スタート直前、雨がぱらつき始めタイヤ選択に頭を悩ませました。15台中11台がウェットタイヤを選択するなか、カルソニック IMPUL GT-Rはスタートドライバーを務めるヤン・マーデンボロ―がスリックタイヤでレース序盤を戦うことを決意。
チームは雨を得意とするヤンの走りに期待し後押ししてレースへと送り出しました。パレードラップ、フォーメーションラップを1周ずつ終えてレースがスタート。オープニングラップ、コース上雨量が増えてしまったことでスリックタイヤではグリップせず、ヤンは9位から11位に順位を落とします。
スリックタイヤでスタートしたGT500クラスの4台はまとまって最下位グループを走り、3周目にはなんと、ウェットタイヤで走行するGT300クラスの集団にも飲み込まれてしまう苦しい展開となってしまいました。
ヤンは、その後すぐGT500クラスのトップ集団に追いつかれ、序盤にして周回遅れとされるところでしたが、GT300クラスのマシンがクラッシュしたことで6周目にセーフティーカーが導入。コース上の原状復帰とマシンの隊列を整列している間にGT500の隊列に戻ることに成功。
この時に雨が弱まっていたコース上の地点もあり、雨が上がりコースが乾いた時に一気に上位へ進出できる可能性もありましたが、11周目にレースがリスタートされると、スタート直後と同じ展開に陥ってしまいます。順位は変わらず11位を走行しますが、トップから2周遅れという苦しいレースとなりました。
さらなる遅れをとることはできないので、天候の好転を期待しつつ、ドライバー交代が許されるレース全体の1/3に達する27周目まではピットインを避けたいところでしたが、明らかにペースが悪く、21周目に苦渋のピットイン。
ドライバーはヤンのままでタイヤをウェットタイヤへ交換し、給油も行いコースへ復帰。周回遅れでレースを走行しますが、その後は本来のペースを取り戻します。41周目にふたたびクラッシュがあり、セーフティーカーが導入。
47周目にリスタートさせると、同時のタイミングでピットイン。安田裕信へドライバー交代を行い、コースへ戻ります。その直後コースの2か所でアクシデントがあり、3回目のセーフティーカーが導入。53周目にレースがリスタート。
後半戦、11位を走行しポイントが加算できる10位以上に何とか食い込みたいところでしたが、トップには3周遅れ、すぐ前の10位を走るマシンにも1周遅れとされ、安田は非常に苦しい後半戦を走りました。11位のままレースフィニッシュ。無念のノーポイントに終わりました。
ギャンブル性が強かった今回のレース、雨に翻弄された挙句、攻めたタイヤ戦略が裏目に出て苦い幕切れとなりました。また結果的に全車に優勝のチャンスがあり、見どころも多々あったなか、結果を残せず残念な週末となりました。
しかし、すぐ2週間後には第5戦が富士スピードウェイで開催されますので、これまでの内容を見直し、ふたたび表彰台へと戻れるように取り組んでいきます。引き続き、TEAM IMPULのカルソニック IMPUL GT-Rへのご声援をよろしくお願いします。