更新日: 2018.10.21 23:00
KeePer優勝でトムス会心の1-2。予選圧巻のNSXがまさかの大失速でGT500ランキング同点首位で最終戦へ
さらに、10周目に入ると周回遅れのGT300クラスなどのトラフィックの影響もあり、トップ3の戦いが接近。1つの集団となる。その中で、再三チャンスを狙っていたauの一貴が11周目の第2ヘアピンでKEIHINのインに飛び込むと、ジェットコースターストレートで真横に並びかけながらオーバーテイクに成功。この時、2台はサイド・バイ・サイド状態で軽く接触。KEIHINは左側のミラーを失っている。対する一貴は、その勢いを保ったままARTAに追いつくと、メインストレートで並び、1コーナー手前までにトップに躍り出た。一旦トップに立つと、auは2番手以下に対して、どんどんギャップを築いていった。
スタートから15周を終えると、ピットでは早くも動きが。11周目にMOTUL NSXを捉え、その時点で7番手まで浮上していたWedsSportがピットイン。給油とタイヤ交換だけを終えると、ドライバーは山下のままコースに戻った。WedsSportはドライバー交代のためにもう1回ピットに入らなければならない2回ピット戦略が判明したが、この1回目に入ったタイミングがのちに生きてくることになる。
この頃、コース上で争いが激しくなっていたのは3番手争い。KeePerのキャシディが、1コーナーのブレーキングでKEIHINに迫ると、第1ヘアピンでも攻略のチャンスをうかがう。さらに、その後方では、8番手争いも激化。MOTUL NSXを先頭に、カルソニック、DENSO KOBELCO SARD LC500、MOTUL AUTECH GT-R、フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rまでが1つの集団となっていた。
その中で、18周目の最終コーナーに差し掛かったところで、MOTUL NSXがコースオフ。DENSOが上手く隙をつき、8番手に浮上。カルソニック、MOTUL GT-R、フォーラムエンジニアリングが続いた。また、20周目には、1コーナーでZENTがRAYBRIGをインから並んでオーバーテイク。5番手まで浮上してきた。
ちょうどその周、GT300クラスのTOYOTA PRIUS apr GT 30号車が最終コーナー手前でコースアウト。グラベルに捕まり、脱出できなくなってしまう。そのため、コース上にはセーフティカーが導入された。トップのauは、この時点で2番手のARTAに8秒余りのマージンを稼いで一人旅となっていたが、それがリセット。レースは振り出しに戻ることになってしまった。
さて、このセーフティカーランは4周余り続き、24周を終えたところでレースはリスタート。それと同時にピットに飛び込んできたのは、RAYBRIGとEpson Modulo NSX-GT。その翌周、25周を終えたところではKEIHIN、26周を終えたところではARTAがピットイン。上位を走っていたNSX勢がモニター上で37~38秒の制止時間のなかで、KEIHINの作業は約32秒ともっとも速く、KEIHINはARTAの前に出ることに成功する。NSX勢がピットに入ると、上位はレクサス勢が固めることに。トップからau、KeePer、ZENT、WAKO’S 、DENSOというオーダーとなった。
そのレクサス勢では、29周を終えたところで、auとKeePerが同時ピットイン。いずれもKEIHINとARTAの前でコースに戻る。その翌週にはZENTがピットイン。アウトラップで一旦KEIHINとARTAの先行を許したが、その翌周には第2ヘアピンでARTAを抜き返した。
さらに32周を終えたところでWAKO’SとMOTUL NSX、33周を終えたところでDENSOもピットへ。これで見た目上のトップに浮上したのはWedsSport。セーフティーカーで前とのタイムギャップがなくなった彼らは、ここからレース距離の3分の2まで引っ張る作戦だった。