「クルマのセッティングを合わせ込むことができませんでした。このコースはそんなに抜けるコースではないので、予選でQ1で敗退してしまったのがレースで響いてしまったという印象です。クルマはかなりのオーバーステアで、リヤのグリップ不足に悩んでいました。そこは前回のレースでも同じで、今のうちのクルマの課題になっています」と、これまでの課題がこのタイでも露呈しまった形となったカルソニック陣営。佐々木が続ける。
「冬のテストはダウンフォースも出ていたし、一発のタイムもタイヤのグリップも高くて、結論として一発はいつもいいタイムを出せていたんですけど、暑くてダウンフォースが出ない状況だと、ちょっとメカニカルグリップがウチのクルマは取れていないので、それも含めてロングランが遅いのかなという印象があります」と佐々木。
ここ数戦のニッサンGT-Rのパフォーマンスを見ると、予選ではそれなりのポジションを獲得するものの、決勝で順位を下げる展開が続いている。佐々木の話すメカニカルグリップ不足は、カルソニックだけでなくGT-R全体いn言えることではないだろうか。
「それはGT-R全体に言えるのかもしれないです。そのなかでも特に12号車ですね。レースになるとGT300のマシンもいるので、空力が常にいい状態で走れるわけでない。その時にメカニカルのグリップがすごく重要なんですけど、その部分でレクサスが強いのかなという印象を受けます」と佐々木。
「次の富士に向けても、第2戦の時は予選3番手で良かったですけど、決勝に向けては何かを変えていかないと厳しいと思っています」と、悲壮な窮状を明かした。
次のGTは8月まっただ中の真夏の開催で、しかもレクサス陣営のホームコースである富士スピードウェイ。今回の結果でレクサス陣営のウエイトハンデは軒並み重くなったが、それでも次の富士でも表彰台を独占してしまいそうなくらい、今のレクサスLC500が速さと強さを兼ね備えている。

