立川はレース後の記者会見で「スプーンひとつめ(T13)のフラッグは正直、あまり確認はできなかった。ふたつめ(T14)でフラッグが出ているのは分かっていたんです。ただ、そもそも抜きにいくというより、普通に走っていただけで、36号車がはみ出していただけです。前の周からあの場所でフラついていましたからね。タイミングとしては微妙ではありましたが、大丈夫かな、と思っていました」と状況を語った。

 この判定について、レース運営を担当するGTアソシエイションの服部尚貴氏に話を聞くと、「他のレースと同様、通常どおりの検証の結果、問題がないと判定しました」という。

 中継映像では、角度の関係で黄旗が提示されている状態でZENT CERUMO RC Fがau TOM’S RC Fのインを突いたように見えたが、レースコントロールが使用する監視カメラの映像内には、ポストの区間を示すラインがあるという。

 この映像を確認したところ、まずKEIHIN NSX CONCEPT-GTのコースアウト後、T14では黄旗二本振動が提示されていたが、T13では、まず滑りやすい状態を示すオイルフラッグと、KEIHIN NSX CONCEPT-GTを牽引するためのキャタピラー車(=低速車)が出動していたことを示す、ホワイトフラッグが提示されていた。

 その後、T13には新たにイエローフラッグが提示されることになるのだが、ZENT CERUMO RC FがT13の区間開始を示すラインを通過したのは、イエローフラッグが提示されるほんのわずか直前であることが監視映像で確認された。そのため、ZENT CERUMO RC Fが通過した瞬間のT13は黄旗区間ではないため、ペナルティは課されなかったということだ。

 中継映像では繰り返しこのシーンが流されたため、黄旗追い越しがあったようにも感じられたが、実際は“ギリギリセーフ”だったのだという。迅速に判定が導き出され、その後のレース展開が阻害されなかったことは、サーキット側とGTアソシエイションの現代の運営がうまくいっている証明ではないだろうか。

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