その後もタイムを落とすことなく、山内は安定したラップを刻み続け、最終的には3番手まで順位を挽回。80周を終えて井口へと再び交代します。しかしその直後にセーフティカーが導入。大きく広がっていた車両間隔が詰まり、セーフティカーランが解除され、次々とピットインするライバルを横目に井口は順位を上げ続けていきます。102周目を終えた段階では、首位にまで登り詰めることに成功しました。

108周を終えて4度目のピットインを行い、ドライバーは再び山内に。ここでもチームはリヤ2本のみを交換する作戦を採り、さらにマージンを稼ぎ出します。山内は4番手でコースに復帰。この時点でSUBARU BRZ GT300は周囲のライバルよりも1回多いピットを済ませており、実質首位のリードを積み重ねていたと言えるでしょう。山内は再び首位に返り咲き、133周を終えて井口へと最後のドライバーチェンジ。井口は3番手で戦線に復帰すると、落ち着いた走りでラップを刻み、147周を終えてついに首位に立ちます。終盤は雨に見舞われ慎重な走りを余儀なくされたものの、無事にSUBARU BRZ GT300をフィニッシュラインまで導き、大勢の観客からの祝福とともに今シーズン初勝利を達成しました。