3周差になってしまった。
新しいタイヤを装着し、1分39~40秒台で走る片岡選手だったが、前を走るライバルに追いつくことは叶わず、最終的に順位の変動はなく、18位でチェッカーを受けた。
2位表彰台から一転、ノーポイントに終わってしまった第2戦富士。次戦はオートポリス(大分)の予定だったが、熊本地震の被害のため正式に中止が発表され、7月23~24日のスポーツランドSUGOになった。岡山と同じくテクニカルなサーキットなので、ここで好成績を残したい。