更新日: 2019.03.04 10:30
初日からメーカーの垣根を超えたサプライズ満載【モースポフェス2019トピックス前編】
2018年は4輪のル・マン24時間レースをトヨタが、2輪をホンダが制し、日本の2大メーカーが大きなタイトルを獲得した年となった。
そのル・マンを走ったトヨタのTS050にとって、鈴鹿サーキットを走るのはこれが初めて。一方ホンダのホンダCBR1000RRにとっては凱旋という形になり、大いにファンを沸かせた。
デモランを担当したトヨタの中嶋一貴は、西日本のサーキットをTS050で走るのは珍しいということで、走行を楽しんだ様子。ただ2018年のル・マンを制したとはいえ、「2019年のル・マンでも優勝しなければならないと思っています」と意気込みを語った。
ホンダCBR1000RRのデモランを行ったジョシュ・フックは、ル・マンを制したことで自信を持てたという。2019年シーズンに向けても準備は万端だと話した。
■マキネンが飛んだ! 555カラーのスバル・インプレッサWRC98がヤリスWRCと夢の共演
日本のモータースポーツファンの間でも根強い人気を誇るSUBARU。『WRブルーに宿るチャレンジングスピリット』には辰巳英治監督、新井敏弘、井口卓人の3名が登場した。
トークショーではラリーやニュルブルクリンク24時間レースの話題が上がり、その後はいよいよデモランへ。辰巳監督がSUBARU WRX STI NBRチャレンジを、新井が555カラーのスバル・インプレッサWRC98を、そして井口がSUBARU BRZ GT300をドライブし、最後が3台並んでメインストレートを通過した。
そのままピットレーンへと戻った3台だが、新井のみ再度コースへ戻り、スバル・インプレッサWRC98で単独のデモランを行った。するとここで、次のイベントでの登場が予定されていたマキネンがトヨタのヤリスWRCに乗って登場し、メーカーの垣根を超えたデモランが実現した。さらにメインストレートの真ん中にはジャンプ台が登場し、マキネンが競技さながら迫力満点のジャンプを披露した。
また、マキネンはWRCの日本開催についても言及し、「日本のファンがラリーを好きでいることを良く理解しています。熱いファンのみなさんの気持ちもよくわかっているので、こちらも走る姿を見せたいと思います」と語った。
■SF19が公式テストを前に勢ぞろい。ルーキーのパロウが首位
2019年シーズンより導入されるSF19が全20台揃い、シェイクダウンテストが行われた。全車が揃うのはこれが初めてのことで、4日から行われる公式テストを前に、一足早く勢ぞろいしたかたちだ。
大きなトラブルもなく30分間のシェイクダウンテストは終了し、トップタイムをマークしたのはTCS NAKAJIMA RACINGのアレックス・パロウで、タイムは1分38秒400。トヨタ勢のトップは、1分38秒676という2番手タイムをマークした山下健太(KONDO RACING)だった。
日曜日には、毎年恒例のオープニングラップが行われる。
■佐藤琢磨、インディ500を制したマシンで鈴鹿を初走行
まずSRSスクールカーに乗って登場した、鈴鹿サーキットレーシングスクールの校長の顔も持つ佐藤琢磨。
トークショーでは、今回走行するマシンについて、右コーナーも曲がれるようサスペンションを変更していることと、2017年のインディ500で優勝したマシンのエンジンを積み走行することも明かした。
その後、インディ500のマシンに乗り込み、あの日と同じエンジンサウンドを響かせ走行。最後にドーナツターンを決めファンを沸かせた。
■本番さながらの8耐/10Hのデモレース開催。ル・マン王者が初日を締めくくる
この日最後のイベント『8耐×10H トワイライトマッチ』でも走行前にトークショーが行われ、谷口信輝、小林崇志、高橋巧、渡辺一馬が参加した。
その後は8耐参戦バイクによるでもレースが行われ、本番同様にル・マン式のスタートでレースとなった。続いて10Hに参戦するマシンによるデモレースも行われ、レース後には花火が上がった。
イベントの最後にはジョシュ・フックの乗るホンダCBR1000RRと中嶋一貴がドライブするTS050が並走し、モースポフェス2019の初日を締めくくった