更新日: 2016.06.20 21:49
“マモノ”さんは退散!? クラッシュ回数少なめだったSUGO公式テスト
![馬の背にアプローチするGULF NAC PORSCHE 911。アウト側のランオフエリアが舗装された。](https://cdn-image.as-web.jp/2016/06/20213049/0325-300x200.jpg)
■コース改修で“マージン”増加?
アクシデントが少なくなった理由について複数のドライバーに聞いてみると、「テストなので、やっぱりクルマを壊しちゃいけない」「もちろんちゃんとプッシュしないとテストにならないけど、ほんのわずかにマージンを取っている」という声が多かった。また、昨年のテストで複数台がクラッシュしたメーカーからは「壊さないように」という“お達し”が出ていたという。
そして、多くのドライバーが挙げてくれたのは、SUGOそのものについてだ。今季スポーツランドSUGOは複数の箇所でコース改修されており、そのおかげで「今まで少しいきすぎるとバリアに刺さっていたところがいけるようになった」「縁石に乗れるようになった」という。具体的なコース改修箇所は下記のとおりだ。特にレインボー立ち上がりのゼブラ改修や馬の背アウト側、SPアウト側等はアスファルト舗装がわずかながらされており、これが“マージン”になっているという。
●スポーツランドSUGO 改修箇所
・ピットロード1コーナーイン側拡張/ゼブラ新設
・ハイポイント〜レインボーコーナーアウト側雨水対策
・レインボーコーナー立ち上がりアウト側雨水対策/ゼブラ改修
・馬の背アウト側ランオフエリア舗装拡幅
・馬の背立ち上がりアウト側雨水対策/ゼブラ改修
・SPコーナーイン アウト側ゼブラ新設
・SPコーナーアウト側雨水対策、ゼブラ改修
・14ポスト前(二輪用シケイン進入)雨水対策
では、これらの改修でSUGOの“マモノ”はいなくなってしまったのだろうか……!? 「じゃあ、レースではマモノはもういない!?」と聞いてみると、質問した全員の返答は「それはない」とのこと。「本番になったら、やっぱりテストよりもプッシュしなければいけないし、そうなったらクラッシュも増えてくる」「ここは天候がどうなるかも分からないし、狭いのは同じ」とのこと。実際、クラッシュ等には結びついていないものの、コース上での小さな交錯は多数発生していた。
テストではNSXが好調ぶりをマークしたり、ZENT CERUMO RC Fが速さをみせたり、GT300ではマザーシャシー勢が速さをみせたりと7月の本番に向け楽しみな材料も出てきたが、そのまますんなりいかないのがSUGO。“マモノ”さんは今年も暴れてしまうのだろうか。