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投稿日: 2019.05.05 07:30
更新日: 2019.05.04 23:00

ARTA NSX-GT 2019スーパーGT第2戦富士 決勝レポート


スーパーGT | ARTA NSX-GT 2019スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

第2戦 富士スピードウェイ

SC中のスピンで順位落とすが実のあるレースに

 決勝日午前中の天気は良かったが、午後は雷雨の予報が出ていた。午前の晴れ模様を見ていると、午後に雨が降る事を想像出来なかったが、ウォームアップ走行中から徐々に雲が広がり気温も下がってきた。

 スタートを待っている間に徐々に雨が降り始め、雨足も強まってきたのでグリッド上でレインタイヤへ交換し、スタートを待った。スタートドライバーは伊沢拓也。

 パレードラップは中止され、セーフティーカー先導によるスタートとなった。2周を周ったところでスタートが切られた。スタート直後は順位をキープし、様子を見ていた伊沢だったが、5周目までに6番手まで順位を上げる事に成功。雨での車のバランスは良さそうだ。7周目には雷が鳴り始め、雨も徐々に強くなっていった。

 12周目には再度セーフティーカーが導入されたが、伊沢は視界が悪いところで水溜りに乗ってしまい、ポジションを落としてしまう。セーフティーカー導入中に他車も数台スピンしてしまい、ここで赤旗中断となった。

 約30分の中断のあとセーフティーカー先導のもと、再スタートが切られた。赤旗中断中は基本的には車への作業は禁止となっているが、車内のウインドウの内側の曇りを除去する作業は許可が出たが、走行が開始されるまでにウインドウは再度曇ってしまい、前方が見えないコンディションで18周目にリスタートが切られた。

ARTA NSX-GT
ARTA NSX-GT

 走るに連れてウインドウの曇りは取れたが、先ほどのスピンでドライブスルーペナルティーを課せられてしまい、順位を落としてしまった。伊沢はその後、順位を挽回すべく、速いペースで前車を追った。非常に速いラップで、39周目には11番手までポジションを回復する事に成功した。40周目あたりから徐々にルーティンのピットインを始めるチームが出てきて、41周目には6番手までポジションを上げ、42周目に伊沢はドライバー交代のためにピットインを行った。

 この頃には雨はあがっており、野尻智紀はドライタイヤを履いてコースイン。13番手で復帰する。車のバランスは良さそうで、野尻はハイペースで周回を重ね77周目には5番手までポジションを上げた。

 80周目で再度伊沢に交代し、残りの周回を託した。伊沢は9番手でコースに復帰し、安定した速いペースで周回を重ねたが、そのまま9位でチェッカーを受けた。

 序盤、最後尾まで順位を落としたものの車のパフォーマンスを最大限に引き出し、貴重なポイントを獲得する事に成功した。

鈴木亜久里監督のコメント

「雨が強くなった時は開幕戦と同じような事が起こるのでは無いかと心配したけど、競技団の冷静な判断があったことと、天候が回復したので、見応えのあるレースになったのは良かった。非常に難しいコンディションだったので順位を落としてしまったけど、次につながるレースが出来たと思う」

星学文エンジニアのコメント

「ウェットスタートになりましたが、我々の車はグリップもよくパフォーマンスも高かったので、順位も順調に上げて行く事が出来ました。赤旗が出るまえにスピンしてしまって、それでペナルティを受けてしまったのが痛かったですが、ウェットもドライも車のパフォーマンスが高かったので良かったと思っています。しかし、最後のスティントでピックアップが出てしまったので、それを分析して、次回のレースに生かしたいですね」

野尻智紀選手のコメント

「コンディションが目まぐるしく変わる難しいレースでしたが、今ボク達が出来る事が結果に現れていると思うので、今回の事をしっかり反省、分析しながら、次回のレースに生かしたいと思います。次回は昨年優勝している鈴鹿なので、自信を持って挑みたいです」

伊沢拓也選手のコメント

「スタートと最後のスティントを担当しましたが、何より、SC中にスピンしてペナルティを取られた事は大きかったと思います。ウェットでの状態は良かったのですが、最後のドライのスティントではピックアップの症状が出てしまったので、自分としては良いところが出せないレースとなってしまいましたが、次回は挽回出来るように準備をしていきます」


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