Ryuji Hirano/AUTOSPORTweb

■得意なところでしっかりとポイントを獲ることが王座への道

 さて、結果グッドスマイル 初音ミク AMGがランキング首位、そしてVivaC 86 MCがランキング2位となっているのだが、これについては面白い分析がある。現在グッドスマイル 初音ミク AMGは、開幕戦の岡山での勝利、そして第4戦SUGOでの4位、そして今回の2位と、GT3勢のなかで得意なコースではきっちりと獲り、JAF-GT勢が得意なところでも少しずつポイントを重ねている。

 また、JAF-GT勢が得意なコースで確実にポイントを重ねているのはVivaC 86 MCだ。特にオートポリスでの優勝、ウエイトを積みながらのSUGOでの3位が大きい。本来、GT3が得意なコース、JAF-GT勢得意なコースで他のチームが得点を重ねていれば、必然的に2台の得点は少なくなる。だがそこで2台が高いチーム力で獲っているからこそ、この2台のランキング上位が生まれている……というのだ。

スーパーGT第5戦富士で3位表彰台を獲得し、「本来いるべき位置に戻ってきた(嵯峨宏紀)」31号車TOYOTA PRIUS apr GT
スーパーGT第5戦富士で3位表彰台を獲得し、「本来いるべき位置に戻ってきた(嵯峨宏紀)」31号車TOYOTA PRIUS apr GT

 もちろん今回のようなBMW M6 GT3勢の躍進、リストリクター径アップ+自信をつけつつある若き久保凛太郎で速さを増すTOYOTA PRIUS apr GTなど、中盤戦で力を発揮するチームが増えれば、2台の得点は減っていく。だが、そのなかでスーパーGT王座への王道である“取りこぼさない”をできるのが、GT3勢(なかでも今季好調のメルセデス勢)ではグッドスマイル、JAF勢ではVivaC 86 MCという分析なのだ。

 ちなみに、この2チームの強みとして、今季決勝日朝のフリー走行がなくなったという指摘もある。GT300チームのなかには、ふだんチーム全員が集まれず、サーキットでぶっつけ本番の作業になることもある。そのなかでいかに強いチームを作っていくのかが、現代のGT300では重要……ということなのだ。

 もちろん、今後もラウンドによって予選等で速さをみせてくるチームは多いだろう。そんな“第3勢力”が2チームのポイントを奪っていけば、より今季のGT300のタイトル争いは混迷になるかもしれないし、それでも2チームがなおも強さをみせるかもしれない。終盤戦、ぜひ注目いただきたいポイントだ。

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