更新日: 2019.05.31 13:37
30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT 第3戦鈴鹿 レースレポート
2019 AUTOBACS SUPER GT
ROUND 3 鈴鹿サーキット
開催地:鈴鹿サーキット(三重県)/5.807km
5月25日(予選)
天候:晴れ
コースコンディション:ドライ
観客数:2万1000人
5月26日(決勝)
天候:曇り
コースコンディション:ドライ
観客数:3万6000人
ノートラブルで2戦連続完走果たし、大いにみえてきた今後の光明
スーパーGTシリーズ第3戦が鈴鹿サーキットを舞台に、『SUZUKA GT 300km RACE』として開催された。今年もaprは引き続き2 台体制で挑むが、マシンをTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV(ZVW52)にスイッチ。規定の変更と合わせ、駆動方式をミッドシップからFRに改め、さらに5.4リットルのV8エンジン、2UR-Gを新たに搭載することとなった。#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTをドライブするのは、引き続き永井宏明選手と織戸学選手。タイヤもヨコハマが継続して使用される。
ここまでの2戦はいずれも悪天候に見舞われたがゆえのアクシデントもあり、本領を発揮できずじまいだったが、どうやら今回は終始ドライコンディションが保たれそうで、いよいよの機会となる。今回の舞台である鈴鹿サーキットは、典型的な高速テクニカルコースとあって、JAF-GTに有利とされている。マシンの仕上がり具合とも合わせ、さまざまな要素で真価を問われる一戦となるのは間違いない。
公式練習
5月25日(土)8:50~10:25
サーキット入りして誰もが感じたのは、強烈な暑さだったはず。天気に恵まれるのはいいが、恵まれ過ぎるのもどうか……というほど日差しは強く、刻一刻と温度は上昇していった。レースウイークの始まりとなる公式練習開始時の気温は25度で、路面温度は34度。これが最終的に28度、43度まで達し、もはや真夏のようなレースを覚悟せねばならなかった。
その公式練習で#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに、最初に乗り込んだのは織戸選手。いつものように計測開始とともにコースインし、最初の確認を行った後、すぐピットイン。最初のセットアップが行われていく。その後も今回は、普段に増してピットに留まる時間が長かった。これはトラブルを抱えていたわけではなく、持ち込みのセットを大幅に改め、方向性は正しかったからこそ調整を入念に行っていたためだ。時には作り直した部分を元に戻したり、前に進めるための試験のようなチェンジが何度も行われたりした。
それでも序盤のうちに織戸選手は2分0秒182をマークし、GT300単独となる最後の10分間のセッションでは永井選手がノンストップで走行。2分2秒556を自己ベストとして、公式練習を終えることとなった。
公式予選Q1
5月25日(土)14:40~15:04
予想どおりと言うべきか……。公式予選を間近に控えて、気温は31度、路面温度に至っては48度にまで上昇。まさに路面は焦げるような状態となっていた。これだけの温度となっていては、どんなタイヤチョイスであろうと、アタックのチャンスは1回のみ。Q1担当の織戸選手は、もはや腹をくくっていた。
アウトラップを含めたウォームアップは2周だけで、織戸選手はコースを果敢に攻め立てる。その結果、マークされたタイムは1分59秒258で、その時点での13番手につけたところで織戸選手はピットに戻ってくる。そのまま予選がすんなり終われば、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT初のQ2進出も可能だったかもしれない。だが、直後にヘアピンでのクラッシュがあり、即座に赤旗が出されて計測は中断。残り4分間という微妙なタイミングでの再開となる。
もちろん織戸選手はピットでステイ。が、高過ぎる温度が予想以上にライバルたちのタイヤを発動させて、好タイムを出してくる車両が続出。なんと0.01秒足りず、17番手で本当にもう1台のところでQ2進出を許されなかった。