GW恒例となっている富士戦は昨年、MOTUL AUTECH GT-Rが勝利しており、富士はGT-Rにとって相性のよいサーキットだ。MOTUL GT-Rの松田次生も、今回の富士に自信を持って臨む。
「前回の開幕戦で2位とはいえ、ハーフポイントなのでウエイトもそれほど重くなっているわけではないので、今回もチャンスがあると思っています。17kgしか積んでいないので行けると僕らは見込んでいます。ただ、今回は岡山で速かったホンダだけではなく、空力的にレクサスは富士が合っていると思うので、怖いところだと思っています」とレクサス陣営を警戒する次生。
今回のレースは500kmの長丁場となり、今週の富士は天候が良く、暑くなることが予想されることから、次生はタイヤの摩耗をキーに挙げる。
「今回はどこまでタイヤが保つのかというのが勝負になると思っています。今年は僕たちミシュランも保つタイヤを開発してきていますので、ブリヂストン勢が予選でどんなタイムを出して、ロングではどんなタイムになるのかですね」
昨年はこの第2戦で勝利を挙げたものの、シーズン終盤戦は成績が急下降してしまったGT-R陣営。だが、今年は背水の陣で開発を進め、次生も開幕戦で十分に手応えを感じることができるまでにクルマを仕上げることができたようだ。
「今年のクルマに関しては、セットアップを見直したというのが一番大きなところですね。クルマで触れるところは限られていますが、その中でもダンパー、スプリング、スタビ(アンチロールバー)のバランスをしっかり注力してできたというのが大きいと思います。乗っていてもフィーリングは昨年よりもかなり良くなっています」
完全復活をこの富士で挙げたいGT-R陣営、そして、開幕戦の雪辱に燃えるKEIHIN、RAYBRIG、そこに岡山ではまさかの大低迷に陥ってしまったレクサスLC500がどのように絡んでくるのか。500kmの決勝はクルマ、ドライバー、そしてチームの総合力の戦いとなるだけに、今回の優勝メーカーが主軸となって今シーズンのGT500は展開していくことになるだろう。


