6月30日(日)決勝日
天候:晴れ/ドライ
気温:33度→34度
路面温度:48度→45度
入場者数:2万282人
決勝の行われる日曜日も、雲の多い蒸し暑い天候だったが、雲は薄く、タイ名物スコール襲来の心配はなさそうだ。
タイラウンドでは、決勝前のウォームアップ走行の前に、サーキットサファリの時間が設けられ、コースの理解をさらに深めるため、山下選手がコースに出た。途中フロントのバイブレーションを訴えてピットに戻る場面もあったが、ブレーキパッドを交換して解決。その後のウォームアップの時間に、加納選手も最終確認をして、マシンはスターティンググリッドについた。
最後尾から追い上げるかたちとなったArnage Racingの第1スティントを任された山下選手は、落ち着いた走りで少しずつペースを上げ、ポジションアップを図る。スティントの中盤以降には1分35秒台のタイムをコンスタントに刻み、31周目に、見かけ上の順位を8番手にまで上げて、加納選手と交代するためにピットに戻ってきた。
チームは左側のタイヤを前後交換し、素早い給油を済ませて、19番手でマシンをコースに戻した。加納選手の担当する第2スティントがスタートして間もなく、35周目にGT500クラスのマシンの多重クラッシュが発生。
セーフティカーが導入され、全てのマシンのギャップがクリアになったが、このタイでも、セーフティカーのタイミングはArnage Racingに有利には働かない。事実上トップのマシンはARNAGE AMG GT3のすぐ後方に迫っており、レース再開後間もない40周目に加納選手をパス。周回遅れとなったArnage Racingには、またしても少し不利な展開となってしまった。
それでも加納選手はリスタートしてすぐに1分35秒189をマークするなど、非常に好調な走りを見せた。時刻は16時を回り少しずつ日が陰り始めたが、気温は下がる気配を見せない。しかし、チョイスされた硬めのタイヤのおかげで、加納選手の走りは衰えなかった。
ところが45周目、完走ポイント3点に向けて順調な快走を続けていた加納選手にアクシデントが襲いかかる。通称『HONDA1コーナー』に差し掛かったところで、後方から近づいてきたGT300クラスのマシンが接触。ポジションこそ大きく落とさなかったものの、ARNAGE AMG GT3はコースサイドでストップしてしまった。
マシンは左側を大きく損傷し、1分近くストップしていたが、なんとかコースに復帰。走行を再開した加納選手は、何事もなかったかのように1分35秒台をマークしながら残りの15周をクリアして、無事に20位でチェッカーを受けることができた。
しかし、接触により失った1分の代償は大きく、ほんの僅かの差でGT500クラストップのマシンにパスされてしまったため、完走ポイント3点を取ることはできなかった。
