■決勝
21日(日)は朝から好天に恵まれ、暖かな日差しの下、気温17度、路面温度36度のコンディションで、午後2時に65周で争われる第7戦の決勝レースのスタートが切られました。
2列目4番手スタートの36号車中嶋一貴が絶好のダッシュを決めて3位へと浮上。予選ではライバルの後塵を拝することとなったLEXUS勢でしたが、決勝ではライバルを上回る速さを見せ、各車が次々にポジションアップ。特に36号車は11周目、12周目で2台続けてかわし、首位に立ちました。
首位に立った36号車は後続を周回毎に引き離して行きましたが、19周目にスピンを喫してコース上に停まってしまった車両があり、翌周セーフティカーが導入。この時点で8秒以上開いていた2位以下とのマージンは帳消しとなってしまいました。
逆にこのセーフティカーが幸運に働いたのが19号車。山下がスタートを担当した19号車は、最初のスティントを短くとる、2ピットイン作戦を選択。7位走行中の16周目にピットインし、タイヤを交換したことで最後尾に落ちてしまいましたが、このセーフティカー導入によりピットインでのタイムロスを取り戻すことに成功しました。
25周目にセーフティカーが退出しレースが再開されると、上位のライバル勢が先にピットへ。この間、LEXUS勢はハイペースで周回を重ねました。
29周終了時、1位、2位を走行していた36号車と1号車が同時にピットインし、それぞれ関口と平川へとドライバーチェンジ。それまでにハイペースで稼いだマージンと、ピットの好作業にも助けられ、2台ともに先にピットインしていたライバル勢の前でコースへ復帰しました。
中盤までにほとんどの車両がピットを終えましたが、2ピット作戦の19号車は最後までピットインのタイミングを引っ張り、山下も好ペースで快走。41周終了時点でピットへ向かった19号車は、国本へとドライバー交代を行い、3位でコース復帰。首位が36号車、2位1号車、3位19号車、4位38号車と、予選では苦戦したLEXUS LC500がトップ4を占めての後半戦となりました。
首位36号車と2位の1号車の差は数秒で推移していましたが、レース終盤に入るとややタイヤの厳しくなった36号車にペースで上回る1号車が猛追。60周目に逆転し、1号車が首位に立ちました。
その後は36号車も大きく離されることなく2台はワン・ツー状態で周回を重ね、チェッカー。1号車が今季初勝利を挙げました。2位に36号車、3位に19号車が入り、第4戦タイラウンド以来となる表彰台を獲得。また、LEXUS勢としては同じタイラウンド以来となる表彰台独占を果たしました。
4位は終盤後続の猛追を受けながらも凌ぎきった38号車が入り、LEXUS LC500はトップ4を占めることとなりました。
GT300クラスでは、31号車がピットスタート。上位勢は1周目から接触やコースアウトなどやや荒れた序盤戦となりました。
最後尾からの追い上げとなった31号車は、スタートを担当した嵯峨が猛烈な追い上げで10周を過ぎた頃にはトップ20圏内へと浮上。さらにポジションを上げていきました。
GT300クラスでLEXUS/トヨタ勢最上位の10番手からスタートを切った96号車はスタートを担当した中山雄一が好ペースで順位を上げ、ライバル勢がピットインしていくことで首位に浮上すると、規定ぎりぎりまで走り続けて後続とのマージンを拡げていきました。40周目を終えた時点で96号車は中山雄一からベテラン新田へとドライバーチェンジ。ピットの素早い作業にも助けられ、首位のままコースへと復帰しました。
後方では、嵯峨からバトンを受け取った31号車の平手が猛追。ランキング2位で今大会に臨み、タイトルを争う31号車は、終盤の追い上げでポイント圏内へと浮上しました。
96号車はトップを守りきってチェッカー。今季2勝目を挙げました。この勝利で、新田は通算勝利数で最多タイの20勝目。31号車は10位でポイントを獲得し、今回優勝した96号車とともに、次戦最終戦に逆転タイトルの可能性を残して臨むこととなりました。
